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胡蘭成先生最晩年の論文「今日何日兮」の核心部分。
更新 平成16年02月21日09時09分
太田龍の時事寸評
平成十六年(二〇〇四年)二月二十日(金)
(第八百六十回)
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/
○胡蘭成著「今日何日兮」(初版は、民国七十九年=一九九〇年。
漢文胡蘭成全集の中の一冊として、出版された)。
その上巻は「世界劫毀與中国人」。
ここに、「非同盟政策」とあり。
この論文は、
「三三集刊」第二十六号「春戲去也」、十一頁〜三十二頁に、
李磐(胡蘭成の筆名)「今日何日兮」、として公表されて居る。
民国六十九年(西暦一九八〇年)六月までに書かれたもの。
○ここに、次の如く、記されて居る。
西洋文化的癌化、是早在希臘(ギリシャ)時期已潜伏、人體的癌
潜伏期大抵是十幾年、一個民族文化的癌的潜伏期則久至二三千年、
要到現代産國主義的擴大經濟纔是癌腫的末期症状、今番的世界經
濟不景気、是癌已在作通、什縻方法都遲了。(前出四十三頁)
(西洋文化の癌化は、ギリシャ時代に既に潜伏して居た。
人體の癌の潜伏期間は、概ね十数年か。一個の民族文化の
潜伏期は、二三千年、であろう。かくして今、現代の産國
主義的擴大經濟と言う、癌腫の末期症状に至ったのである。
現在の世界經濟の不景気は、末期癌による激痛の発生にひ
としい。
もはや、手遅れであって、いかなる対策も無効である。)
○この胡蘭成先生、最晩年の論説(一九八〇年=民国六十九年=
昭和五十五年)から、二十三年の時間が経過した。
○この胡蘭成説はどうか。
○筆者はその当時、あいにく、胡蘭成と言う人物の名前も、
聞いたことがない。
○岡潔。
筆者は残念ながら、昭和三十五年の、岡潔への文化勲章受賞も、
そしてそのあと、しばらく日本の大マスコミがこぞって岡潔を
もてはやしたことにも、全く無縁であった。
○しかし、にも拘わらず、今、胡蘭成、岡潔を精力的に研究して
行くと、一九六〇年代、一九七〇年代、一九八〇年代初頭と、
西洋文明が人類を全滅させる、と言う危機感を、
筆者は、胡蘭成先生とは全く独立して、ますます強くして行った
ことを、改めて想起して居る。
○だが、日本民族全体は、違う。
○日本民族は、幕末開国時に既に、西洋文化の猛毒の癌腫を、
歓呼の声を挙げて受け入れた。
○敗戦後に至っては、言うだけ野暮。
○「什縻方法都遲了」。
○「什縻」は、「いかなる」、「どのような」。
○「都」は、この場合は、「すべての」。
○末期癌の劇症に対して、今の西洋唯物医学はどうするか。
○筆者は良くは知らないが、
彼ら西洋医学が使う方法の一つは、麻薬によって、神経を麻痺させる
ことであろう。
○胡蘭成先生は、
「因為今天産國主義經濟景気的絶望状態乃是西洋文化的死亡症状、
下去只有是核兵器世界大戦的爆發如白色矮星死亡時的大爆發」
(前出、四十八頁)
(今日の、産國主義的經濟景気の絶望状態は、ずなわち、是、西洋
文化が死亡しつつある症状である。核兵器世界大戦の爆発は、
天体の最終段階としての白色矮星の死亡時の大爆発にひとしい。)
と言われた。
○筆者としては、漢文胡蘭成著のこの部分だけでも、できるだけ早く、
日本語に翻訳して、日本民族有志に紹介したいと念じて居る。
(了)