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【ワシントン=吉田透】米国、オーストラリア両政府は8日、二国間の自由貿易協定(FTA)締結で合意した。焦点だった農産物の自由化交渉では、米国の砂糖市場の開放策に米政府が最後まで抵抗し、合意に盛り込まないことで決着した。
米豪両国は昨年3月から交渉を開始。農産物の市場開放やオーストラリアの投資自由化措置などを巡り交渉が難航。今回のワシントンでの大詰めの交渉も物別れに終わるとの観測が強まっていた。しかしブッシュ米大統領とハワード豪首相が7日に電話会談し、政治決着にこぎ着けた。
豪政府は「砂糖市場の開放なしで合意はあり得ない」としていたが、11月に大統領選挙を控え、農家の反発を恐れる米側は最後まで譲歩に応じなかった。牛肉や乳製品でも、米側の関税撤廃は長期間かけて段階的に実施する内容にとどまり、ブッシュ政権の米農家への配慮が目立つ内容となった。
両政府は今後、合意内容についてそれぞれの議会の承認を求め、協定の早期発効を目指す考えだ。 (10:06)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20040209AT2M0900709022004.html