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靖国参拝〜伊勢、明治は?/「論」なき国の新聞(PUBLICITY)
http://www.asyura2.com/0311/war45/msg/912.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 03 日 19:37:07:eWn45SEFYZ1R.
 

http://www.emaga.com/bn/bn.cgi?7777

PUBLICITY
No.821(2004/01/03/土)

▲_/_/_/_/_/_/_/_/_/


「PUBLICITY」(パブリシティー) 編集人:竹山 徹朗
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        ◆◇今号の目次◇◆


【めでぃあ・オフノート】
▼靖国参拝――伊勢、明治との関連について
▼「論」なき国の新聞〜とばし読み各紙新年号(その1)
▼安吾で行こう

【@編集室】


        ◆◇     ◇◆


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【めでぃあ・オフノート】  

▼小泉首相、靖国神社は「初詣で」だってさ。おめでたいね。

事実を確認しておくと、小泉首相は1日午前、皇居で行われた
「新年祝賀の儀」出席の後、東京・九段北の靖国神社に羽織は
かま姿で参拝。「内閣総理大臣 小泉純一郎」と記帳。「ポケ
ットマネーから献花料三万円」を納めた。

今回の参拝は、01年4月の首相就任以来、01年8月、02
年4月、03年1月に続いて4回目。いずれも8月15日を避
けている。

「A級戦犯合祀」“の”問題ではなくて、合祀の問題“を”含
む視野で議論する必要があるのう。高橋哲哉氏にもっと突っ込
んで聞いておくべきだった。

▼首相は今回、「戦争の時代に命を落とした方々の犠牲の上に
、今日の日本が成り立っているという思いを込めて参拝した」
と発言したそうだが、それならなぜ敗戦・国辱の日である8月
15日に英霊を慰めない? 義が通らぬのではないか。

「初詣でという言葉があるように、(元日の参拝は)日本の伝
統じゃないか」「どこの国も(他国が)その国の歴史や伝統、
習慣を尊重することに、とやかく言わないと思う」だって。ど
うも本気で言ってるな、こりゃ。

▼そうそう、一つ気になるのは、「首相による新年の恒例行事
」また「仕事始め」でもある「伊勢神宮参拝」、などとの関係
である。

2003年、小泉純一郎首相は1月6日に伊勢神宮(三重県伊
勢市)を参拝している。ちなみにこの時同行したのは、扇千景
国土交通相、鈴木俊一環境相、細田博之科学技術担当相、鴻池
祥肇防災担当相の4閣僚。で、年末に気にかかるニュースが。

というのは、この恒例の伊勢神宮参拝の替わりに、明治神宮参
拝を検討していた、というもの。

事の発端は、小泉首相自身が「仕事始めに伊勢神宮に行くのに
こだわる理由はないのではないか」と考えたらしい。

で、官邸サイドは、皇居での「新年祝賀の儀」の前後を想定し
て、移動スケジュールや車両経路など、けっこう細かく検討し
たらしい。

が、伊勢神宮のメンツをつぶしちゃマズイ、ということで、今
月5日に伊勢神宮参拝するらしいね。

▼小泉首相の目的は、明治神宮への参拝なのかな? というの
も、すでに伊勢神宮、靖国神社と参拝しているから、明治神宮
に参拝すると、国家神道の有名な神社3つすべてに参拝するこ
とになるからだ。

これらについて、取り上げているメディアがあったら教えてく
ださい。今年はさすがに取り上げるかなあ。そもそも、靖国神
社は違憲で伊勢神宮は合憲というロジックでいけば、明治神宮
はどうなるんだろう。感情的に、近代法的に、それぞれちゃん
と説明をつけたいところだ。伊勢神宮参拝が恒例になっている
ということそのものが、オカシイ。その正当性・正統性を問う
べき現実ではないのか?

▼さて、去年(ってのもおかしいね)の大晦日付3大紙の1面
トップでは、それぞれ

■憲法前文に「国際貢献」 
 歴史・文化の継承明記 自民改正案方針(讀賣)
■自衛隊、武器先制使用も 
 ゲリラ・不審船想定 政府方針「新任務」設ける案(朝日)
■イラン地震 死者5万人にも
 大統領言及 2万8000人埋葬(毎日)

と、どうも2003年を象徴する見出しが並んだが、2004
年の幕開けはどんなんでしょう。紙面各紙新年号を駅売りで買
い込んで、1時間半ほどでとばし読んだ。買ったのは、東京、
日経、朝日、讀賣、毎日の5紙。

