★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産33 > 149.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
参考資料:気象衛星の気象衛星製造続行の申し立て、米連邦破産裁判所が却下【松浦晋也 】
http://www.asyura2.com/0401/hasan33/msg/149.html
投稿者 荷電粒子 日時 2004 年 1 月 27 日 22:24:15:hlbym6ZH.OUDI
 

(回答先: 気象衛星で米メーカーと合意【NHKニュース】 投稿者 荷電粒子 日時 2004 年 1 月 27 日 22:18:02)

[2003年10月12日(日)23時35分 投稿]

10月12日、気象庁は、米スペース・システムズ/ロラール社(SS/L)の破産に伴ってアメリカの連邦破産裁判所に申し立てていた、「運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1R)」の製造続行を求める緊急救済命令が却下されたと発表しました。

SS/L側の態度はかなり強硬なようで、来年初頭の打ち上げは、限りなく赤信号に近い黄信号という状態になってきました。

 気象庁ホームページ( http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/index.html
 気象庁からの発表(pdf:8KB)
    http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0310/12/eisei031012.pdf
 
この件についてスペース・システムズ・ロラールのホームページにはまだ何も出ていません。

 ロラールのリリースページ( http://www.loral.com/inthenews/news.html

 また、気象庁の監督官庁である国土交通省からも何も発表されていません。
    国土交通省ホームページ( http://www.mlit.go.jp/


日本のマスコミでこの件に一番早く反応したのは読売新聞でした。
 読売新聞記事
ついで毎日が反応しました。
 毎日新聞記事

日経、朝日、産経の反応は遅れているようです。各社デスクの宇宙開発に関する関心と知識量を、ある程度ですがこのことから推量することができます。

また、読売の見出しは「打ち上げ延期?」、毎日は「ひまわり5号の後継機納入されない可能性も」で、こので両社のデスクのセンセーショナリズムに対する見識の差を見ることもできます。

MTSAT-1Rは、1999年11月のMTSAT-1打ち上げ失敗に伴って、代替衛星としてSS/Lに163億円で発注されました。当初2002年12月引き渡し、今年初めの打ち上げを予定していましたが、製造中のトラブルが重なって打ち上げは来年初頭にずれました。

ところが今年7月にSS/Lが親会社のロラール スペース&コミュニケーションズ社とともに、本年、米国連邦破産法チャプター11(会社再建手続き)の申請を行い、破産・会社再建となりました。これに会わせてSS/Lから気象庁に契約内容の変更等の要望が出ました。
上記読売と毎日の記事によると、SS/Lは8月7日付けで「3000万ドルの追加経費請求と、これが払われない場合衛星納入を拒否する。また、これまでの遅れに対する補償金の支払い免除や損害賠償請求の放棄を求める」と通告してきたとのことです。
気象庁はこれに対抗して連邦破産裁判所に衛星製造続行を求める緊急救済請求を出しましたが、今回却下されました。

裁判は、まだ、契約通りの金額での製造を求める請求と、納期厳守を求める請求が残っています。

現在日本の気象衛星は、1995年打ち上げの「ひまわり5号」の寿命がほぼ尽きており、アメリカから「GOES 9」を借りて観測を続行している状態です。

私は、この件に関して納入遅れが出た時に、Biztechに記事を書きました。
 衛星打ち上げ再延期、硬直化した予算編成があらわに(2003年4月22日付け)
 http://bizns.nikkeibp.co.jp/cgi-bin/search/bun.cgi?NP_BNO=%39%38%32%30%30&NP_BHTML=%62%75%6e%2d%73%61%6d%70%6c%65&NP_KKEY=%b1%d2%c0%b1%c2%c7%a4%c1%be%e5%a4%b2%a1%a1%ba%c6%b1%e4%b4%fc

上記記事と一部だぶる部分もありますが、繰り返しておきます。

気象衛星は日本にとって国際公約であり、国際貢献でもある重要な衛星です。また、気象情報は災害監視を初めとした日常に密着しており、さらには安全保障上も重要な意味を持っています(軍事作戦には気象情報が必須です)。
ありていに言ってしまえば2500億円をかけた情報収集衛星よりもはるかに基本的な部分で、アジア地域の安全保障に意味を持つ衛星です。

ロケットによる衛星打ち上げとその運用は、常にリスクが伴います。従って重要な衛星には軌道上予備機、最低でも地上予備機を用意するのが常識です。

しかし、旧運輸省(現国土交通省)は、主に「気象衛星予算が、気象庁予算枠を超える規模である」ことを理由に、気象衛星の予備機を用意することを怠ってきました。気象庁も宇宙開発事業団も過去に何度となく、予備機の必要性を説いてきましたが、運輸省はそれを受け入れませんでした。

最近になって、「1999年の打ち上げを宇宙開発事業団が失敗したばかりに」という恨み言も、聞こえてきますが、これは筋違いです。ロケット打ち上げには常にリスクが伴い、そのリスク管理に失敗したのは、気象庁に予備機を用意するに足る十分な予算をつけなかった国土交通省なのです。

いよいよ事態は切迫してきました。この過去の失態について国土交通省がどう責任を取るか、あるいは取らないかは、今後の注目点です。

http://www.sacj.org/openbbs/bbs45.html

 次へ  前へ

国家破産33掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。