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Ddog レポート 2月11日
土曜日深夜G7の結果を見ながら文章を書きかけた。G7はあたかも為替サミットというものであったが、共同声明で「為替相場の柔軟性が望ましいとしながらも、経済実態を反映した動きが望ましく実態にそぐわない動きはすべきでない」あまりにメッセージ性に欠ける玉虫色の共同声明であった。急激な円高ドル安にはならないとは思ったが、シドニーウェリントン市場を見てからでないと、レポートを書く気にならず止めてしまいました。
会議で今回は日本の巨額介入を批判するトーンは下火になり中国のドルペッグ制と同一視されなかっただけでひとまずマーケット参加者としてはよかったと思う次第です。
今回の米国の動きは、11月の大統領選挙にむけ、イラク復興問題にからみ、日欧の協力を得たい思惑を強く感じさせられるものでありました。特に欧州諸国と安全保障関係が軋み出したブッシュ政権はG7の経済外交で補完することが再選を果たすためには重要視しだしたのではないかと思います。孤立主義的な動きの変化と捉えるにはまだ尚早かもしれないが、兆しだと思います。
欧州は今年10ヵ国が加盟し25ヵ国の巨大国家となる。所詮ドイツフランスとスペインや東欧諸国を同じ通貨にすること自体だいぶ無理なことをするのだから、問題が出ないほうがおかしい。現在はこの巨大化により、欧州諸国のトラウマであるインフレ傾向が出始めている。もし米国が利上げして、ドル高ユーロ安になれば、欧州は金利を引き上げる必要性が出て困った状況に追い込まれるのは必死だ。
自分は、お客さんに、欧州のユーロの動きを説明するのによく、旅客機で例えます。「昔はボーイングの747ばかりでしたが、ここ数年はユーロ安でエアバスが多くなりましたね、ただユーロが高くなりはじめ最近は再びボーイングが巻き返し始めた、中国の新幹線もユーロ高で日本が落札するかもしれません」と説明すると多くの方がユーロの動きを理解していただきます。2002年より下落したドルはここにきて輸出を後押しするメカニズムを作動しはじめた。ハイテク医薬品の伸びが顕著に現れている。皆様方が、このサイト上で批判の矛先のブッシュ政権の経済政策により、今のところ世界的に見ても9%成長の中国経済の拡大を牽引役として日本を含むアジア諸国さらにインドロシアの経済も好調で、世界同時好況と判断していいのではないだろうか。後で書きますが蓄積されつつある諸問題は当然災いを及ぼすことは明白ですが、歴史上まったく後世に諸問題を残さない政権など存在しなかった。ここは一応素直に世界同時好況をもたらしたブッシュ、グリーンスパンを評価すべきではないでしょうか。(小泉政権は批判します)
昨年出版されたパール研究所のロードマップフォージャパン‘ズフューチャーに日本は調整インフレ政策をとるべしと示唆されていたが、米国は日本だけではなく、世界的なインフレ基調戦略をとりだしている。各国の米国に対する不満は有るものの、GDPの5%にまで達した米国の経常赤字を吸収させる為ににはこれしかない。中国経済は2008年まで拡大させ、ドルをファイナンスさせるには、人民元は変動幅の拡大止まりで、切り上げは先延ばし、日本の巨額なお布施も有りがたく頂く政策は続くことと思います。米国景気は阿修羅投稿者の予想や願いとは反対に、拡大しつつあると判断すべきでしょう。
G7後ドル安のピッチは緩やかになったとはいえ、ドル安水準をある程度持続していくと思います。ドル安で輸出の拡大である程度経常赤字を削減することをしたあと、ドル相場を反転させる政策(金利引上げ)をとるのではないか?双子の赤字のもう一方である財政赤字は、口約束とはいえ、ブッシュ大統領が「向こう5年間で財政赤字を半減する」と公言しているので、期待してはいけないが双子の赤字は解消方向に向かうかもしれない。
双子の赤字が解消できるような方向が見えれば、長期ドル高円安をだいぶ以前から主張して、いまのところ大ハズシをしているDdogとしては、だいぶ持論が補強される。ここから95.6円の間は天与のチャンスと思っています。(120円台でドル安を否定し予想を外したが、115円割れはドル一段安と、短期的な動きはチャート分析等で適切な判断をしているつもりです)しばらくは、ドル安、夏から秋口頃にかけ政策金利の引き上げでドル高に転換と予想したい。(責任はとりません)
