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歯周病が糖尿病を引き起こす可能性のあることが、福岡県久山町の住民を対象にした九州大学の調査で分かり、国際歯科研究学会の雑誌6月号に掲載された。糖尿病患者が歯周病になりやすいことは知られていたが、歯周病が全身の病気に及ぼす影響が疫学調査によって明らかになってきた。
調べたのは、九州大病院口腔(こうくう)ケア・予防科の斎藤俊行講師らで、血糖値に異常があり糖尿病と診断される一歩手前の「境界型」に注目。同病院が疫学調査を続けている久山町の住民のうち88年の健診で血糖値が正常だった406人について、98年の健診で血糖値の推移と口の健康状態を調べ、歯周病のある人が境界型になりやすいかどうかを分析した。
98年に境界型と診断されたのは72人。血糖値の悪化にかかわるとされる肥満度や運動習慣といった要素が影響しないように計算すると、中程度の歯周病がある人はない人よりも2・1倍、重度の人だと3・1倍、境界型になりやすかった。
歯周病は、主に細菌が歯と歯茎のすき間などにたまって起こり、放置すると歯を支える骨が溶けることもある。歯周病が続くと、細菌が血中に入り込み、血糖値を下げるインスリンの働きの邪魔をするとされている。 (06/18 17:14)
http://www.asahi.com/science/update/0618/004.html