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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn04010103.html
米国北西部のワシントン州シアトル市の公園にある、被爆して白血病で亡くなった佐々木禎子さんの像が、何者かに腕の部分を切断されていたことが三十日までに分かった。原爆投下機の展示に抗議して被爆者が訪米したばかりで、現地や国内の被爆者たちは心無い行為に憤っている。
「サダコ像」と呼ばれる高さ一・五メートルのブロンズ像で、折り鶴を頭上に掲げた右腕の肩口から先の部分が切断されていた。今月十四日(現地時間)に現地紙が報道。現地邦人向け新聞「北米報知」も二十日付で「野蛮な行為」との見出しを付け、「のこぎりのようなもので切り取られた形跡がある」と報じた。掲載した写真の像には、心を痛めた市民が首に巻いたとみられる赤い服も写っている。
像は「シアトル・ピース・パーク」内にあり、市民に広く親しまれている。広島市中区の平和記念公園にある「原爆の子の像」上部の禎子像を模して、米国人彫刻家が制作した。
ワシントン州に住む被爆者の中野昭さん(72)は「ヒロシマの心を踏みにじるような行為。本当に残念だ」と嘆いている。
十二日(同)には、原爆投下機エノラ・ゲイの展示に抗議するため、広島県原水禁などの派遣団が首都ワシントンのスミソニアン航空宇宙博物館を訪れ、抗議文と署名を提出していた。
派遣団のメンバーで、県原水禁常任理事の坪井直さん(78)は「米国で高まった原爆被害についての関心が間違った方向に表れたとしたら、本当に悲しい」と言い、「こうした事件が起こるたび、ヒロシマの願いを世界に伝える努力を続けなければ、という思いに駆られる」と決意を新たにしていた。
■クリック
シアトル・ピース・パーク 広島市の特別名誉市民で米国人平和活動家の故フロイド・シュモーさんがシアトル市などに働きかけて、1990年に建設された。公園の中央部に「サダコ像」を設置し、米国民に核戦争の恐ろしさと平和の尊さを伝えている。毎年、地元の子どもたちが訪れ、像に折り鶴などをささげている。
【写真説明】右腕が肩口から切断された米シアトル市内の公園の「サダコ像」(北米報知提供)