現在地 HOME > 掲示板 > 議論16 > 1000.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
以下の04月09日付朝日社説は結局自衛隊をどうしろといっているの?撤退すべきとはいってないようだが。誘拐した側を一方的に卑劣として批判しているが、占領されている側が自分たちを外国勢力から守っているという見方はどうしてできないのかなあ。そちらの見かたこそまず先にこなければならないのでは?
ともかくしっかりした見方がないからだろうか、あいまいで何を言いたいのかわからない。
引用開始--------------------------------------------------------------------------------
■日本人誘拐――救出に全力をあげよ
恐れていた事が起きてしまった。イラクで民間の日本人3人が武装勢力に誘拐された。自衛隊を3日以内に撤退させなければ殺害すると脅している。
こんな行為は絶対に許されることではない。犯人グループは3人をただちに解放すべきである。何はともあれ、政府はまず救出に全力をあげるしかない。
6月末の主権移譲を前に、イスラム教スンニ派の武装勢力ばかりか、シーア派の強硬派も占領への抵抗を強め、戦闘が各地に広がった中でのことだ。
米軍はスンニ派地域のファルージャ掃討戦でモスクにミサイルを撃ち込んだ。シーア派のサドル師とその武装民兵に対する米軍の攻撃も激しさを増し、武装闘争が宗派を超えて広がっている。
反米勢力の攻撃は、占領への協力や復興支援のために駐留する「有志連合」の国の軍隊にも向き始めた。サマワに駐留している陸上自衛隊の宿営地近くでも、自衛隊に向けて3発の迫撃砲弾が撃ち込まれた。誘拐の標的は、米国に協力している国々の人々にも広がっている。
3人は、占領に協力するためにイラクへ行ったのではなかった。今井紀明さんは米軍が残した劣化ウラン弾問題を訴えていた。高遠菜穂子さんはイラクで貧しい人々や子どもたちを助けるボランティア活動をしていた。2人は戦争に批判的な立場だ。郡山総一郎さんはアフガンやイラクの現実を写真で伝えてきた。
それが、米国を支持し、自衛隊を派遣した国の人々だというだけで誘拐された。何ということだろう。卑劣な犯行への怒りが募るとともに、日本が彼らの標的になってしまった現実を無念に思う。
イラクの情勢は、予想をはるかに超えて悪化していると考えざるを得ない。
いまの混乱について「少数のテロリスト、民兵がデモ隊や無法者と結託している」だけだと、ラムズフェルド米国防長官は相変わらず強気だ。しかし、そう単純に割り切れはしないし、反米的な人がみなテロリストであるはずもない。
フセイン体制を倒したことを歓迎したシーア派の穏健勢力も、占領を「侵略」として憎む。抵抗を軍事力でねじ伏せようとするから、反米感情は広がる。
福田官房長官は「自衛隊は人道復興支援を行っている。撤退する理由がない」と、誘拐犯の要求を拒んだ。かといって要求を突っぱね続ければ、3人の身に危険が及ぶだけでなく、同種の事件を誘発する恐れがある。それがこの事件の深刻なところだ。
犯人像や犯人と人質たちの所在をはじめ、事件はまだ分からないことが多い。ただ、少なくとも現在のイラクが、自衛隊にとって復興支援に専念できる状況でなくなりつつあることを、政府はしっかりと認識してもらいたい。
日本人にイラクの人々の憎悪が向くような事態は考えたくもない。だが、事件は起きた。首相は厳しい現実を直視しなければならない。