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自分の携帯電話と同一番号の「クローン携帯」が不正に作られ、使った覚えのない通信料金を請求される−そんなうわさが利用者の間で広がっている。料金が高額だった利用者が「クローン携帯では」と問い合わせるケースが後を絶たないため、「技術的に不可能」とする携帯電話会社や総務省も対応に苦慮している。
どうやら有力な“犯人”は、大容量のデータ通信拡大による「通信料の激増」説に傾きつつあるが、「絶対存在しないとの証明は難しい」ため当面クローン携帯をめぐる混乱はやみそうにない。
クローン携帯の話題は、昨年から民放テレビや雑誌、インターネット上で盛んに取り上げられるようになった。番組では「クローンを作った」とする人物が複製法を紹介するなど一見信ぴょう性のある内容。
携帯に関するトラブルを受け付ける大阪弁護士会(大阪市)や総務省には、月額料金が数万円に達した利用者の相談が増加。民間非営利団体(NPO)の日本情報保全協会(同市)は、クローンの存在が疑われる携帯を1カ月間金庫に入れそれでも通信料が掛かっているか実験。結局、クローンは確認できなかったが、「携帯は信頼できる販売店で購入を」と呼び掛けている。
これに対しNTTドコモは「クローン携帯は存在しない」との見解をホームページで表明。携帯は複数のID情報を持ち高度な暗号を使ってデータベースで管理しており、ID情報がすべて認証されないと通信できないと強調する。
総務省は、大容量のデータや画像を送る「パケット通信」の拡大で「想像以上に通信料がかかる場合がある」と指摘。料金が一定額に達するとメールで知らせるサービスの利用を勧めている。
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パケット通信料 携帯電話によるネット接続サービスや電子メールの送受信を利用した際に掛かる料金。音声通話の利用が縮小する一方、携帯の高機能化で短時間に多くのデータの送受信が可能になり携帯会社の収益源になっている。データ量で通信料金が決まる場合が多いため、画付きメールの送受信や大容量の画像をダウンロードした場合などは料金が高くなる。KDDIのauは昨年、月額4200円を払えば使い放題の定額制の料金コースを出した。
http://www.sankei.co.jp/news/040121/0121kei074.htm