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米フロリダ州で7日開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)から2週間。円高・ドル安傾向は歯止めがかかり20日のロンドン市場では一時1ドル=108円台となったが、ドルはユーロに対して史上最安値を更新し、対英ポンドでも11年ぶりに安値を塗り替えた。こうした相場動向の要因を分析するとともに、G7後の外国為替相場に基調の変化が生じたのかどうかを探った。
「政府・日銀が、断続的な介入で円高進行を食い止めた」
市場関係者は、東京外国為替市場の円相場が、G7後の5営業日にわたって、1ドル=105円台に張り付いたように、こう着状態が続いた理由をこう推測する。さらに03年10〜12月期の実質成長率が年率7%と発表された18日は、日本経済の力強さを材料に円高の進行が予想される局面だったが、やはり「介入で105円台に抑え込んだ」(市場関係者)という。
昨年9月のドバイG7では日本の円売り介入がけん制されたが、フロリダG7の共同声明は「過度な為替変動は望ましくない」との表現が盛り込まれた。支持されたとは言いすぎでも、「日本の介入は理解を得られた」(財務省幹部)という政府・日銀の解釈は成り立つ内容だ。政府は、これを“成果”として強調する一方、介入の手も緩めないことで、「円高への市場の警戒感を一段と強めることに成功した」(証券系エコノミスト)と言える。
もう一つ、意外と利いているのが1月の約7兆円に及ぶ巨額の円売り介入。裏返せば、市場関係者が7兆円もの円保有リスクを抱えたわけだが、一段の円高の思惑に反して円が上昇しない事態にじれて、「そろそろ買いの持ち高を減らしたい」という空気が出ていた。こうした中で、18日の海外市場で106円台をつけたことで、円保有高の整理に勢いがついて、19、20日と円売りが進んだとみられる。
また、昨年来のドル安要因となっている米国の「双子の赤字」は解決に向かう具体的動きはないものの、「それ以上の新たなドル売り材料もない」(市場関係者)という状況にある。クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券東京支店の田中泰輔チーフ・エコノミストは「マクロ経済的には、ドル安が底流にある状況は変わらない」と指摘するが、「米国の金利上昇などドル買い材料が出てくれば、市場はすぐに飛びつく」(大手銀行)といった観測もくすぶっている。
当面の節目となるのは3月末。とりあえず、政府の狙いがうまく回転しているものの、今後も思惑通りに円安基調が定着するかは不透明だ。【瀬尾忠義】
[毎日新聞2月20日] ( 2004-02-20-23:36 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20040221k0000m020124000c.html