現在地 HOME > 掲示板
> Ψ空耳の丘Ψ33 > 779.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> Ψ空耳の丘Ψ33 > 779.html
★阿修羅♪
|
|
| Tweet |
北朝鮮の憂鬱
〜６カ国協議・日朝政府間交渉再開！！北朝鮮は変身したのか？〜
このところ明らかに北朝鮮の態度が変化してきている。今年（平成16年／2004年）１月初旬には米専門家一行による寧辺の核施設の視察を許し、また２月25日から再開される６カ国協議にも前向きな発言を続けている。いっぽうでは昨年末に拉致議連事務局長の平沢勝栄に接触して、拉致被害者家族の帰国問題に言及もしている。２月12日から始まった政府間交渉の進展も気がかりだが、同じ日には労働新聞が改正外為法に関して「日朝の敵対関係は交戦直前の危険な状態」と警告も発している。
激変する北朝鮮。いったいこの国に何が起きているのだろうか？
国際情勢の変化
昨年末、北朝鮮・金正日にとっては非常に由々しき問題がいくつか持ち上がった。イラクのフセイン元大統領の身柄拘束もその一つだが、もっと大きな衝撃はイランがＩＡＥＡ（国際原子力機関）の抜き打ち検査を認めたこと（追加議定書調印）だろう。ブッシュ政権が「悪の枢軸」と名指したイラク、イランが米国の下に屈したのだ。悪の枢軸と指名された残りは、北朝鮮１国だけになってしまった。そしてさらに追い打ちをかけちたのがリビアのカダフィが大量破壊兵器の廃棄を宣言したことである。
これらに対し北朝鮮は、公式には「（米国はイラン、リビアの核査察、廃棄問題に関して）その効果が朝鮮半島でも再現されるという幻覚に陥っている」と強気の発言を繰り返し、北朝鮮だけは米国の圧力には屈しないとの態度を表明している。だがその一方では、寧辺の核施設の視察を受け入れ、日本に対しては拉致問題解決に向けて予想以上の柔軟姿勢を見せ、６カ国協議再開を経ての生き残りに必死になっているように思われる。
北朝鮮が柔軟姿勢を見せ始めた原因の１つに、自国の経済状況、食糧危機問題をあげる解説者もいるが、経済・食糧問題は実のところ北朝鮮・金正日政権にとっては微細なものでしかない。だが、本当に専門家たちが力説するリビア、イラク、イラン情勢が北朝鮮の態度を変化させたものなのだろうか？ もっと別な問題があるのではないだろうか。
金正日後継者問題
北朝鮮を巡る情報は混乱している。一部週刊誌では金正日重体説が載り、また一部では金正日暗殺の軍部革命が起きたとも伝えられる。実際、金正日の身体は決して健康とは言えない。重度の肝臓病だとする説は根強く、それを推測させる情報は山ほどある。しかし「金正日『重病』緊急入院」という話題が週刊誌に掲載された翌日、金正日は久しぶりに元気な姿を見せるなど、「重病入院」説を一笑に付している。
軍部反乱説はこれまでにも何度か飛び出している。恐らく１度や２度どころかもっと多くの回数の反乱やテロ事件は起きたことだろう。厳重な箝口令が敷かれているこの国の内部は、反乱が成功しない限り表には出てこない。
さらに週刊誌情報によると、金正日の長男・金正男が北朝鮮に帰国し、警護総局長というポストに就いたという。――このことから金正男が後継者として指名される可能性が高い、とも報道されている。
本紙が独自の情報網から得た情報でも、確かに人民軍護衛総局の人事は刷新され、これまでの李乙雪に代わって張成宇が局長に、また「キムジョンナム」という人物が副局長に就任していることが確認されてはいる。
だが、この「キムジョンナム」が日本にやってきて強制出国させられた、あの金正男かどうかの確認は取れていない。北朝鮮には「金」姓は多く、長男が「ジョンナム」名になる可能性は非常に高い。労働新聞等が伝える「音」だけでは、あの「金正男」であると断定することはできないのだ。むしろ警護総局副局長というポストを含め、この人物が金正日の長男ではない可能性のほうが高い。
なぜなら金正男とは、北朝鮮では他人が絶対に知ってはならない人物、決してその存在を表に出し、認知させることができない人物だからだ。
金正男の母親は人民俳優・成恵琳。成有慶を夫に持つ「人妻」であった。金正日は父親・金日成にさえ内緒で、他人の妻を寝盗ったのだ。そうして生まれたのが金正男である。成恵琳の姉である成恵瑯は、妹（成恵琳）が金正日と同棲していることも、また金正男の存在も、北朝鮮では最大の極秘事項であったと手記に記している。
