現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ33 > 142.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
1月8日(木)
久しぶりに研究所に出勤しました。木曜日は出勤日ではありませんが、家にいると正月気分が抜けませんし、研究所でなければできない仕事もあります。
久しぶりの研究所は建物が冷え切っていて、暖房の効きが弱いようで冷え冷えとしていました。法政大学の多摩キャンパスも、まだ人影はまばらです。
でも、研究室からの眺めは最高です。澄んだ空気と明るい光にてらされて、丹沢の山並みや大山が青空にくっきりと稜線を描いていました。
夕闇迫る帰りの車から見ていると、正面に大きな丸い光が見えます。よく見たらお月様でした。今年初めてみる大きなまん丸の満月です。
昨年の暮れから正月にかけて、北朝鮮の対応に新たな進展が見られるようです。核開発問題でも拉致問題でも、北朝鮮は新しい提案をしてきています。
この新提案にどう対応するのか。日本やアメリカ、韓国の外交当局は頭をひねっていることでしょう。
北朝鮮をめぐる情勢は、基本的には膠着状態が続いています。このこわばった関係を打開するために、北朝鮮の新しい動きを機敏に捉え、このチャンスを生かして欲しいものです。
難しいのは、どうやったら事態が打開できるのかがはっきりしないことです。その上、関係者のどれだけが、本気で事態を打開しようと考えているのかがはっきりしないという問題もあります。
膠着状態が長引けば、経済援助を必要としている北朝鮮にとっては不利になります。緊張が激化すれば軍事的脅威にさらされる韓国も、事態を打開したいと本気で考えていることでしょう。
しかし、「死の商人」を抱えているアメリカはどうでしょうか。そして、何よりも、日本の政府や外務省、防衛庁は、本当に問題を解決して緊張を緩和したいと思っているのでしょうか。
防衛庁の立場は微妙でしょう。もし、北朝鮮との間で国交が正常化され、普通の関係になれば、防衛庁の目論見は一挙に崩れてしまうからです。
北朝鮮を対象として打ち上げたばかりの偵察衛星は用済みになってしまいます。北朝鮮からの攻撃を想定したミサイル防衛(MD)システムも不要になるでしょう。
不審船対策も北からの武装ゲリラを想定したテロ対策も、必要なくなってしまいます。防衛庁や自衛隊のあり方にも、根本的な転換を強いられる可能性が出てくるでしょう。
そうならないためには、緊張が持続されなければなりません。これ以上の激化は困りますが、かといって全くなっても困るというのが、自衛隊関係者の「本音」ではないでしょうか。
適度な緊張の持続。つまり、現状維持こそが、これらの人々の望むところだと思われます。ひょっとしたら、外務省も政治家の一部も、そう考えているかもしれません。
彼らにとって、北朝鮮は「頼みの綱」です。軍拡も改憲も、「北朝鮮の脅威」なしには不可能だからです。
北朝鮮を問題とする人々には、このような関係者が含まれていることを忘れてはなりません。どこまで問題の解決を望んでいるのか、本気で問題を解決しようとしているのか、きちんとした見極めが重要であるゆえんです。
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm