現在地 HOME > 掲示板 > 戦争45 > 872.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: ¡Feliz Año Nuevo! バルセロナより、感謝を込めてご挨拶 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 1 月 01 日 10:14:56)
バルセロナより愛をこめて さん
はじめまして。いつも面白く読ませてもらっています。
ガウディの政治的な背景も、スペイン人に不人気なことも全然知りませんでしたが、サクラダファミリア教会をはじめとする彼の建築は、ゲルマン系の国の想像力の範囲を突き抜けた新鮮な衝撃です。何か通常の数学ではなく位相数学(トポロジー)に立脚して造られた構造、といった印象があるのですね。ニュートンの物理学でなく、アインシュタインの物理学とでもいったらいいか。一度は実物を見てみたいと思っています。彼の建築を見るためだけでもバルセロナは訪問する価値があると思います。
スペインはマラガとマドリッドしかいったことはないが、地元の人々が時間厳守とはいかにかけはなれた生活をしているかも、身にしみてよく分かりました。へたをすると待ち合わせ時間に2時間くらい遅れることも希ではないようです。当時大学講師の傍らプロのヒットマンをやっていた関係で、ターゲットがいつになっても姿を見せないので本当に焦りました(ウソです)
しかしそれだけ「いいかげん」な国民がそれでも一応近代的な国家を運営しているのだから不思議ではあるが立派なものです。日本人のように1分遅れても目くじらを立てるような国民と比べて、どちらが本当に幸せなのか、考えさせられました。不規則に曲がりくねったあの街路も実に人間的で好感が持てますね。通りの反対側の家の窓までわずか3メートルくらいで。あれだと人間疎外は起こりにくいでしょう。大量のオリーブ油を摂っていることもあるし、きっと心臓病やガンの発生率なども相当低いのでは?
ところでたっぷりのオリーブ油とガーリックで挙げた小エビの料理(タパス)はうまいですね。あっさりした地元のビールSan Miguel(私はアメリカのBadweiser Coorsなどは実はスペインのビールを参考にして醸造したと見ています)にぴったりです。ただパエリア(パエジャ)はコメが生煮えで、やはり日本で食べた方がうまいと思いました。
電車の中などでも、まず個々の人間の距離を最大化するように散らばって座る英国人と違って、人が群がって座るような印象がありますね。何かいつもおしゃべりして、ゲタゲタと笑っているのですね。あの国民性だとおしゃべりができないような状況、例えばロビンソンクルーソー(つくづく英国的な文学です)のような環境に置かれたら、スペイン人はきっとすぐに参ってしまうでしょうね。愛すべき人々だと思います。
イタリア人やスペイン人(フランス人も)などラテン系の人々は戦になると、すぐに腰が引けて逃げてしまう、というのが英国・ドイツなどゲルマン系の国での一般的な評価です。たしかに第二次大戦でもフランス・イタリアはすぐに降伏しました。しかしおかげで多くの人命が救われ、文化も破壊を免れたのです。日本やドイツのように最後の一兵まで戦って玉砕、などと必要以上に「ガンバル」国民より、はるかに人間的だと思いますね。世界中で戦雲が広がっている今、スペイン人やイタリア人などラテン人の「戦争なんかやめて、家に帰ろうよ。戦争したい連中だけでかってにやっててよ」の哲学を世界中が見習うべきだと考えています。
また色々とスペインの情報をお教え下さい。楽しみにしています。