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クレジットカードで買い物する際、店側が自宅電話番号を伝票に記入させトラブルにつながるケースが相次いでいる。国際電話に不正使用されたとみられる被害も発生した。東京都消費生活総合センターは「カード決済はサインだけでできる。店が求めても、電話番号を書く必要はない」と注意を呼びかけている。
東京都の20代女性は昨年春、覚えのない国際電話料金をカード会社から請求された。不審に思って問い合わせたところ、カード番号と自宅電話番号さえオペレーターに伝えれば、料金後払いで国際電話ができる仕組みになっていた。唯一の心当たりは、代金をカードで支払った家電量販店で、サインの下に電話番号を書いたことだったという。
KDDI広報部は「国際電話の不正使用はチェックしているが、そのケースが電話番号を悪用したものかは確認できない」と説明する。
また、北海道の20代女性はクレジットカードを使って化粧品店で買い物をしようとした際、店員に自宅電話番号の記入を求められ、拒否したところ、カードではなく現金払いを求められた。店側は「レジ打ちや渡した商品にミスがあった場合に連絡できるように電話番号を聞いている」と説明しているが、現金払いの客には連絡先を尋ねていない。
日本クレジット産業協会などによると、大手カード会社各社は、加盟店との契約にあたって「客にサイン以外を求めてはならない」とする規約に同意させており、カード決済は署名だけで成立する。しかし、実際には、店員が「サインと電話番号をお願いします」と、カード伝票に電話番号を書かせるケースは少なくない。
都消費生活総合センターは「プライバシー保護の意識の高い消費者は、電話番号の記入を断っている。店員に求められても個人情報である電話番号を教える必要はない」と話している。【奥村隆】
[毎日新聞1月19日] ( 2004-01-19-15:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20040119k0000e040066000c.html