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http://www.corpwatch.org/upload/article/h-coke.jpg
インド国会、コーラ飲料の販売禁止に乗り出す
corpwatch.orgの2004/01/17のコラム記事より。
インド国会は、国会食堂でのコカコーラ飲料とペプシコーラ飲料の販売を禁止した。国会は次のステップとして、全国的なコーラ飲料販売禁止を考えるべき時期にきているという。寛容で知られるインド人が、なぜこの黒い炭酸飲料に対して怒りだしたのか?
インド国会によるコーラ飲料禁止の直接の原因は、インド国内で販売されている当該飲料の成分調査の結果、高濃度の残留農薬と、リンデンやDDT、マラチオン、クロルピリホスなどの殺虫剤成分が検出されたことによる。サンプルの中には、これらの成分について、ヨーロッパの基準の30倍を超える量が検出された事例もあったという。一方で、米国で販売されている同じ飲料を同様に成分調査したところ、こちらは安全基準を満たすものであった。
つまり、米国内とインドでは、同じコーラでも成分が違うということである。このような、多国籍企業によるダブルスタンダードの事例は、インドだけの話ではない。先進国で販売禁止された製品を発展途上国で販売するのはそれら企業の常套手段のようだ。例えば、米国での規制によって市場が縮小しているタバコ産業は、発展途上国の市場開発に注力している。ダウ・ケミカルは、殺虫剤であるダーズバンのインド国内での販売を拡大している。米国環境保護局が、人体に有害であるとの理由でダーズバン削減計画を発表しているというのに。
インドのコカ・コーラ社はPR企業を雇い入れてイメージ向上に努めているが、インド市民との意識の溝は深い。コーラ製造工場では、飲料水製造のために地下水を大量使用するため、工場周辺の地域では深刻な水不足が発生しているという。今のところ、コカ・コーラ社はイメージ向上のために、(偉そうに)工場周辺地域に水配給車を巡回させている。それはコーラの主原料である水を、ほぼ無料で仕入れているお礼の意味もあるのかもしれない。
さらなるイメージ向上を目指すために、コカ・コーラ社はインドのケララ州にある工場から、炭酸製造の過程で発生する有毒なヘドロを、地元の農家に肥料として無料配布しているという。英BBCがこのヘドロの成分を調査したところ、高濃度の鉛とカドミウムが検出されている。
インド市民によるコーラ飲料反対運動が高まるにつれ、コカ・コーラ社はイメージ戦略の代わりに、武装警備隊を使って反対運動の封殺に務めてきた。イラクで見慣れた光景が、フセインの居ないインドでも展開されていたわけだ。そこではブッシュ政権の代役を、多国籍企業が演じるというオマケつきである。
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/01/post_15.html
-既出御免-