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【ジャカルタ=黒瀬悦成】共産主義活動が1966年から非合法化されているインドネシアで、参政権を制限されてきた旧インドネシア共産党の党員やその家族ら約2000万人の被選挙権が、38年ぶりに認められることになった。
同国憲法裁判所がこのほど、旧党関係者の被選挙権を認めない総選挙法を「国民の権利の平等を定めた憲法に違反し、無効」とする決定を下したためだ。
決定は、旧共産党系の民主活動家らが昨年6月、旧党員らの総選挙や州議会選への立候補を禁ずる同法の修正を求め提訴したのを受けた措置。政府は近く国会に修正案を上程する。2009年から、大統領選を除く各種選挙で旧党員らの出馬が可能になる見通しだ。
インドネシア共産党は、スカルノ初代大統領時代に勢力を拡大。しかし、1965年のクーデター未遂事件「9・30事件」に関与したとして数十万人が処刑されるなど徹底的な弾圧を受け、事件を機に実権を掌握したスハルト大統領の政権下では、社会的権利の大半をはく奪された。被選挙権は66年に奪われた。
今回の決定は、共産主義活動の世界的な退潮で、「共産党はもはや脅威でない」との認識が国内で定着してきたことが背景にある。加えて、メガワティ大統領率いる闘争民主党が、4月の総選挙で旧共産系の有権者票の獲得を狙い、裁判所に決定を下すよう働きかけたとの見方も出ている。
旧共産党関係者は、決定を「本格的な名誉回復への一歩」と位置づける。役所や学校など公的機関への就職の道は閉ざされたままで、完全復権への道はなお険しそうだ。
(2004/3/4/00:13 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040303id28.htm