それにしても、金正日の後継者問題は闇の中だ。一時は二男（正哲）と三男（正雲）がその筆頭候補にあげられた。この二人は正男とは腹違いの弟で、ともに後妻の高英姫（コヨンヒ）の子だ。とくに正雲（ジョンウン）の評価は高かった。一時、北朝鮮のメディアが高英姫のことを「平壌のオモニム（母）」と讃えていたことなどから、正雲が後継者になるとの観測も強かった。
一昨年には済州島からオレンジが大量に平壌に運ばれ、軍に配られている。済州島とはいうまでもなく高英姫の父、プロレスラーの高泰文（高山洲弘。リング名は大同山又道）の出身地である。高泰文は家族を連れて北朝鮮に帰国。のち体育委員会の幹部に就任した。それゆえ娘の高英姫も優遇され劇団入りした経緯がある。つまり済州島は高英姫ゆかりの地でもあり、また一昨年は北朝鮮が統一の象徴歌として「ウリヌンハナ」を作詞作曲した時期にも当たる。「ウリヌンハナ」の歌詞には、まさに「白頭から漢拏まで分断の壁を崩し」というメッセージがある。済州島から平壌への「オレンジの贈り物」とは、高英姫の施策である可能性が非常に高いのだ。
ところが最近では高英姫の名はまったく表に出てこない。
昨年10月26日午前5時、金容淳・党国際担当書記（69）が療養中の病院にて死去した。金容淳が昨年6月に交通事故を起こして入院中であったことはマスコミにも報じられている。
昨年6月13日、金容淳は金正日に随行して山羊牧場を視察している。そして3日後の16日に交通事故を起こし、二度と現職に復帰することはなかった。
ところで交通事故の日、すなわち6月16日が何の日であるか、読者はご存じであろうか。高英姫の誕生日なのだ。
つまり非常に高い確率でこの日、高英姫の誕生パーティーが開かれた……。そして「金正日主催のパーティーには欠かすことのできない社交家」であった金容淳は、金正日から贈られた、「216-5555」ナンバーのベンツ280を一人で運転しパーティーに出席、泥酔して帰宅する途中で事故にあったと推測できる。金容淳の交通事故は、高英姫の誕生パーティーが無事に開催されたということ……つまり少なくとも「昨年6月までは高英姫は健在であった」ことを示していると考えられる。
だが年が変わった現在、朝鮮総聯関係者の中には「高英姫はすでに死亡した」と断言する者さえいるのだ。
米中とも、金日成・金正日の血統を継ぐ金王朝の存続を認めない可能性が高く、そうなるとまったく別系統の人物が北朝鮮の最高位に就くことも考えられる。その場合、金王朝を倒すのか、あるいは金正日の後継者を形だけの首領に据えるかは、もちろんわからないが。
中国のリーダーシップ
昨年（平成15年／2003年）12月初旬、米国を訪問した支那北京政府の温家宝は、ブッシュ大統領と極めて突っ込んだ話し合いを行った。その内容は新聞ＴＶ情報から大まか理解することができる。
「ブッシュ米大統領は九日、訪米中の中国の温家宝首相と会談した。焦点の台湾問題で、米側は台湾独立につながる動きは『支持できない』との立場を表明することで台湾の陳水扁総統に抑制を求める一方、中国にも台湾周辺での軍事行動を自制するよう求めた。
会談に先立つ歓迎式典でブッシュ大統領は、『われわれは二十一世紀の危険なテロとの戦いにおけるパートナーである』と両国の緊密関係を強調。『北朝鮮の核廃棄に向けた中国のリーダーシップに感謝する』と、次回六カ国協議に向けた中国の役割を評価した。
一方、温首相は『中米間の三つの共同コミュニケを順守する限り関係は進展する』と語った。（中略）
中国側は、北朝鮮の核問題ほか、国際テロ対策での対米協調をカードに、台湾問題に関して『一つの中国』の原則堅持という言質をこの会談で米側から引き出す狙いがあった。」（『産経新聞』12月10日朝刊）
こうした報道を見た結果として、わが国では米国の台湾政策が変化したのでは、とか、３月に行われる台湾総統選に対して米中が圧力といった見方が強い。だが、支那北京政府にとって、台湾問題に関して米国からこれだけの言質を得たということは、途轍もなく大きな話だ。――いわば陳水扁を否定したようなもので、支那北京政府は大喜びといった構図である。いったい、なぜ、ブッシュはこれほどまでに支那政府が喜ぶような発言を世界に向かって行なったのか。答えは明々白々。「北朝鮮の核廃棄に向けた中国のリーダーシップに感謝」した結果である。
わかりやすく言いなおそう。上の新聞記事は、以下のように読めば理解できる。
