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【パリ=池村俊郎】フランス政府が、正体不明の組織による鉄道爆破テロの脅迫に直面している。組織は、現金400万ドル以上を要求、実際に爆弾も見つかった。仏政府は「ただの脅しではない」と危機感を強めている。
実態や背景はおろか、名称の由来も不明の「AZFグループ」と名乗る組織からの仏政府あての脅迫状は、昨年12月から送られ始めた。「社会・経済的な改革を推進せよ」という要求だった。治安当局は、有力紙の個人広告欄を使ってこの組織と“水面下”で交渉を行う一方、報道機関に報道を差し止めるよう協力を要請していた。一地方紙が「国民に伝えるべき事態」と報道に踏み切ったために、内務省が3日、公表した。
この間、2月末には南西部リモージュ近郊の線路で組織の指定通り、高性能の爆弾が発見された。今月1日には当局側が、組織に指定されたパリ南郊外の小空港そばで現金を渡す寸前までいった。結局、取引は成功せず、「3万キロに及ぶ国内線路のどこかに、計10個の爆弾を仕掛けた」という脅迫がなお続いている。国鉄は職員1万人を動員、全線を徒歩で調べ回っている。
過去、仏国内ではアルジェリアやレバノンのイスラム過激派や、コルシカ独立派などによる爆弾テロに見舞われ、多数の犠牲者を出してきた。中東・アフリカ地域に権益を広げる一方、軍事防衛力には限界があり、対テロ防衛上の弱点を多く指摘されてきた。80年代、レバノンの過激派組織に対し、仏人3人の人質解放のため巨額の身代金を払ったともされる。
米国のイラク戦争に反対したこともあり、当面はテロの脅威とは無縁と思われてきた国だけに、予想外の組織による「国家的脅迫」に、政府はとまどいを隠せないでいる。
(2004/3/4/22:18 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040304i413.htm