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■世界の貧困と水の問題
11億人、世界の全人口の六分の一、にきれいな水がない。
子供一人が水不足の病気で15秒毎に死んでいる
貧乏に対する戦いは、教育ではなく、クリーンな水が、
最も効果的なツールである。 報告 ギデオン・バローズ
もし水道の蛇口の水がとまり、下水処理場が働かなくなれば、英国は立ち止まってしまうだろう。同様に、世界の貧しい諸国の発展のあらゆる問題の土台になるのは、水と衛生が確保できる事である。これは、教育の普及から、病気への対処、貧困の撲滅、男女平等、に関わる。英国の財務大臣、ゴードン・ブラウンは、こう述べている:英国が 世界の最も強力な国々のG8グループの会長国とEUの会長国になる来年は英国が大きな責任を担う事になる。「単一の貧困撲滅戦略で、教育ほど効果的なものは他にない。」と、彼は付言した。政府が開発責任を真剣に受け取るのを見るのは良い事だが、拡大する世界の貧困解決に成功するには、努力の強調点を変える事が必要である。教育はたしかに子供の雇用機会を、やがては、地方や国家の経済を改善するだろう。しかし、その子供が病気で学校に行けない、または他の事で忙しすぎる、または、教員が設備がひどくて働くのを断れば、子供は必要な教育を受ける事ができなくなる。私は最近タンザニアの田舎を訪問した。そこは、決してアフリカで最も貧しい国ではなく、すべての初等教育は無償である。子供達が勉強できないのは、学校の不足でもなく、学費の高さでもない。それはクリーンな水と衛生的なトイレの不足であった。
ラビ・ナラヤン、「WaterAid」のディレクター、は、こう言う:「水の不足は飢餓のような衝撃はない、飢餓は眼に痛く、土壇場の感がある。しかし水不足は、すべての根底にある静かな緊急事態の1つである。」タンザニアで、私は北西タボラ地域のマンガシニ小学校で、ビラル・シャバンと会った。彼は、この地域のほんの6人の教員の1人である。彼はこう言った。彼の学校の近くにさえも、飲める水も、洗うのに使える水もない。生徒も教員も一日中飲めるものがない、これは子供の学ぶ能力に影響している。彼等はトイレには、深い穴を使うけれども、後で手を洗うことができない。
子供と教員は、汚い水と貧しい衛生状態に関連した病気で多く苦しむことになる。ビラルはこう言った。彼は、同僚が下痢になって、3または4つのクラスを一度に教えなければならなくなる。他の教師達は水の不足のため彼の学校では働くのを避けている。私は15歳のカサンダ・スティーブンとも会った。毎日六時間も、彼女は、家族のため水を汲むために、熱い太陽の下を歩かなければならない。重い樽を持つて歩き、水の順番を列で待ち、安全に飲めるよう水の沸騰をするのに時間を取られ、彼女は、学校にも行けなくなってしまう。
唖然とさせられる事だが、11億人、世界の全人口の六分の一、は、きれいな水を持っていない、また24億の人たちには適正な衛生状況がない。一人の子供が水関連の病気で15秒毎に死んでいっている。これは毎日約6,000人が死ぬ事になる;20台のジャンボジェット機が墜落する死者に相当する。これらの問題への経費があまりかからない解決策があるが、実施されれば、学んでいる子供達の能力に明白な違いを生む事ができる。タンザニアでは、水の利用が、1時間ではなく、15分しかかからない距離になった時に、子供達の学校出席が12%増加した。バングラデシュでの世界銀行による研究では、水を汲みにいく時間が減らされた時に、15%の増加が学校出席にでてきた。
国際的な団体と共に開発途上国により作成された貧困縮小の戦略は、残念だが、水と衛生の重要性の理解がまれにしか現れていない。援助を与える世界の政府や世界銀行のような援助機関は、クリーンな水と衛生を優先条件にはしていない、それで、他の開発用の資金が効果を挙げられなくなっている。NPOの「WaterAid」は、英国の国際開発省へ、自分達の「洗い流せ貧乏」キャンペーンの特徴を説明している。その目的は、国際開発省の援助予算の10%が水と衛生をサポートする事、そして英国が先進国に、特に水および衛生への援助を増大するよう要求することを、実現させる事である。
英国は、他の諸国が国際開発の課題で水と衛生を最優先にするよう要求するために、そのG8とEUの会長職を利用すべきである。「グローバル水パートナーシップ」によると、2015年までに適正な衛生と水へのアクセスなしの人々を半減するには、1年あたりさらに150億ドルがかかると言う。これは、北アメリカ人およびヨーロッパ人がペットの餌で1年に費やす金より少ない額である。この援助ができない犠牲はさらにずっと高くなる。
考資料
Outlook /
Clean water, not education, is most effective tool
in fight against poverty /
Gideon Burrows
The Guardian Weekly 2004-4-2 FEATURE: WATER
Gideon Burrows is co-author of the WaterAid report
The Education Drain
The Guardian Weekly 20-4-0401, page 23
http://www.bm-sola.com/bmw/ecowatch/20040405sekainohinkontomizu.html