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バグダッド
「バグダッドは燃えているか?」
渡辺也寸志
1月12日
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(私の思いと、バグダッドから情報発信している人物の通信翻訳で綴っていきたいと思います。)
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1月3日、ビンラデインの「ニューイヤー・メッセージ」なるものが、カタールの「アル・ジャジーラ」テレビで放送されました。ここ1年では3回目になります。間髪を容れず英国は「本物」と断定しましたが、「よくやるよ」としか言いようがありません。そんなに簡単に真贋の区別がつくものなのか。ついでにいうと、オーデイオテープが出せるのなら、ビデオ(映像)テープは、なぜ登場しないのか。素朴な疑問です。昨年、1度だけ、もっともらしくビンラデイン映像が流されましたが、収録日はかなり古いものと判断されています。
ビンラデインに関する取材中、私が知ったのは次の事です。「よくやるよ」の意味です。実は、真贋の根拠とされる声紋分析というのは、厳密な科学ではないということです。だから法廷などでは、現在、証拠として採用されていません。加うるに、ビンラデインのテープは音質が極めて悪いのです。このレベルなら、「偽造」は極めて易しいというのは、米国の音声ソフトメーカーです。故人も生き返らせるとして、ソフトを売り出した会社です。
ビンラデイン死亡説が、イスラエル情報部から出ています。既に後継者も決まり、組織改変は終わったとしています。彼らに言わせると、2002年1月以降のテープ類はすべて「偽物」だというのです。なぜイスラエル情報部が、今頃、そんな話を流すのかについては、一寸、立ち止まって考える必要がありますが、「テープが偽物であるのは、95パーセント間違いない」と力説する権威ある(!?)スイスの科学者もいて、最近は信憑性が急速に増しています。
私は2年前の今頃、パキスタン情報部筋を取材して『ビンラデインの葬式に出た男』という原稿を書きました(『新潮45』2002年3月号)。ビンラデインは死亡している、それも病死だとういうものでした。もとより疑問視されましたが、根拠となったことを記しておきます。ビンラデインは、重度の腎不全でした。そんなことは、米国情報筋も充分承知していたはずです。彼は、人工透析のために、バーレーンのアメリカン病院に入院していたのですから。ビンラデインは、週に2、3回、1回につき5、6時間を費やして、人工透析を続けていました。透析を止めると体中に毒素が回って死を迎えます。
さて問題は、米国の爆撃下のアフガン・トラボラ山中です。彼は簡易透析機を所持していましたが、透析には、きれいな水と電気が必要です。山中を逃げ回りながら、持続的な治療が可能でしょうか。パキスタン軍政のトップ、ムシャラフは「ビンラデインは、おそらく病死した」と述べたものです。情報源は、パキスタン軍統合情報部でした。私は、ムシャラフ発言の直後に、同じ情報ソースに当たりましたので、記憶は鮮明です。パキスタン陸軍のヘリは、何度も、ビンラデインを乗せて、ラワルピンジー陸軍病院とアフガンを往復したといいます。
ビンラデインの2001年最後のビデオは、体中に毒素が回った結果、顔が青ざめ、糖尿病、低血圧、左半身麻痺といった合併症の症状が出ていた事を指摘しておきます。重度の腎不全は「死に至る病」なのです。
http://www.kitombo.com/baghdad/0112.html