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大気中の化学物質で発がん、大都市ほど高リスク
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040617i407.htm
大気中の化学物質による発がんリスクは、大阪府など大都市とその周辺ほど高く、最も低い鳥取県に比べると5倍以上も違うことが、国立環境研究所の松本理(みち)主任研究員らの調査でわかった。
大気への排出量が多く、発がん性が確認されているベンゼンやホルムアルデヒドなど5物質について、大気中の濃度をもとに試算したもので、各都道府県別の総合的な発がんリスクは初めて。都内で23日開かれる同研究所の公開シンポジウムで発表する。
リスクが高かったのは、〈1〉大阪府〈2〉栃木県〈3〉香川県〈4〉埼玉県〈4〉神奈川県、逆に低かったのは〈1〉鳥取県〈2〉石川県〈3〉富山県〈4〉島根県〈5〉宮崎県(ホルムアルデヒドの測定値がない秋田と山梨、長野、福井の4県を除く)の順。
リスク自体は、空気を一生吸い続けた場合に10万人当たり、大阪府で9・2人、鳥取県で1・6人のがん発症が増えるとの試算で、たばこを毎日吸う場合の約1000分の1程度にとどまる。
松本主任研究員は「2001年度と比べると、34都道府県で発がんリスクは下がっており、排ガス規制などの効果も出ている」と話している。
A(2004/6/17/14:46 読売新聞 無断転載禁止 )