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EUの新規加盟国に遺伝子組み換え作物の監視機関を設置
2004年05月07日 18時04分
欧州連合(EU)はこのほど、新規加盟国すべてに、遺伝子組み換え作物(GMO)の流通を追跡・監視するための研究機関を設置した。これにより、拡大したEU全域でGMOの追跡が可能になり、2004年4月に導入された新しい表示制度の実施が徹底されることになる。新たな表示制度では、従来は食物だけを対象としていた表示義務を飼料にも拡大した。
EUは加盟国間で、欧州GMO研究機関ネットワークを立ち上げており、47の研究機関が参加している。今回、新規加盟国の24機関が同ネットワークに参加した。このネットワークは、食物や飼料に含まれるGMOの追跡・監視と流通量の把握などを行うために組織されたもの。今後、欧州委員会による欧州共通のGMO追跡システム構築支援や、遺伝子組み換え食品への表示の徹底、遺伝子組み換え飼料への表示の導入などを行う予定。
EUでは現在、市場に投入される食物や飼料について、遺伝子組み換えが行われているかどうを調べるために、製品の抜き取り検査が行われている。DNAやたんぱく質を検査し、遺伝子組み換えが判明した場合は、メーカーに流通量の把握と食品原料に関する表示を求める。2004年4月18日からは、遺伝子組み換え飼料についても表示が義務付けられた。EUは、同ネットワークを新規加盟国に拡大することで、消費者がGMO製品か非GMO製品を選択できる権利を保証していきたい考えだ。(日経エコロジー)
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/eco/306069