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朝日新聞 (02/16 11:01)
http://www.asahi.com/national/update/0216/010.html
愛知万博デザイン、ロックウェル作品と「そっくり」の声
愛知万博協会が作ったパンフレットの表紙
ノーマン・ロックウェルの「春:ハイキングする二人」(読売新聞社/ノーマン・ロックウェル展カタログ委員会発行『ノーマン・ロックウェル展カタログ』から
05年の愛知万博(愛・地球博)のPR用デザインが米国の著名アーティストの絵にそっくり――。こんな声が愛知万博協会に寄せられている。歩く人のポーズが似ているが、協会とデザインを委託された電通は「コンセプトが異なる。オリジナルで制作した」と説明する。相手は米国で最も人気があるイラストレーターの一人で、日本でも有名なノーマン・ロックウェル(1894〜1978)の作品とあって、ファンらの間で話題になっている。
この万博のデザインは、03年秋の第1期前売り入場券の発売に向けて作られた。様々な人種の大人と子ども計6人が、そろって右手の拳を胸の前に上げ、足を踏み出して歩く写真を使用。協会によると、電通制作の候補3点の中から選んだもので、未来に向かって一歩前進する、世界中の人たちが参加するお祭りというコンセプトで作ったという。ポスターやパンフレット、出版物の広告などに使っている。
一方、「そっくり」と指摘されているロックウェルの作品は「春:ハイキングする二人」(28年、油彩)。男女がやはり拳を胸の前に上げて歩く姿が描かれ、右手と右足がそろって前に出る不自然な歩き方も同じだ。
協会には、デザインが人目につき始めたころ「一般の人から、大丈夫ですかという声が3、4件あった」という。広告として紙面掲載した朝日新聞社にも「盗作では」との指摘が数件あった。
画廊「プロバ」(東京都文京区)の社長で、300点以上のロックウェルのコレクションを持つ鈴木洋樹さんは「一目見て、ぱくり。最近は技法に限らず発想までまねる。彼が『神様』である証拠だが、人気に便乗した模倣は残念だ」と嘆く。
協会によると、デザイン選定の段階から協会内でも「ロックウェル作品に似ていると言われないか」という声は出たが、絵ではなく写真にしたことや人数、構図が異なることから、「著作権侵害と認定される可能性は低い」と判断したという。
模倣という指摘に対しても、協会と電通は「類似したものとは考えない。法的に問題はない」とする。ただ電通は「広告として少しでも負の印象を持たれるのは望ましくない」として、指摘を受けた後の今月2日、ロックウェルの親族が代表を務める米国シカゴの財団を訪問。万博の意義やデザインの制作意図を説明し、財団と絵の所有者に理解を得たという。
愛知産業大の生駒正文教授(知的財産法)は「両者は強く類似性が印象づけられ、原著作物に依拠した『二次的著作物』に該当する可能性も否定できない。
二次的著作物を創作する権利は原著作者にある。世界に発信する万博PRならば、事前に著作権者らの許可を得るなど配慮が必要ではなかったか」と指摘している
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