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英高級ブランドの“アスプレー”と“ガラード” 世界に出店開始
日経MJ2004/02/10
【ロンドン=林理佳】英王室御用達の高級ブランド「アスプレー」と「ガラード」が日本など世界各国に店舗展開する。昨年12月にニューヨークに旗艦店を開いたのを皮切りに向こう三年間で最大30店を開く。親会社A&Gグループが株式20%を米投資銀行モルガン・スタンレーに売却して得た資金をもとに世界的な高級ブランドとしての地位を確立する。
日本含め3年で30店
「究極の高級英国ライフスタイル」をモットーとする“アスプレー”は、1781年誕生の老舗ブランド。英国の上流階級の男性が愛用していたブランドとして知られる。現在もその名残で、宝飾品に加え、金・銀製品、皮革製品、医療品の他、猟銃やポロ競技用品もそろえる。製品デザインはすべて、40人の社内デザイナーが手掛け、有名服飾デザイナーのフセイン・チャラン氏など三人がデザインを担当する。
“アスプレー”は昨年12月にニューヨークの五番街に売り場面積約1800平方メートルの旗艦店をオープン。4月にはロンドンのニュー・ボンド・ストリートにある旗艦店の改装を終え、売り場面積約2000平方メートルと、高級品店としては最大規模の店を回転する。旗艦店2店の開店には8000万ドルを投入した。
さらに向こう三年間に15-20店を開店する。日本などアジアや北米に照準を合わせており、同社は「日本の関係者とすでに交渉は始めており、できるだけ早く店を出したい」と言う。日本ではまだ店舗展開していない。
出店の方法としては独立店だけでなく、「高級ブランドを扱う百貨店内に売り場を出すことも検討している」という。
一方、“ガラード”は1725年の創設で、王室が戴冠式などで身につける装飾品を手掛ける。近年はこういった伝統製品だけでなく、ミック_ジャガーの娘、ジェイド・ジャガー氏をデザイン監督に置いて、前衛的で若々しい感覚の製品作りにも力を入れている。
“ガラード”は今回得た資金を利用して、今後3年に8-10店開く計画。現在はロンドンに独立店を一店持っているほか、高級百貨店ハービー・ニコルズ内に出店しているだけ。3月にはニューヨークにも開店するほか、今後は卸売事業にも積極的に進める意向だ。
“A&G”は2000年にブルネイのボルキア王子からこの二つのブランドを買い取って設立。当時、米トミー・ヒルフィガーの会長だったL・ストロール氏とS・チョウ氏に、カナダの酒造大手だったシーグラムのオーナー一族の御曹司で仏ビベンディ元副会長のE・ブロンフマン氏が加わり、三人が共同会長として運営している。
」人工カラーダイアモンドには英王室御用達という箔を付けなきゃ売れないもんね(笑)。