「米ブッシュ政権と支那北京政府は、極東アジア情勢に関して密接な会談を行い、米側が納得する（喜ぶ）北朝鮮の将来像を互いが認識し、米側が描いたその将来に関して北京政府は了承した。北朝鮮の将来像で十分に引き下がった北京政府は、見返りとして台湾独立を認めないという言質をブッシュから受け取った。」
金正日は、こうした状況をすべて理解した。
ゆえに焦りが生まれた。
軍部主導から外交部主導へ
北朝鮮のこれまでの強硬路線は明らかに軍部主導のものだった。それはギリギリの瀬戸際外交と評されるものであり、これに対して米国は「力には力で対応」という姿勢を崩さず、武力行使も辞さずで臨んでいた。さらに国連による経済制裁や日本韓国による海上封鎖、資金調達封鎖も俎上に載せてきている。だが、イラク攻略、フセイン拘束、イランやリビアの降伏状態を見せつけられ、軍部主導では国家の命運が尽きるとの判断がなされたと思われる。
そして最終的には、支那北京政府からの何らかの恫喝が行われたのだろう。温家宝・ブッシュ会談の昨年12月初旬以降、金正日政権の態度が明らかに変わってしまった。
その変わり身ぶりは、北京で行われた平沢勝栄との会談に鄭泰和（チョンテファ＝日朝交渉担当大使）という大物をぶつけてきたことでも理解できる。明らかに北朝鮮の指導体制が、軍部主導から外交部（外務省）主導に変化したのだ。そしてそれは、さらに陰湿で狡猾な密室外交への転換を意味している。
ところで昨年末、北朝鮮が拉致問題解決の切り札として名指しで会談した平沢勝栄とは、ご存じの通り東大法学部卒の秀才で、警察庁、内閣官房秘書官を経て警視庁、岡山県警本部長、防衛庁官房審議官になった人物。平成８年に衆院東京17区から初当選。自民党国対委員、総務大臣政務官をやっている政治家。右寄りとか熱血愛国派ともいわれるが、一方ではパチンコ業界との関係も噂される人物でもある。本紙の正直な感想を言えば、平沢勝栄を相手に指名するとは、北朝鮮もなかなか強かなものだ、といったところか。
平沢勝栄は恐らく、一般に報道されている内容とは別の「取引材料」を提示されたに違いない。だが被害者５人が平壌まで迎えに出るなどといった交渉内容は、家族会や拉致議連から拒否された。その後、外務省や内閣官房までを含めて、北朝鮮側はさまざまな交渉窓口を模索してきている。一部週刊誌には中曾根康弘元首相を金正日が交渉特使と指名したといった報道まで見られる。これについて小泉首相は、２月12日、「いろいろなルートがあるようで錯綜していた。交渉の窓口は１つで、政府間交渉以外はあり得ないというシグナルを北朝鮮に対して送り続けてきた」と語っている。
この問題は明日、明後日にも大変化を見せるかもしれない。北朝鮮が態度を豹変させるかもしれない。だが全体として、ともかくの解決の方向に向かっていることは間違いない。それも３月末までには何とか解決しようという意思を強烈に見せているように思える。
金正日の焦り
２月25日からの６カ国協議で北朝鮮はいったいどんな強硬路線を表面に見せ、その内実ではどんな妥協を図るのだろうか。協議が始まってみないとわからない。予想以上の柔軟性を見せる可能性が高いが、逆に６カ国協議の場では正々堂々と強硬に米国と渡り合うかもしれない。それは、始まってみないとわからない。
だが、冷静に北朝鮮の動向を見てみると、新聞ＴＶ情報を遙かに越えた何らかのウラ情報を感じないわけには行かない。例えば本紙のこの文章１つにしても、読者諸氏には納得いただけない部分があるだろう。
そう。リビアを含めた中東・国際状況の変化だとか、支那北京政府と米ブッシュ政権との駆け引きだとか、あるいは北朝鮮自身の経済・食糧事情とか軍部主導から外交部主導に移っただとか……。ちょっとだけ頭を働かす連中にはわかりやすい言葉が並んでいる。机上でデータを並べる人々にとっては分析しやすい情報がいっぱいある。だが、そんな当たり前の状況に当たり前に反応するものなのだろうか。
北朝鮮の死に物狂いの状況のなかで、なぜ、かくも簡単に北朝鮮が柔軟姿勢をとるようになったのか。
そこには日本中が、いや世界中が仰天するような、途轍もない背景があるのではないのか……。
その衝撃情報（と思われる怪奇情報）は近日中に本紙上に掲載予定です。ご期待ください。
http://www.gyouseinews.com/foreign_prospect/feb2004/002.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。