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イトーヨーカ堂は英金融大手のHSBCと組み貿易金融業務を電子化する。中国からの直輸入品が急増していることを受け、信用状などをインターネットでやりとりする。信用状の発行依頼から決済まで二週間かかっていた業務を二、三日程度に短縮、業務の効率化とコスト削減を狙う。
二〇〇五年二月期からヨーカ堂の社内情報システムをHSBCと結び、HSBC独自の電子認証付き貿易金融システムを本格的に利用する。今後、セブン―イレブン・ジャパンなどグループ各社にも同システムの利用を広げる。
現地の輸出業者に通知する信用状を依頼後二十四時間以内に発行でき、コストも不要になる。これまでは決済に必要な信用状発行に時間がかかり、輸入品の迅速な調達の支障になっていた。ヨーカ堂は、当面、中国の貿易金融に活用、軌道に乗れば、アジア全般や欧米などとの取引に広げる。
日本の銀行も貿易EDI(電子データ交換)システムを使った貿易金融電子化に着手。国内企業の利用を促しているが、ヨーカ堂はHSBCのシステムが国際貿易で使う信用状統一規則に沿って汎用性があるうえ、ヨーカ堂向け専用の電子伝票を発行するなど利便性が高いことを評価した。
ヨーカ堂の二〇〇五年二月期の製品直輸入額は今期に比べて四割増の三百億円(仕入れ値ベース)となる見通しで、大半を中国、香港が占める。中国―日本間の商品輸送期間は数日に短縮されたが、決済業務に時間を要し、平均すると商品受け取りまで二週間前後が必要。生産、物流、在庫、販売の効率化を目指すサプライチェーン・マネジメント(SCM)の障害になっていた。
HSBCは流通業をはじめとする日本の企業が中国からの直輸入を強化するなか、中国に強い営業基盤を持つ同社が独自の貿易EDIシステムを提案することで、優良企業とその取引先の輸入業務を囲い込めると判断、他の日本企業にも導入を促す。
信用状(Letter of Credit=L/C) 銀行が取引先企業の依頼に応じ、企業の信用を保証するために発行する証書。外国貿易では輸入業者の依頼を受けて現地の銀行が信用状を発行するケースが多い。輸入業者が支払い不能になった場合、発行した銀行が支払いを肩代わりする。
信用状による取引に必要な貿易書類を従来は郵便やファクスでやりとりしていた。書類を電子データ化してインターネット経由で送受信する貿易EDI(電子データ交換)システムを活用すれば、郵送する手間や時間が省け、事務コストを低減、決済に要する日時が短縮できる。
【図・写真】中国の店舗で販売する自主企画商品も(中国・成都市のイトーヨーカ堂双楠店)