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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20040713k0000e040036000c.html
【ワシントン和田浩明】スイスと米国の研究者らは12日までに、新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)ウイルスの増殖を押さえる抗体を効率良く大量生産する手法を開発し、米科学誌「ネイチャー・メディシン」に発表した。エイズウイルス(HIV)やC型肝炎ウイルスの抗体生産にも応用できる可能性があるという
新手法はスイスの生体医学研究所と米国立アレルギー・感染症研究所の研究者らが開発した。
SARSウイルスの抗体は、免疫細胞の一種の「B細胞」を活性化して生産する。従来はヘルペスウイルスの一種をB細胞に感染させて活性化していたが、活性化率は1〜2%程度だった。
新手法では、SARSから回復した患者のB細胞を特殊な合成DNAで刺激することで、活性化率を30〜100%に高めることに成功した。
生産された抗体をマウスに注射したところ、SARSウイルスの肺や鼻腔などでの増殖が抑制されたという。
研究チームは「抗体を事前に投与すれば、感染が予防できるだろう。感染初期の投与も治療に効果的だ」と話している。
毎日新聞 2004年7月13日 11時32分