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増田俊男の時事直言!
234号 (2004年2月6日号)
緊急特別号
MASUDAページ : http://masuda.luvnet.com
e-mailアドレス : info@sunraworld.com
FAX : 03-3955-2122
ニュージーランド洋上から
相場は懐疑の中で育つ(ジョージ・テンプルトン)
私がサー・ジョージ・テンプルトンさんにバハマで初めてお会いしてから随分と時が経った。以来氏の傘下の投資ファンドと関係しているが、テンプルトンさんにお会いした1997年はタイのバーツ暴落を皮切りにアジア通貨が大暴落をしている最中であった。その時氏が言った言葉、「相場は懐疑の中で育つ」が今さらながら思い出される。
今日の日本の株式相場を見ていると「やっと出てきた自信を懐疑が崩す」パターンが続いている。しかしこのパターンがニッケイダウ7607.88円(2003年4月28日終値)から何度も底上げを繰り返していることを忘れてはならない。11000円を越したところから、12000円への自信と懐疑が交差し、結局自信が負け500円下げで止まったかに見えるが、まだ懐疑は根強い。世界経済を主導するアメリカ経済が自信を確たるものにすれば、日本の懐疑は弱まるだろう。
実は懐疑は相場にとって必要欠くべからざる要因なのである。自信は懐疑と戦いながら底を上げさらに自信を強固にする。懐疑なき自信相場はもろいものである。ニッケイが今後10500円を底固めし、さらに11000円を次の底にしながら12000円に向かうなら、正に絵に描いたような典型的本格相場となる。今サー・ジョージ・テンプルトン氏の言葉を思い出したのも決して偶然ではない。自信を持つ者が勝ち、懐疑に執着する者が負ける、今その分かれ目であることを銘記しておきたい。
G7が大きなきっかけとなる
私は昨年年初から今日の円高を言い続けてきた。ヘッジファンドはその膨大な信用力で「自信を持って」円を買い続けている。彼等にドル売り、円買いの自信を与えてきたのが政府・日銀の円高阻止を目的とした介入である。政府が予算化した国家予算に匹敵する為替介入資金は、ヘッジファンドにとっては利益保証である。だから政府・日銀が介入すればするほどヘッジファンドは円買いに走り、シーソーゲームで円高が進行するのである。
ところが私は前回の「時事直言」でG7(2月6−7日)から為替の流れが変るとの見解を示した。グリーンスパン議長(FRB)が、1月28日のFOMCで、アメリカが今まで継続してきた「長期にわたる超低金利政策」から「長期」という言葉を取り除いたことを私は重視する。これは、グリーンスパンによるアメリカの本格的景気回復に対する経済的自信表明と同時に、ブッシュ再選に必要な「強いアメリカ」(強いドル)を近々内外に印象付ける政治的布石と見る。
くどいようだが、
今回は前回の「時事直言」と共通することが多いが、くどいようだが、今があまりにも重要な時期なので繰り返し述べることにした。
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※「時事直言」の文章および文中記事の引用ご希望の方は、事前にサンラ・ワールド株式会社 増田俊男事務局(TEL 03-3955-2121)までお知らせ下さい。
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発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト
http://www.chokugen.com/opinion/frame_new.htm