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No.110 (2004/01/15)
Aさん
はじめまして。さて頂いたメールを拝見いたしました。Aさんはオゾンホールの問題と、たぶんフロンの使用を結びつけて、環境問題としてのオゾンホール拡大の問題を思い浮かべられているのだと思います。
しかし、このホームページの主張は全く違います。ホームページの槌田さんの論文や私のコメントなどに目を通していただきたいと存じます。
もう少し冷静かつ論理的に物事は判断しなくてはなりません。環境問題は優れて自然科学の問題なのです。今回報道された記事だけからも、むしろオゾンホールの拡大縮小はほとんどフロンとはかかわりない可能性が高いことを示していると考えます。
まず、フロンの使用は段階的に削減されてきています。このような状況下で、昨年は非常にオゾンホールは小さくなり、今年は非常に大きくなった。このような短期間で急激な縮小・拡大を示すオゾンホールの挙動を、フロン原因説で説明することは不可能です。
次に、オゾンホールの拡大によって影響を受けるのは南極大陸など、極めて生命密度の低い地域であり、たとえオゾンホールが出来たところでそれほど地球生態系に大きな影響はないものと考えられます。しかも、オゾンホールが出来るのは、南半球の春先のもともと紫外線量の少ない一時期に限られるのです。オゾンは、大気中の酸素に『紫外線』が作用することによって合成されます。オゾンが少ないと言うのは、紫外線量が少ないことを意味しているのです。
(以下省略)
2002年には、オゾンホールは極端に縮小し、観測史上1991年以降の最小となったと言われています。その原因として南極上空大気の気温や大気バランスなどの気象条件が挙げられています。ところが昨年2003年は、一転してオゾンホールは過去最大規模になりました。その原因は、またしても南極上空大気の気象条件によって説明されています。
このように、気象条件によって極端な拡大・縮小を示すオゾンホールという現象を、徐々に変化する大気中フロンの濃度上昇によって説明することは不可能だと考えます。このようなドラスティックな変化を示す現象において、フロンの大気中濃度の影響という継続的で微弱な変化を、他のノイズから分離して観測することが果たして可能なのでしょうか?
継続的なオゾンホールの拡大が観測される時期には、「これは大気中フロンの濃度上昇の影響だ」と言いながら、短期的に急激な変動を示すと「気象条件の影響だ」などと言うご都合主義の説明は、とても科学的とはいえないものだと考えます。
いずれにしても、現状では地球生態系にとって致命的な脅威となるような可能性は皆無ですから、このような眉唾の議論に振り回されることなく、環境問題からオゾンホールを葬り去ってしまいましょう。
http://env01.cool.ne.jp/frommanager/fm2004_1.htm#n110