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自動車盗難の増加が損害保険各社の収益を圧迫している。2003年度は盗難による車両保険金の支払額が最高を更新する見通しで、本業の収益を示す保険引受利益の4割程度に達するとみられる。交通事故による支払いが減少しているなかで、収益好転の足かせとなっている。盗難の増勢に歯止めがかからなければ保険料の引き上げにつながる可能性もある。
任意の自動車保険は交通事故を起こした際に被害者に補償する対人賠償、建物などを壊したときに補償する対物賠償、契約者の車両被害を補償する車両保険などに細分している。自動車盗難による被害は車両保険で補償する。
自動車盗難を原因とした保険金の支払いは1990年代後半から急増。96年度に172億円だった支払額は2000年度に596億円に増えた。2003年度も主要6社のうち5社は支払いが増えている。同年度の損保全社の支払額は610億円と、過去最大になる見通しだ。
主な損保の今年4月―12月期の自動車保険全体の保険金支払額は、前年の同じ時期に比べて減少している。盗難による支払い増加は損害率の改善に水を差している。 (07:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20040221AT1F2002720022004.html