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サダム・フセイン政権は戦争回避ため必死だった
http://www.asyura2.com/0311/war45/msg/712.html
投稿者 そんなはずでは 日時 2003 年 12 月 31 日 13:51:48:bu2NXBV1WyF.g
 

ABC 11/5 WORLD NEWS TONIGHT 「ブライアン・ロス取材」
http://abcnews.go.com/

「ハッジ証言」
サダム政権は戦争回避のための交渉をアメリカに求めていた

イラク戦争前に、当時、戦争回避のために水面下で、サダム・フセイン政権の情報担当責任者と、戦争の立て役者と言われたアメリカ国防省顧問の間の交渉があったことが関係者の証言によって明らかになった。
このアメリカ国防省顧問自身もABCにこの事実を認めた。

イラクとアメリカの間を取り持とうとしていたのは、レバノンの首都ベイルート在住のパレスチナ系アメリカ人実業家イマド・ハッジ氏(Dr. Imad Hage)。
アメリカ政府内において、アメリカ国防総省と繋がりを持つことで知られている。

ハッジ氏「戦争の6週間前、イラクの情報当局責任者から秘密裏に接触を受けました。私の会った男たちは戦争を回避しようと必至に努力しているように思えました。」
1週間後の2003/2中旬、ハッジ氏はバクダッドへ行って、サダム政権の情報当局責任者と会った。
後にブッシュ政権から「ダイヤモンドのジャック」と言われたターヒル・ジャリール・ハブーシュ将軍(イラク諜報機関長官)だ。
ハブーシュ将軍は現在も逃亡中。

ロス記者「(イラク側は戦争回避に)必死だったんですね?」
ハッジ氏「ええ、(アメリカに)取引したいと伝えようと必死でした。」

2/20 ハッジ氏はイラクからの申し出をアメリカ国防総省へ出向いて伝えた。

場所は、ウォルフォウィッツ国防副長官のオフィスでだ。
このイラクの申し出は文書で残されており、その中には「武装解除」という項目もあり、その検証のためにアメリカの査察官の立ち入りも認めるものだった。
ハッジ氏「イラク側はアメリカの態度を和らげるために、(アメリカ人の)2000人の査察団を受け入れてもいいと言っていました。」
イラク側は、その他にも身柄を拘束していたアルカイダの幹部アブドラ・ラマーン・ヤシンを引き渡してもいいと申し出ていた。
ヤシンはアメリカ政府が2500万ドルの懸賞金をかけていた人物。
ヤシンは現在、逃亡中でイラク駐留アメリカ軍への攻撃を影で指揮しているともいわれている。
ハッジ氏「イラク側は2500万ドルの価値のある男を(アメリカに)差し出して善意を示したいと言っていました。」

そして裏チャンネルの交渉の舞台は、2003/3始めにロンドンへ移った。
ハッジ氏は、当時、アメリカ国防政策委員会の委員長を務めていたリチャード・パール(イラク戦争をリードしたネオコンのトップ)に会った。
パールはABCに対してロンドンでハッジ氏と会ったことを認めた。
パールは、「(戦争回避について)イラクはホンキだと考え、私はイラク関係者と会おうとした。しかしCIAに会うなと言われた」と語った。

ハッジ氏「(イラク側に)電話をかけて、うまくいかない。交渉中止だと伝えました」
ロス氏「中止ですか...」
ハッジ氏はこれで戦争回避のための努力は終わったと語った。
ハッジ氏「イラクはホンキで交渉しようとしていました。少なくとも(アメリカ政府の)誰かが(イラク政府側に)会って、話をするべきだったと思います。」

そして、ハッジ氏がパールに会って10日後、2003/3/20、イラク戦争が始まり、アメリカ政府高官は「戦争以外に選択肢は無かった」とコメントした。

3/20 ラムズフェルドの国防総省での記者会見「国民はこの事実(イラク戦争突入)を知ってホッとすると思います。アメリカは戦争回避のためにあらゆる努力を行いました。イラクに対して平和な武装解除を求めるためです。」

