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戦後の日本人に大きな影響を与えたベストセラー「性生活の知恵」の著者で、産婦人科医の謝国権(しゃ・こくけん)さんが昨年11月、病気のため亡くなっていたことが、30日分かった。78歳だった。
東京都生まれ。日赤本部産院産婦人科医局長だった1960年、家庭の性の営みに科学的な情報をと、「性生活の知恵」を出版した。
わいせつ表現で出版を差し止められないように木製の人形を使うなどざん新な手法と、「性の営みは美しい」というメッセージが受け入れられ、100万部の大ベストセラーになった。その後、英訳版や「続・性生活の知恵」なども出版。
62年、日赤を退職後、東京都世田谷区内に診療所を開設。1500人以上の赤ちゃんを取り上げた。「性の美しさは2人の愛情から」という持論は生涯変わらず、興味本位で性を扱う企画には頑として応じなかった。
(2004/1/31/03:18 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040131i401.htm