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ブッシュ政権タカ派対CIA:仁義なき闘いパート2
ブッシュ政権の高官が、前ガボン大使のジョセフ・ウィルソンの妻、ヴァレリー・プレイムがCIA(米中央情報局)の秘密工作員であるとジャーナリストにリークした、とされる疑惑が問題になっているが、TIME最新号のカバーストリー「復讐のリーク」でこの疑惑の背景が詳しく分析されていたので要約して紹介する。
普通に新聞の外電を読んでいるだけだと今ひとつピンと来ないこの疑惑、問題の基本の構図は、イラクのウラン購入疑惑を巡るブッシュ政権のタカ派とCIAの陰湿な《仁義なき闘い》のパート2なのである。
パート1の詳しい話は、7月にここに紹介した「《イエローケーキ》の物語……一般教書演説に《ウラン購入疑惑》が盛り込まれたウラ事情」を読んでもらうとして、簡単に説明すると……
2001年秋、イタリア政府が偶然、イラクがニジェールから《イエローケーキ》と呼ばれるウランを購入しようとしていることを示す《証拠》を入手、その真偽を調査するために、ウィルソンがニジェールに派遣しされた。綿密な調査の結果、彼はイラクの《イエローケーキ購入》は根拠のないでっち上げであることを確信、その旨をCIAおよび国務省に口頭で報告した。しかし、この報告は無視され、今年1月にブッシュが行った一般教書演説に、ウラン購入疑惑が盛りこまれ、その後それがデッチ上げであることがバレてスキャン化した。
そしてウィルソンは《まずガンをぶっ放し、その後で検証する》というブッシュ政権タカ派が信奉する先制攻撃ドクトリンを批判し、情報が捏造されことを指摘する論文を公表。
そのすぐ後の7月14日、米紙ワシントンポストに、ウィルソンの妻、ヴァレリーがCIAの秘密工作員であり、ウィルソンのニジェール派遣はヴァレリーの後押しによるものだ、と暴露するロバート・ノバクのコラムが掲載されたのだ。
情報源は、最高レベルの機密にアクセスできる政府高官によるリークであることは確実だった。リークは、ウィルソンに復讐を企てるブッシュ政権タカ派の高官二人によってなされたというのだ。そのうちの1人は、大統領顧問でブッシュの再選戦略を担当するカール・ローヴだと指摘されている。
対イラク戦争の正当性を保障するはずだった大量破壊兵器(WMD)は発見されず、イラクの戦後復興にかかる血と金はうなぎ上り。だれもがウンザリしているところに、今度はネオコン連中による陰湿なリークである。ただのリークではなく、CIAの秘密工作員の身元を暴露するというトチ狂ったとしか思えない重大リークである。
ヴァレリーのキャリアと身の安全が脅かされるのはもちろん、ヴァレリーと国外接触した者全てが疑いの目で見られることになるは明白だ。元CIA長官のブッシュ・パパがコメントしたように「国家に対する極めて深刻な裏切り行為」なのである。
こうした動きを受けて司法省はホワイトハウス、国務省、国防省などの職員に関連資料を提出を命令するなど、疑惑追求の動きを加速させているが、民主党の議員たちは、それを司法省に任せるつもりはないという。
というのも、リークの疑いをかけられているローヴと司法長官のジョン・アシュクロフトが密接な関係にあるからだ。TIMEの取材によると、1984〜94年の間に、アシュクロフトは上院選や知事選に出馬、その際にローヴの企業にダイレクトサービスサービス料の名目で74万6000万ドルを支払っているそうだ。
泥棒に縄をなわせるようなヌルイことはできない、と民主党は特別検察官によるリーク調査を要求して行く方針だ。
それにしても……リークの目的は、マジでネオコン一派のウィルソンに対する復讐だったのだろうか?復讐に目がくらんで、問題の重要性を認識できないほど、連中は愚かなのか?TIMEの特集は極めて説得力があるが、読んだ後でも、いまだに、信じられない。その陰湿さ、汚さではなく、その愚かさが。
2003年10月6日
関連過去ログ
「未発見のWMDを巡る複雑怪奇なワシントンのパワーゲーム」(2003年7月12日)
「《イエローケーキ》の物語 一般教書演説に《ウラン購入疑惑》が盛り込まれたウラ事情」(2003年7月17日)
情報ソース
TIME : Leaking With a Vengeance
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