国防総省は2月中旬に、ウォルフォウィッツ国防副長官のすぐ下の高官まで伝わっていたと認め、ウォルフォウィッツ本人までは伝わらなかったとした。
アメリカ政府高官は、ベイルートの裏チャンネルは、イラクが何度も取引しようと試みた1つに過ぎないと言っている。

ホワイトハウスがこのことについて知っていたか関心が集まっている。
<ホワイトハウスと国防総省の反応>

11/5午後、ホワイトハウスでいくつかの反応が出た。

ホワイトハウス回答 :
全体像を見るべきだ。サダム・フセインには何度も戦争回避のチャンスがあったのにそれを選ばなかった。
12年の間に17件の国連決議が生まれたが、それに応じなかったために同盟国は行動を起こさざるを得なかった。

ホワイトハウス高官は、アメリカは平和的な解決を目指し、あらゆる正当なチャンスを探り、すべての選択肢が尽き果てたと主張。

国防総省回答:、イラクとフセインlには信頼性が極めて高いソースを通じて長年の間に数多くのチャンスがあった。メッセージを伝えるのに、イカガワシイ裏チャンネルを使って交渉する必要は無い。
ロス記者 「答えの出ていない疑問は残ります。アメリカが戦争回避のために努力をしたかという疑問です。」
ホワイトハウスは努力を尽くしたと言い、国防総省は、交渉は正規ルートによるもののみ聞くと努力を欠いていたことを激白!!!
それとも、国防総省のウォルフォウィッツの部下はこのイラクの申し出を、個人の判断で握りつぶしたのか?
また、ウォルフォウィッツは知ってて知らんフリをしているのか?
パールは、CIAの圧力があったように証言しているが、CIAはイラク戦争を回避することに反対だったのか?

このハッジ証言や、それを認めた政府関係者の証言からは、アメリカはまず戦争アリきで、平和的な解決など考えていなかったということを証明している。

しかし、日本の報道は、なぜ、このような重大なニュースがアメリカで流れたのに衆議院選挙前に流さなかったのか?
また、各政党・候補者は、なぜ、これを問題として言わなかったのか???
報道統制があったのか?
ブッシュ政権は、この報道で「国民をダマした。ウソをついて戦争をした」と、窮地に追い込まれることになるだろう。
11/6 ABC報道を受け、国防総省は釈明の記者会見を開いた。
ラムズフェルド国防長官「サダムフセイン体制は多くの戦争回避のチャンスがありました。ですから、私はその情報がどこにあったのか知りませんし、(私は)マスコミで知りましたが、そういうものがあったならCIAなどが適切に検討し対応していたと思う。」と、自分はこのABC報道を見て初めて知ったと述べた。
ウォルフォウィッツの机にまで届いたかは明らかにしなかった。

11/10 リチャード・パールはABCの座談会で、ロンドンでハッジ氏に会って提案を聞いたことを認めた。
しかし、その申し出には「信憑性がなかった。」と述べ、また「アメリカ政府はそのイラク人に関心が無かった。話を持ってきたイラク人というのは、フセイン政権で最も凶悪なことをやっていた情報部員や治安部隊だった。」と語った。
さらに、あなたはCIAに情報を渡したというが、CIAは知らないと言っているが、この提案は大統領に伝えられたのか?との問いには、当時は多くの提案が入り乱れて、その情報は信憑性が欠けるので大統領まで届かなかったと語った。
また、この情報はアメリカの信用を落とすためのワナだったとも述べた。


イラク戦争
Operation Saddam
America 's Propaganda Battle

<広告宣伝会社の企画した戦争>

ドイツのWDRによって、イラク戦争に関わった広告宣伝会社の重要な意味が判明した。
http://www.wdr.de/themen/homepages/homepage.jhtml;jsessionid=AN4CIGVPBMMD5FO1YOCXBMQ?_requestid=2965