▼まず最初に、この意見は事態を正確にとらえているかどうか
わからんが、5紙見渡して、いわゆる「論」がほとんどなく、
ビックリした。長めのインタビューとか対談などはチラホラと
あるが、全体として物足りない印象。

たしか2年ほど前、同じように各紙新年号を読んだが、論文や
堅めのインタビュー、展望を各界の代表者が語る、みたいな欄
が、もうちょっと見られたような気がしたのだが。

スジ道を立てて物事を考えるために、一つのテーマで起承転結
をはっきりさせた文章は非常に大事だから、論文が少ないのが
いちばん気になった。新年号なんだから、ガッチリしたものを
写真やグラフも織り交ぜて、つくればいいのに。

月刊の論壇誌などには長い論文が当然いっぱい載ってるが、あ
れを読む読者なんか極々限定されている。各メディアの棲み分
けができている、というきれいな話ではなく、各メディアが各
メディアに目配せする余裕がなく、タコツボ化がひどくなって
いるのではないかと感じるのだが、気のせいかな。

▼まず東京新聞の1面は、

自衛隊、警告せず射撃も
 イラク派遣 訓令に特例
  事態急迫時など4項目 判断、現場任せ

朝日なども、「歯止め」の措置が検討されていることを報じて
いるが、東京新聞社会部の半田滋記者が「手順そのものが尻抜
けにとなる危険性をはらむ」と指摘しているように、おそらく
「歯止め」は効かないだろう。

戦場で、相手が自分に銃口を向けている。どうするか。という
問題に、歯止めもヘチマもあるか。撃つべきか、撃たないべき
かなんて、それまで何を言ってても、その場になんなきゃわか
んないし、戦場というものはおそらく、立ち位置一つ、角度一
つ違うだけで、置かれている情況がまるで変わるもんでしょう

戦前の軍部の暴走はよく言われるが、それは戦線拡大の半面を
照らすのみで、あとの半面は、「戦争とは、いったん踏み入れ
たら、どうしようもない」という真実であり、「戦争は外交」
という言葉の含意だ。小泉首相はクラシック聞いているヒマが
あったら『亡国のイージス』を読め。

▼1面左、萩原健一の顔写真が印象的な「マニフェスト、あり
」には、沁みる話があった。ショーケン、不祥事を起こして苦
しかった30代のある日、

「雨の日、歩いていたらおばさんに声をかけられた。『ショー
ケンさんですか』と。『違います』と言ったが『似ているから
、傘を貸します』と言われた。うれしくて涙が止まらなくなり
『負けないぞ、立ち直ってやるぞ』と思った」

いやあ、いいねえ。こういう、前を向ける話を新年号からは探
したいですナ。「読者のマニフェスト」なども、もうちっと“
東京色”とでもいうべきものを出せるのでは、と思うのはゼイ
タクか。

▼「こちら特報部」(28−29面)は、「小泉答弁、官僚が
マニュアル」という内容。新年からやるねえ。

内閣官房が「答弁マニュアル」を作成しているそうだね。

蒲 敏哉記者。なんて読むんだろ?

特報部が入手した資料ってのは、「国会答弁資料(対総理・対
官房長官、対官房副長官)の作成について」。「首相答弁のた
め、内閣官房総務官室が各省庁の情報を基に取りまとめた文書
」。

この内容についての、憲法学者・奥平康弘東京大学名誉教授の
コメントが適切だろう。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
文書の存在に「総理大臣を支える官僚が、間違いがない、批判
されないような行政を考えた末、生まれたものだろう。こうし
た姿勢は明治維新後に官僚制度ができて以来、営々として進ん
できたものだが、この文書は度が過ぎている」としながら指摘
する。

「民主主義とは、人と人の言葉のキャッチボールからはぐくま
れる。それが現実は、霞が関の役人たちが首相答弁をつくり、
文章を抽象化し無味乾燥なものに仕立てあげている。小泉答弁
のほとんどが棒読みといわれるのはそれが原因だ。政治主導を
目指して、副大臣や政務官が誕生したが、いまだに官僚主導は
改善されていない」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


もっともである。奥平氏が「度が過ぎている」というと、重み
があるね(^_^;)。

▼で、この「こちら特報部」の隣に、宮崎学氏のコラムが載っ
ていた。これ、いつも短文で、きれてるんだよなあ。webサイ
トにも載っているので、下に紹介しておく。

おー、これで記事量いっぱいだなあ。新年号をいつまでも紹介
するわけにはいかんが、ま、あと1、2回で終わらせます(可
能か?)。


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http://miyazakimanabu.com/archive/honnecolumn/tks044.htm

