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厚生年金会館や健康福祉センター、老人ホームなど、年金の積立金で全国に建設された265の年金福祉施設の経営内容に民間並みの基準をあてはめると、97%にあたる256カ所が02年度は最終的に赤字になることが、施設を所管する社会保険庁の試算で23日わかった。老朽化で資産価値が低下しているのに、それを補えるだけの利益はあげていない。自民党が売却を最優先に近くまとめる整理・合理化案では、年金資産の損失をどう最小限にするかが課題だ。
試算は、民間企業のように、施設の減価償却費を含むすべての費用や税金を支払ったとして、最終的な損益を算出した。国有財産には減価償却の概念がないため、02年度末の建物価格を基に耐用年数を設定するなどして減価償却費をはじいた。
02年度の公式の収支報告では赤字施設は68カ所だが、試算で黒字になったのは大阪厚生年金病院(大阪市)、九州厚生年金病院(北九州市)、東京厚生年金スポーツセンター(東京都世田谷区)など9カ所だけだ。
赤字額が大きいのは、都市部に多い厚生年金会館(ウェルシティ、21カ所、最終赤字額計25億円)、老人ホームとゴルフ練習場や温泉などを組み合わせた厚生年金休暇センター(ウェルサンピア、17カ所計27億円)、プールやテニスコートなどがついた宿泊施設の健康福祉センター(サンピア、25カ所計23億円)など。
社会保険庁は05年度までに施設の採算性を見極め、廃止や合理化策を決める方針を示しているが、自民党内では「時間をかけても損失がふくらむだけ」として、地元自治体などへの売却で早期処理を求める声が強い。
これらの施設の建設に厚生年金や国民年金から投じられた積立金は、1兆5000億円以上(一部、健康勘定分を含む)。地価下落などですでに資産評価額は1兆円余に目減りしている。売却すると、その含み損に加えて数千億円の損失が発生する可能性がある。
年金がらみの赤字施設では、05年度までの廃止が決定済みの大規模保養基地(グリーンピア)も地方自治体などへの売却交渉が難航。建設費などに投じた総額3800億円に対し、最終的な売却額は数百億円程度との見方もある。
◇
〈赤字2億円以上の14施設と黒字施設:社会保険庁試算〉
【赤字】
東京厚生年金病院(東京) 4億3600万円
東北厚生年金病院(宮城) 3億7900万円
ウェルシティ大阪(大阪) 3億3700万円
ウェルシティ小倉(福岡) 3億800万円
ウェルサンピア立山(富山) 3億200万円
サンピア多摩(東京) 3億円
ウェルサンピア千葉(千葉) 2億3800万円
ウェルシティ札幌(北海道) 2億3200万円
こまばエミナース(東京) 2億2300万円
ウェルシティ東京(東京) 2億1900万円
ウェルサンピア伊予(愛媛) 2億800万円
ウェルサンピア宇部(山口) 2億600万円
ウェルサンピア岡山(岡山) 2億300万円
ウェルサンピア栃木(栃木) 2億円
【黒字】
東京厚生年金スポーツセンター(東京) 1億6000万円
九州厚生年金病院(福岡) 2800万円
大阪厚生年金病院(大阪) 2200万円
健康保養センターハイランドビラ姫路(兵庫) 600万円
とっとり社会保険センター(鳥取) 500万円
呉社会保険健康センター(広島) 500万円
栃木社会保険健康センター(栃木) 200万円
桐生社会保険健康センター(群馬) 200万円
健康保養センターひみ(富山) 200万円 (02/24 03:02)
http://www.asahi.com/national/update/0224/004.html