今回のイラク戦争では、アメリカの広告宣伝会社レンドン・グループは、契約先の750万ドルの報酬を国防総省から得た。レンドングループが扱った商品は「バグダッドの政権交代」。
http://www.rendon.com/
ブッシュの、勝利表明も、ジェット機で洋上の空母に降り立ったパフォーマンスもシナリオ通り。
バグダッドのフセイン像の顔にアメリカ兵が星条旗をかぶせたのも、フセイン像を引き倒したのも、周到に計算されたシナリオ通り。
すべてがブッシュの戦争を正当化するために作られた企画のひとつひとつだった。

2/5 イラク戦争前のパウエル国務長官のNYの国連演説も宣伝会社によって作られたものだった。
事前に国連のプレスルームの壁にあったピカソの反戦絵画ゲルニカは「不適当だ」とカーテンで覆われた。
フセイン政権は大量破壊兵器を保持し、これを力によって排除すべきだと力説した。
世界に差し迫ったイラク危機をあおり、脅威を誇張し、国民の安全を守るためにこれを軍事力で排除することがアメリカ政府の自衛の権利とばかりに演説した。
そして、これがあたかも911テロと関連性があるかのごとく述べた。
フセイン政権排除の大義名分は「テロと大量破壊兵器の脅威」だった。

このパウエルの国連演説には「すべては話せないが、集められた情報は極めて深刻です。そこからは不穏な行動パターンが見て取れます。私が述べることは、すべて確かな情報に裏付けられた話です。確実な情報によって導きかれた事実なのです。」とあった
そして例のイギリスからの情報を提出し、イギリスのストロー外相に賞賛を与えた(後で学生論文の丸写しで何の事実的裏付けの無いものとわかった)。

ケンブリッジ大学 グレン・ラングワラ博士「後の調査で、文書のファイルメニューから4人の名前が見つかり、調査から全員がブレア首相の広報室の広報担当の職員だと判明した。考えられるのは広報室による独自の創作です。コピーするだけなら諜報機関の調査など必要ない。あるいは諜報機関の集めた資料が自分たちの意思に合わなかったため、勝手に作り上げたのかもしれません。」
「アメリカはイラク戦争に向けた準備を進める前に、イギリスにイラクの兵器について報告させました。イラクの兵器の話はトニー・ブレアの人物が訴えた方がもっともらしく聞こえると考えたからです。ヨーロッパや中東の国々を納得させるにはブッシュが話すよりブレアの方が適任だったのです。2002/9にはブレアはイラクが炭祖菌やVXガスを開発しているとしました。しかし、その情報の多くはアメリカから入手したものでした。アメリカはブレアに直接提供していたのです。その点からみても両国は非常に緊密な連携をとっていたといえるのです。」
<ネオコンのバックアップする政府>

911テロ後、すぐに開かれた会議で国防長官ラムズフェルドと副長官ウォルフォウィツは、テロとの戦いに「イラクも加えるべきだ」と強引な理論を持ち込んだ。
1970年代、アメリカはアラブの国が石油メジャーから次々に自立し、OPECを中心に自前で石油価格を操作できるようになったことに懸念をしめしていた。
そして、オイルショック後、中東の軍事支配をひそかに画策していた。
1990年代初頭に、チェイニー、パール、ラムズフェルド、ウォルフォウィッツなどのネオコンが共同で陰謀をたくらみ、ウォルフォウィッツレポートで初めてこの計画が立てられた。
そして、この計画は中東支配戦略チェイニーレポートと育て上げられ、ネオコンは、これをクリントンに売り込もうとしたが、当時はこの計画があまりに単独主義的すぎ、また日本人をアメリカ軍の奴隷ガイジン部隊にすることなど、まだ当時は現実性を欠き、911まで日の目をみることは無かった。
「ネオコンのシンクタンク」
http://www.newamericancentury.org/
American Enterprise Institute(アメリカ企業研究所)リチャード・パール所属
http://www.aei.org/
2000年秋にアメリカ新世紀プロジェクトは、論文をホワイトハウスに提供した。
その論文にはすでにフセイン政権の排除について書かれていた。論文の一節に、フセインと金正日の排除について書かれている。
北朝鮮とイラク、いずれの場合も、これまでの国防総省の作戦は十分ではない。
これらの政権を排除するための武力行使、および戦後の安定を実現させるための戦略が全く検討されていない。
この論文作成に関わったメンバーの一人 ゲイリー・シュミットは、「911以降、政府は我々の見方が正しいと気付き、新しい見方をするようになりました。これは大いに評価すべきことです。」

