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中央社会保険医療協議会は30日、診療報酬の諮問に向けて最終的な議論を行う予定だったが、支払側委員が診断群分類別の包括支払い方式(DPC)の民間病院への拡大を求めたものの、診療側委員の合意が得られなかったため、支払側は「改定を延期するしかない」として、結論を得ることができなかった。星野進保会長は、「これ以上やっても実のある結果は出てこない」として、審議を打ち切った。星野会長は、診療、支払各側に意見集約を行うよう求め、週明けにも議論を継続する方針を示した。
中医協によって診療報酬改定の結論が得られない場合にあっても、薬価、材料価格については、諮問・答申は行わないため、改定率通りに実施される。一方、中医協で結論が得られれば、4月改定は問題なく実施されるが、得られない場合は諮問・答申なしに大臣の職権告示という可能性も否定できない。また、中医協が議論を継続することとなれば、改定が遅れるということもあり得る状況だ。
■「十分検証して導入を」 青柳委員
30日は、午前10時から診療報酬基本問題小委員会を開き、DPCの民間への拡大を焦点に最終的な診療報酬改定議論を行った。
青柳俊委員(日本医師会副会長)は、DPCの民間への拡大について「DPCは2002年の改定で導入し、03年4月からスタートした。その影響をみて随時、問題点に対応しようということになっている。新しい仕組み を導入、拡大したら、修復には相応の時間と議論と根拠を見いださねばならない。十分な検証をした上で拡大の手続きを詰めていく必要がある。DRG/PPSの試行をしている10病院については、3月で終了するので、4月からはDPCに移行してもらうことは了解している」として、DPCの民間への拡大については、特定機能病院における結果が明確になってから検討するよう求めた。
一方、対馬忠明委員(健康保険組合連合会常務理事)は、「基本的には1月28日に議論したことと変わっていない。DPCの拡大は、診療報酬改定の基本中の基本だ。妥結の糸口はない。今日の審議は打ち切りを」として、審議打ち切りを提案した。
星野小委員長は「双方の意見には隔たりがある。総会で決着をつけるべきだ」として10時15分、基本問題小委を閉会した。
■週明けから議論再開
引き続き開いた中医協総会で、対馬委員は改めて「昨年末12月18日の合意では、DPC、小児医療、精神医療を重点的に改革することとに合意した。合意の趣旨に反してまでどうしてDPCの拡大に反対するのか。要(かなめ)の問題を除外して改定を行うことはできない。改定を延期するしかない。医科、歯科、調剤含めて改定を延期することとしたい」として、4月改定を延期する意向を示した。
青柳委員は「12月18日の合意文書は質、安全を確保したうえで、具体化すると書いている。DPCの質の影響を十分検証してから、検討したい」として、影響評価をまず実施すべきとの姿勢を崩さなかった。
櫻井秀也委員(日本医師会常任理事)は、「DPCはまったく新しいもので、見直しながら評価していくこととなっている。在院日数が減っているといっても、患者は地域の医療機関に移されているだけかもしれない。患者が本当に良かったと評価しているかどうかは疑問だ」として、DPCの影響評価をしたうえで、導入を決めるべきものと述べた。
星野会長は、「改定を延期し、患者、第一線の医師、保険者に対して迷惑をかけるわけにはいかない。是非とも中医協で結論を得たい。支払、診療、両側とも努力をお願いしたい」として、11時5分、審議を打ち切った。
今後、星野会長らによって各側との調整を行い、週明けにも議論を再開するものと見られる。