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米国国務省は2月25日、「2003年国別人権報告」発表し、中国を含む190以上の国・地区の人権状況を「採点」してみせた。「多くの国で人権状況が良くない。米国の標準には達しておらず、ひどいものだ」「一部の国では人権の最も重要な部分に関する情況が悪化している」などの評価が並ぶ。もちろん、人権状況が大きく改善された国についても記述がある。アフガニスタンやイラクの進歩、米軍が前政権を覆し、両国を「解放」した「おかげ」だという。一方、教師の態度で説教する側の米国自身の人権状況に関する報告はというと、例年と同じく、まるで紙面を惜しむかのように一言も触れていない。
中国の国務院新聞弁公室は3月1日、「2003年米国の人権記録」を発表し、米国の「人権報告」の不足部分を補った。文章では、大量の事実を根拠として、米国が抱える人権問題や、外国人への人権侵害などを説明している。
米国人には古くから誠実や信頼を重んじ、自分の間違いを間違いと認める伝統がある。良く知られる通り、「ジョージ・ワシントンが子供の時に桜の木を切ったことを父親に正直に告白たところ、逆に誉められた」という逸話があることからも、よくうかがえる。今や米国は世界唯一の超大国となったが、かえってあまり真実を語らなくなってしまった。自国が抱える人権問題について語らないこともその一例だ。イラク戦争の開始以来、幾多の人々が犠牲となり、今もまだ罪のない一般人が多く殺害されているが、明白な一大悲劇であるにかかわらず、「イラク人を解放した」「人権状況の巨大な改善」と聞こえの良い言葉で美化している。
米国のこのような振る舞いは、「自国利益至上主義」の考えと、米国の価値観・優越感によるものだ。米国は、強大な国力と最先端の軍事兵器を手段として、世界のコントロールや最大の利益の獲得を画策すると同時に、米国の価値観を全世界に押し広め、いわゆる「民主的改造」を進めようとしている。「人権報告」の発表も手段の一つだ。米国は、軍事的な手段と「人権外交」という2枚のカードで他国を威圧し、「全世界のリーダー」「人権の守り手」としての自国のイメージを作ろうとしている。
公平に論ずれば、最高の人権状況にある国は世界に一つもない。また、歴史・文化・伝統の相違や、社会経済の発展水準の違いなどから、人権の保護・発展の方法に対する各国の見方も完全には一致しない。こうした不一致は、国家間の対立や威圧の理由としてはならず、相互交流・理解強化への現実的な背景とすべきだ。人権問題とは国家内部の問題であり、各国の人権問題は主に自国の政府と国民が自分で解決するものだ。世界の人権問題は世界各国の共同参加によって解決することが必要だ。各国それぞれが、自国の実情と具体的な問題に基づいて人権の発展を促進していく権利を持っている。米国政府は国内の人権問題を直視し、国際的な人権問題における自国の行為を反省しなければ、他国との関係や米国のイメージを改善することはできない。「国別人権報告」を毎年発表して他国の人権情況への非難に熱中したところで、結果はかえって逆効果になるだろう。(編集SN)
「人民日報日本語版」2004年3月2日
http://j.peopledaily.com.cn/2004/03/02/jp20040302_37185.html