ラムズフェルド国防長官の個人的諮問機関のパールは「間違いなく私もクルントン政権の政策は不十分だと思っていた者のひとりです。アメリカの国防政策はイラクに対してだけでなく多くの点で不備がありました。911はそれ以前の対応が謝っていた結果だと思っています。我々が対応を誤るたびにテロ行為は大規模かつ大胆になり被害も大きくなっていったのです」

レイ・マクガバン元CIAアナリスト「私たちはアメリカ新世紀プロジェクトの論文を見てパール、ウォルフォウィッツなどがずっと以前からフセイン政権の打倒を目論んでいたと知りました。911直後からラムズフェルドを始めとして何人かの一部の者がイラクへの直接攻撃に強い関心を示しました。そのときはアフガニスタンへの攻撃が先決でしたが、彼らは明らかに911のトラウマを巧みにかきたてていました。それに乗じて911とイラクを結びつける偽りのPRキャンペーンを行ったのです。」
「911の後に、CIAに”アルカイダとイラクを結びつけるものを見つけろ!”という号令が出ました。CIAはありとあらゆる情報を読み上げました。すべては上司を喜ばせたいという思いからです。しかしいくら調べても説得力のある証拠は見つかりませんでした。」
「ワシントンはイラクのテロリストが核兵器を持ちNYやワシントンで使用するというような脅威をあおれば人々の感情を揺さぶり、神経をサカナでするだろうと考えたのです。」「ホワイトハウスは戦争を始める決議権を大統領に与えることを議会に働きかけた。その裏で、議員たちにイラクがニジェールからウランを調達しようとしていたと吹き込みました。この話の根拠は捏造されたものでした。彼らも捏造されたものだということは知っていたでしょう。しかし、ブッシュも、ラムズフェルド、パウエルなどこれを主張しつづけたのです。」
「間違いなくどこかの国(イスラエル)が大統領に入知恵したのです。どこの国が何のためにやったのかと考えれば説明もつくでしょう。このような捏造で誰が利益を得るのか。」「重要なのは大統領がニジェールの話を出す前から、CIAはこれが捏造であることを知っていたということです。」

この大統領が戦争を始める権利は、これから世界中のいずれの国においても大統領が攻撃したいと思えば先制攻撃ができる。
そして議会は、世界大戦も興す可能性のあるこの恐ろしい権限を大統領に与えた。

雑誌「ニューヨーカー」シーモア・ハーシュ記者「国防総省の中にラムズフェルド、ウォルフォウィッツを始めとする8〜9人の小さなグループがあります。冗談めかして自分たちを秘密結社と呼んでいるんですが、彼らは911のあと自分たちが何年もやりたいと思っていたことが、実行に移せると判断しました。フセインの排除です。そして国防総省の中に特殊計画班と呼ばれる情報部隊を設立し、テロリストとイラクを結びつけるものを集めさせました。」
「なせ捏造されたかというより、なぜ捏造を受け入れたのかという疑問が残ります。ニジェールの話はいかにもオソマツで道理をわきまえた人なら誰でもオカシイと思ったはずです。しかし、この話が毎朝、CIAと大統領の話で取り上げられ、一般教書演説にも取り上げられました。」