本音のコラム(44回目)2004年1月1日付
04年の気分

二十一世紀も四年目に入った。年が改まるたびに今年はどのよ
うな年になるのか、あるいはどのような年にしようかなどと考
えることは、なるほど人の「自然」な習慣であろう。

しかし、先のことをあれこれ考えてもそれは詮ないことと思う
ようになった。

人間の一生など儚いものである。一寸先は闇という言葉がある
ように、明日のことをとやかく考え悩んでみても何の意味もな
い。ひたむきに努力することによって何かを変えることも、現
代社会では不可能に近い。ならば自由気ままに生き、その時々
に身の上に起こる好都合、不都合の不測の事態をむしろ楽しも
うとも思うようになった。

私が正月に思い出すのは、生まれ故郷である京都の伏見稲荷の
風景である。少年時代を京都市の南端、伏見稲荷大社の内にあ
る住宅街でその名も「境内町」というところで過ごした。

伏見稲荷は全国に数万もあるといわれる稲荷神社の総本宮で、
古来「商売の神様」とされてきた。私の少年のころの伏見稲荷
の正月三が日は、時には百万人を超える参拝客でにぎわった。

この参拝客のすさまじいばかりの人波が、表参道から入り稲荷
山を巡って裏参道に抜けるというコースを立錐の余地もない行
列の状態で一日中ノロノロと歩く、その姿が私にとっての「正
月の思い出」である。

さて、1945年の敗戦直後のこの境内町は、京都の呉服屋の
旦那などの高級な居宅が立ち並ぶ、その一方にはドブの臭うボ
ロ長屋もあり、そこには当時ヒロポン中毒や非合法だった主義
者が混在するという摩訶不思議な町であった。

ヒロポンとは今で言う覚せい剤のことであるが、当時は違法薬
物ではなく、アンプルに入って薬局で売られていた。この街で
は警察やMPに踏み込まれた主義者達が長屋の屋根伝いに逃げ
たりすることも日常茶飯事であった。

この街に作家の坂口安吾が一時住んでいたことがある。その住
まいは私の実家からわずか十メートルほどの古びた長屋で、私
が物心つくころには安吾は既に転居していたのであるが、母な
どから「有名な作家先生が住んでいた」と聞かされたものであ
る。

安吾は当時この街を著書「古都」の中で「人が一人迷い込むこ
とすらあり得ないような所」であり、「新京極辺で働いている
酒場の女も、気の利かない女に限ってみんなここに住んでいる
」などと書いている。安吾は稲荷大社の境内の一角にあるこの
異様な空間を面白がり、また愛していたようである。

安吾は42(昭和17)年に「日本文化私観」を記した。そこ
には「京都の寺や奈良の仏像が全滅しても困らないが、電車が
動かなくては困る」とある。ここには古代の寺院などは支配階
級のものだからとか、古代文化と現代文化が違うからといった
文化人的視点を拒否した安吾の気分が鮮明に出ている。

「ここに我々の実際の生活が根を下ろしている限り、これが美
しくなくて何であろうか」という安吾ならではの独特の心境を
垣間見る。

安吾はここで、大切なのは「生活の必要」だけで、古代文化が
全滅しても生活自体が滅びない限り、民族の独自性は健康なの
だと述べた。この著書を安吾が記したころは、社会が戦争気運
一色に塗り潰され、民族主義の強風が吹きすさんでいた時代で
ある。それに流されることなく、またそれすら意識せず、あく
までも冷徹な感性を持ち続けた安吾のあり方が好きである。

2004年は安吾で行こうという気分である。
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【@編集室】

▼長井秀和(漢字これでよかったかな)ってのは面白いねえ!
「まーちがいなぃ」が決めゼリフなんだね。やさぐれになりき
れない表情が面白い。

▼三谷幸喜脚本のNHKの大河ドラマ「新選組!」は、おそら
く大ヒットするだろう。うまくいけば、視聴率40%を超える
のではないか。土方歳三役の山本耕二、沖田総司役の藤原竜也
がスバラシク似合っている。いやー、久しぶりにワクワクする
なあ。近藤勇役の香取慎吾は存在感があるだろうし、これは楽
しみだ。心配なのは女優陣だが、ま、脚本にはまるだろうから
、大丈夫だろうネ。

「新選組? テロ集団じゃん」というお方、ではなぜこんなに
人気があるのかね? 吉田松陰だってテロリストだよ。忠臣蔵
や新選組などのテロ集団が、世紀を超えて人気を集める理由を
探ることこそ楽しみ。司馬遼太郎『燃えよ剣』をお読みなさい
、そしてみなもと太郎画伯の『冗談新選組』をお読みなされ。


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