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【チャイナサーベイレポート】中国:水の安全性に高まる関心
著者: 株式会社サイバーブレインズ 谷本 秀一 プリンター用 記事を転送
▼2004年4月12日付の記事
□国内internet.com発の記事
【チャイナサーベイレポート】近年、中国の水不足の問題が日本でもしばしば報道されるが、水不足と同時に、河川の水質汚染もその深刻さを増している。
国家環境保護総局が2003年に発表したところによると、全国の河川の約40%に深刻な汚染が見られた。また、建設部によると、全国の90%以上もの都市が水質汚染による問題を抱えており、生態系や農作物、飲料水の安全に影響を与えている。
一般市民も水の汚染を身近なものととらえるようになっており、2001年に中国環境ジャーナリスト協会が全国で行ったアンケート調査によると、調査対象の56%が「自分の住んでいる地域の大気と水の汚染は深刻だと思う」と答えている。
このような状況を背景に、都市の住民を中心に、飲料水は水道水を使うのではなく、買って飲むものだという意識が広がりを見せている。「消費指南」雑誌社が北京市で行った調査によると、「よく水を買う」、「時々買う」と答えた人が調査対象者の96%にものぼり、「まったく買わない」と答えた人はわずか4%であった。
一方で、市販されている水製品の安全性も万全とはいえず、2003年に国家質検総局が北京、上海、天津、江蘇、広東、湖南、江西の7つの地方で142の製造・流通企業に対して行った抽出検査では、146種の水製品のうち36種類が衛生や安全性の面から不合格とされた。
また、水製品にはミネラルウォーター、「純浄水」(逆浸透法などで不純物を取り除いた水)などがあるが、「ミネラルウォーターを日常的に飲んでいると結石ができやすくなるのではないか」、「『純浄水』は不純物だけでなく、水に含まれる有益な成分も除かれているので栄養がないのでは」など、水製品そのものの健康に与える影響も関心を集めている。
数年前、大手飲料水メーカーの農夫山泉が、「『純浄水』を飲むことは人体の健康にとって何の利益もない」とし、「消費者に対する責任を果たすため、今後『純浄水』を一切生産しない」と宣言して、「純浄水」を生産する他のメーカーから猛反発を受けるとともに、消費者や専門家の間に「『純浄水』は本当に人体によくないのか」という議論を巻き起こした。
農夫山泉のこの「宣言」は、世間の注目を集めるためのイメージ戦略の面を多分に含んでいたと見られるが、消費者の水の安全に対する関心にうまくつけこんだ作戦だったといえる。
現在国内では、娃哈哈、楽百氏、康師傅、農夫山泉、屈臣氏、ネスレなどが有名飲料水ブランドとされているが、水の安全性に対する関心が高まる中、いかにして消費者に安心感を与え、信頼を勝ち取れるかが、今後の中国飲料水市場を左右する大きな要素になると考えられる。(記事提供:サイバーブレインズ)
http://japan.internet.com/wmnews/20040412/7.html