IAEAは、イラクの早急な脅威を主張していなかったが、ブッシュらはさもフセインが直ちに原爆を開発し、それをすぐにでも兵器にできると信じこませるように情報を操作し、それがIAEAのじょうほうであるがごとく宣伝し、アメリカやイギリス国民をはじめとして世界の人々にイラクの脅威をあおった。
<コードオレンジ 2002/11>

2002/11 アメリカはテロの危険性が高まったと警戒レベルを黄色からオレンジに引き上げた。
同じ時、イギリスはヒースロー空港を中心に多くの軍用車両を持ち出し軍隊による対テロの警戒を実施した。
首相官邸は911テロに匹敵するテロが起きる可能性があると、必要な措置をとったと述べた。
本当にテロの危険性はあったのか?それともこれから起こすイラク戦争への国民の支持を受けるための演出だったのか?
イギリス バッキンガムシャー州 元緊急対策責任者 ピーター・ウィルドリッジ「国会議員たちは毎日テロの脅威が高まっていると言っていました。テロの脅威があるならばなぜ政府は安全対策の予算を削ったのか?脅威とは何なのかと政府に質問状を送りました。危険が高まっているのに予算が削られるなんて考えれません。」
その問いに対する返事はこうだった:2002/10/31 我が国が直面している脅威を説明して欲しいとのご要望でしたが、アルカイダおよび同様の組織によるイギリスへの大量破壊兵器を使った攻撃による脅威については、具体的な証拠を認知しておりません。
「政府は国中に脅威が及んでいると言っている一方で、緊急対策の専門化には脅威など無いといっているのです。」
<2003/2/13 ワシントン>

アメリカのテロ警戒レベル引き上げられた2日後、ワシントン上院公聴会では、政府証人と呼ばれたテネットCIA長官がテロ警戒レベルが引き上げられたことについて説明した。
「入手した情報からアメリカとアラビア半島を狙ったテロ計画があると考えられます。情報は、早ければ今週後半にテロがあると示唆しています。計画には、化学物質や放射能物資の仕様も盛り込まれています。情報源は、テロリストたちの日常会話ではありません。この情報はより具体的でアルカイダの特性に合致しています。彼らが長年行ってきたテロと一貫した傾向が見られます。」
対してケネディ上院議員は「3日分の水と食料、防水シートと粘着テープの備蓄。国中でこれが行われています。率直に言って、今回のイラクと関係があるのですか?それともアルカイダですか?」
テネットは「今、話している脅威は、アルカイダとビンラディンに関係するものです。これが警戒レベルを引き上げた理由です」
ケネディ「では、対策を講じるべき脅威があるというのに、なぜ政府はイラクにばかり関心を払い、アルカイダの脅威に目を向けないのですか?」
テネット「それは違います」

しかし、両者とも、この問題に真剣ではなかった。 ケネディもこの時点で戦争をとめようとはしていなかった。

テネットはこの数ヶ月前、イラクの大量破壊兵器をアメリカの脅威とは見ていないと発言していた。
しかし、フシギなことにテネットはその発言事態を忘れてしまい、これ以降、ホワイトハウスに同調するようになった。

レイ・マクガバン元CIAアナリストは「我が国には主義主張で辞任するという伝統がありません。テネット長官は何千にも及ぶ資料に基づいて判断を下し、イラクとアルカイダを盗ビつける確かな証拠は無いと結論付けました。しかし、あるとき大統領から結びつきはあると言われてしまったのです。残念ながら我が国では勇気をもって大統領に同意できませんからこの仕事は続けられませんと、職場を去る人はほとんどいないのです。まずそうはなりません。なぜだかわかりませんが、それがアメリカなのです。」と言う。
<レイ・マクガバン元CIAアナリストの語るベトナム戦争>

レイ・マクガバンがCIAに入ってすぐにひとつのウソからベトナム戦争という軍事行動が始まった。

1964/8 アメリカ軍の艦船がトンキン湾で北ベトナムの攻撃を受けたという報告があった。
後に勘違いと判明する。
しかし、間違った情報はジョンソン大統領にとって、念願の東南アジアへ軍隊を送る格好の材料となった。

