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http://japan.cnet.com/column/market/story/0,2000047993,20061428,00.htm
永井美智子(CNET Japan編集部)
2004/02/12 21:20 Trackback (0)
「Yahoo! BBは2005年上半期中に会員数600万件を達成させる。これにより、年間1200億円の営業利益を安定的に生み出すビジネスモデルが確立できる」---ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は2月12日、ADSLサービスのYahoo! BBを運営するソフトバンクBBの事業展開についてこのように述べ、サービス開始から4年で1000億円超の営業利益を生み出す体制ができると自信を見せた。
Yahoo! BBの加入者数は2004年1月末時点で382万人。孫氏は2004年3月末までに加入者400万件獲得という目標を掲げていたが、この数値は達成できる見通しだ。2005年上半期中の600万件達成という目標についても、「現在会員数は月間11万〜15万件というペースで伸びている。今やっていることをそのまま続けるだけで(600万件は)達成できる」(孫氏)と断言する。
ソフトバンクはYahoo! BB事業の顧客獲得コストがかさんで営業赤字が続いているが、これについても孫氏は「2002年度第4四半期を底に、確実にV字回復している」と説明。このまま行けば2003年度第4四半期、もしくは2004年度第1四半期には営業利益が黒字になる見込みとする。
その上で孫氏は「どうせ黒字転換するのなら、当たり前のことをやっても面白くない。目先の利益を追うより、第4四半期と2004年度第1四半期で顧客獲得コストを増やして早く600万件を達成させた方が経営判断として正しいのではないか。そのために黒字転換時期が遅れても、後で振り返れば誤差でしかない」と話し、営業拠点数やスタッフ数を増やすなど引き続き積極的な販売促進策を打ち出していく方針とした。
高速無線通信は「何らかの形で必ずやる」
孫氏は、現在動向が注目されている高速無線通信事業への参入についてもコメントした。ソフトバンクでは現在、第3世代移動通信規格「TD-CDMA」方式を使った実証実験を行うため、総務省に対して実験局免許を申請している。これについて孫氏は、「家庭やオフィス、町中など、どこでもブロードバンドにつながるユビキタス社会がやってきている。ソフトバンクでも高速無線のサービスをぜひ展開したい」と意欲を示す。ただし、「どの技術で、どの程度の投資で、どのような機能で参入するかは十分な実験をしてからになる。何らかの形でいつかやることは間違いないが、事業として採算が合うと納得したら参入する」と慎重な姿勢を崩さなかった。
ソフトバンクは同日、2003年第3四半期(2003年10月〜12月)の連結決算についても発表した。売上高は1366億円(前期比151億円増)、営業損失は66億円(同85億円縮小)、経常損失は86億円(同144億円縮小)、当期純損失は163億円(同263億円縮小)となった。
ブロードバンドインフラ事業以外の業績は営業利益が113億円となり、前期の56億円から倍増している。特にヤフーなどのインターネット・カルチャー事業と、イー・トレード証券などのイーファイナンス事業が堅調という。「確実に収穫期に入っている」(孫氏)。ブロードバンドインフラ事業は営業損失179億円となった。また、ソフトバンクBBの業績については、同社が「ランニング営業利益」と呼ぶ顧客獲得費を除いた営業利益が54億円、ARPU(1顧客当たりの平均収入)は第2四半期に続いて4000円台を超え、粗利率に当たる変動利益率は58%になったとしている。
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