それでは米国の政策金利を引き上げだしたらどうなるか?米国株が下落したり、副作用は非常に大きいが、ドル高に転じると思います。
そのタイミングはグリーンスパンの芸術的感性に負うところが大きいと思う。最近引退を意識して、自分の功績を自画自賛する「ビクトリーラン」を行っている。確かにアメリカバブルの警告、崩壊後の適切な対処は最後のビクトリーランをしても文句は誰もださないだろう。(日銀の歴代のA級戦犯どもとは大違いだ。)
しかし、現状のアメリカ経済は、バブル崩壊を乗り切ったが、皮肉なことにバブル崩壊前よりも、資産市場に強く依存する社会になってしまったことだ。このサイトに投稿する人々が共有する深刻な問題であることには間違いはない。ジョブロスリカバリーの現状で、消費者の消費を引き出す原動力となったのが、不動産価格の上昇であり、個人債務の拡大と貯蓄の減少をその対価とした。
不動産だけでなくクレジット商品 新興市場債権におよび、新たなバブル崩壊の温床となっていることは確かなことである。ここで安易な金利の利上げしづらいのは当然である。
米国金利はいつものことだが、強気と弱気が対立している。
利下げ派は雇用統計の低迷から再び景気が減速すると考えている。米債権利回りはけして高くない。グローバリゼーションが価格上昇圧力を弱めインフレは抑制できると考えている。
私はその意見に賛成しかねる。利上げのシグナルはいくつか出ている。
ただ、この微妙な政策について、アラングリーンスパンの芸術的センスに頼るしかない。そのタイミングと利上げ幅は芸術というか神業的センスが要る。利上げの副作用を最小限にするのは、現状のように利上げも有るかもしれないとマーケットに事前に知らしめておき、機動的リフレーション政策をすべきではないだろうか?
(日本もしかり見習うべし)恒久的に低金利が持続すると錯覚させることがバブルを生み破局的カタストロフィーを齎す結果を生んでしまう。グリーンスパンはそのカリスマ性において無二の存在となってしまい、引退後が怖いが、現在FRBがとろうとしている政策は、グリーンスパン最後のビクトリーランに相応しいものではないだろうか?
我々は、今後の米国経済指標と中国の大本営発表を引き続き注視していかなければばらない。米国景気の持続と中国の経済崩壊の先延ばしが、日本が生き残る生命線となっている。
日本の株式市場について。
昨年末の通称春日さんのお告げhttp://www.traders.co.jp/data/gaishikei/2004otuge.pdf では、1月軟調2月一段安でした。今年は当たらないだろうと思っておりましたら、どうも予想は当たりそうです。ちなみに3月反騰4月堅調5月上伸6月急落………通称春日さんのお告げでは、6月米国の利上げか?UFJ国有化?(これは無いかもしれないが怪しい)
1月外国人は1兆1530億円株式を買い越した。しかし恒例となったアメリカのインテルやシスコ、昨日のニコンなどの企業業績の下方修正、それにUFJ問題で調整局面入りはしかたがないだろう。春日さんのお告げ通りに相場が動くとはかぎらないが、どうも信じてしまいそうな相場展開だ。郵政公社の一時的換金売りもあったそうだが、ラッシュともいえるエクイティファイナンスには、正直閉口している。いいかげんファイナンスがこうもラッシュだと相場は停滞する。加えて19日の新生銀行の大型上場だ、相場は正念場だ。ちなみに525円の新生銀行はあくまでマーケットの噂だが、グレー市場で600円で取引が成立したとの噂だ。需給バランスはおせいじにも良くは無い。外人がほぼ一手で買い方の現状では、外人動向に左右されるのは仕方が無い。昨年末からFRBが資金を市場から徐々に資金回収をした結果一部ヘッジファンドが資金回収に迫られ、日本株を換金したとの噂も流れています。(だからリフレ政策をこれからとるべきだ)しかし、日経平均の1万円割れを絶好の買いの好機と狙う海外ヘッジファンド年金資金も多いとの噂だ。外人に日本株から資金を引き上げ撤退する動きは見られない。
19日新生銀行の上場が海外投資家の関心を集め市場の転機になることを期待したい。