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経済コラム:IMFがまたもアジアに不可解な助言−W・ペセック (ブルームバーグ)
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投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 3 月 01 日 20:53:22:Sn9PPGX/.xYlo
 

経済コラム:IMFがまたもアジアに不可解な助言−W・ペセック


【コラムニスト:Willie Pesek】  3月1日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)がまた、アジアに不可解な助言を与えている。

ホルスト・ケーラー専務理事は先週、東京を訪れ、デフレ・スパイラル回避のために円安誘導する日本の「実際的な」政策を称賛した。一方ソウルでは、専務理事はこうした通貨政策に反対論を唱え、韓国によるウォン売りは「制限すべきだ」と述べた。

この違いはどういう訳だろう。ケーラー専務理事は日本と韓国の間に「かなりの相違がある」と述べ、「日本は経済政策の選択肢がないが、韓国は異なる。韓国は依然として経済が成長過程にあり、健全な財政政策を持っている」と説明した。注目すべきは、専務理事が真顔でこう発言したことだ。

日本には景気浮揚のための多数の政策選択肢があるはずだ。規制緩和や銀行の不良債権処理推進、減税、起業促進、貿易障壁緩和、企業のリストラ推進、消費マインドてこ入れなどがそうだ。ただ一連の措置は痛みを伴うものであり、政治的意志が必要だ。だから日本は輸出促進のためにかつてない規模の円売りを実施してきた。

残りのアジア諸国も、日本に追随した。輸出に依存するアジア諸国にとって、域内最大の経済大国である日本が自国通貨を押し下げている時には、同じ行動に出る以外に道はない。

結果と手段

ケーラー専務理事の日本称賛は、IMFの独立性への疑問を再燃させる。 1997−1998年のアジア危機対応では、IMFの最大の出資者である米国が音頭を取ったということは公然の秘密だ。IMFはアジア諸国に緊縮財政と通貨の押し上げを助言。だが、事態は悪化した。ケーラー専務理事の今回の日本に対する生ぬるいアプローチも、実は米財務省がまたIMFのアジア政策を指図しているのではないかという疑念を抱かせる。

米国は、日本からの投資なしには生きられないと認識している。過去最大規模の米経常・財政赤字への懸念が高まるなか、米国債を購入して米経済を生き延びさせているのは、日本や中国などのアジア諸国だ。

  だから、米国とIMFが日本に許可証を与えるのは全く不思議ではない。双方とも、日本経済が健全化すれば、世界経済は改善すると理解している。結果が手段を正当化しているのだ。

日本がこの機会を利用し、過去10年余りで抱えた諸問題を是正すれば、確かにそうなるだろう。ことしの日本の景気回復は輸出主導型であり、その主因は中国からの需要が増大したことだ。中国が伸び悩めば、日本の回復も失速する。

「強い米国債」政策

ケーラー専務理事は、通貨を押し下げることは長期的戦略ではないと言うべきだったし、日本の行動は適切だという印象を与えたのは間違いだった。日本のメディアは、ケーラー専務理事が日本の通貨政策を黙認したと報道した。

つまり、日本が為替介入を中止する可能性はゼロという意味だ。1月に過去最大の7兆1500億円の為替介入を実施した政府・日銀は先週も円を売った。日本は円売りを続けるだろうし、ほかのアジア諸国もそうするほかに選択肢はない。

何と言っても米国にとっては申し分のないことだ。ある意味では、これは「強いドル」政策の延長線上にあることで、1990年代には外国資本を呼び寄せ、金利を低下させ、株価を押し上げた。結局のところ、「強いドル」政策は「強い米国債」政策へと変化を遂げる。そして、そのすべてのカギはアジアが握っている。(ウィリアム・ペセック・ジュニア)

(ウィリアム・ペセック・ジュニア氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:IMF Is Giving Asia Dubious Advice -- Again: William Pesek Jr. (抜粋)

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