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年金保険料:給付以外に4兆5000億円使用
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040301k0000m010096001c.html
厚生労働省所管の特殊法人・年金資金運用基金(旧年金福祉事業団)に年金保険料からつぎ込まれた経費総額が5256億円に上ることが29日、分かった。経費の内訳は、高額な理事長報酬や職員の人件費、金融機関への手数料など。厚労省は、同基金が年金財政に与えた損失としてグリーンピア(大規模年金保養基地)事業などによる約1兆3000億円と説明していたが、経費総額は公表していなかった。年金保険料は年金福祉施設の建設費などにも投入されており、年金給付以外に使われた保険料の総額は、少なくとも4兆5000億円もの巨額に達することが判明した。
自民党は年金保険料の無駄遣いに国民の不満が集中していることから、厚労省に対し「保険料は今後、年金給付の原資以外には使わせない」と通告している。
年金福祉事業団は1961年に「年金加入者や受給者の福祉増進を図る」ことを目的に設立された。73年度からグリーンピア事業と、住宅融資事業を開始。全国13カ所に建設されたグリーンピアは05年度中の全廃が決まっているが、建設費や借り入れ利息で3798億円の損失を生む見通しになっている。住宅融資では、9320億円の損失が見込まれている。
今回判明した経費は、61年度から02年度の42年間の人件費や物件費、住宅融資事業に伴って金融機関に支払われてきた手数料の総額。同事業団・基金の歴代理事長7人のうち6人が厚生事務次官経験者で占められ、年間2000万円以上の報酬が支払われている。また住宅融資事業は、事業団が金融機関を通じて公益法人に資金を貸し、別の金融機関に実際の貸付業務を委託する「二重下請け」だったため手数料が多額になった。
結果的に、同事業団の設立によって、1兆8000億円の年金保険料が給付に回らないまま消えたことになる。
毎日新聞が入手した02年の年金資金運用基金の内部資料によると、人件費と物件費で31億円、金融機関への手数料に97億円が充てられていた。
年金保険料からは、このほか厚生年金会館などの年金福祉施設の建設費に1兆5697億円、社会保険庁の職員宿舎建設費など年金事務費(97〜02年度)に1兆808億円が支出されている。年金給付以外に消えたこうした保険料の総額は、判明分だけでも4兆4879億円に上る。
厚労省資金管理課は保険料からの経費支出について「各種事業は被保険者のために実施され、その事業に必要な経費だった」と弁明している。
[毎日新聞3月1日] ( 2004-03-01-03:00 )