「この一件は私たち情報士官にとって大きな教訓となりました。」
「ベトナム戦争で情報の果たす役割の大きさを知ったのです。トンキン湾で駆逐艦が攻撃を受けた事実がないことは、私たちは2日目の夜には知っていました。すぐに報告がきたのです。
当時、私はソビエトの対ベトナム政策を担当していました。北ベトナム問題を検討していた連中にしょっちゅうくっついて歩いていました。トンキン湾の件も、あの日は攻撃はなかったと彼らが報告書を書いていたのを私は見ていました。
しかし、その後、あれは発表しないように言われたと聞いたのです。
どういうわけか尋ねたところ、大統領が北ベトナムの共産主義者を爆撃することにした、だから、発表はしない。ホワイトハウスに嫌われたくないからねと言われました。つまり情報を扱うものとして許しがたい一線を超えてしまったのです。
<そして戦争に向け、まっしぐら>

アメリカは国連でのパウエル演説を受け、戦闘体制に入った。

テレビは、メジャーリーグの野球中継のように、派手な映像と音楽の演出で皆の戦闘心をかきたて、イラクに対する大統領の強硬姿勢を熱狂的に報道し、開戦はいるか?ということにのみ興味を向けた。
しかも、それに反対することがまるで弱虫のように、かき消されていった。

イラク査察の報告をする2日前にパウエルは新しい証拠「イラクとアルカイダの関係を示す証拠」を国連に提出した。
証拠は、テープに入ったビンラディンとされる声のメッセージだった。
パウエル「彼は、自分たちの逃走とイラクとの協力関係について語っています。」
そして、パウエルが演説をした数時間後、アルジャジーラがこのテープを放送した。

パウエルはどのようにして、アルジャジーラの取得したテープを入手し、アルジャジーラより先にアラビア語を翻訳をしたのか?答えは未だに明らかにされていない。
まるで、アメリカがアルジャジーラに、あらかじめ用意したこのテープを贈ったかのような出来事だった。

後に、テープを分析した専門家はパウエルの解釈に疑問を投げかけた。
ビンラディンとフセインを結びつけるような証拠はテープの中には一切無かった。
そして、未だにテープの声がビンラディンのものかどうかは、立証されていない。
本人である可能性はあるが、決定的ではないのだ。
3/18 ブッシュはフセイン一家に対し、無条件で国を出て行くように48時間のタイムリミットを示した。
<3/20 最後通告の期限が切れた>

メディアは熱狂的に強いアメリカを鼓舞し、報道は極端に軍事色を強めた。

カタールの指令本部にもプロの演出が施された。
カタールにハリウッドが来たのだ。
毎日、行われる記者会見のセットは人気女性デザイナーが25万ドルで手がけた。
装甲車を配置し、司令官にふさわしい背景を作った。

この大金を使ったプロパガンダは、さらに大金を使ったアメリカのニュースメディアに受け継がれた。
現場では、キャスターはガスマスクを被り、興奮状態で怒鳴りまくり、野外での空襲警報などの効果音を入れ、さらには関係の無い戦闘機や戦車、空母の映像なども交え、見ている者にわざと大きな興奮を与えるように演出された。

このときにはアメリカ国内では、戦争に反対する者は次々に槍玉に挙げられ、自由な言論には集団で口を塞いだ。
メディアは軍に偏った一方的な見解しか述べなくなり、その背景にあるものや、思想には一切、目をつぶり、口を塞いだ。
戦争に反対する者はテロリスト、または国民の安全を考えない危険思想の持ち主と言わんばかりに。
反戦主義者は迫害され、また中東の出身というだけで逮捕や当局の調査など人権侵害を公然と受けた。

NBCは兵器システムの大手GEの傘下にあり、FOXはルパート・マードックのメディア帝国の一部だがマードック自身が大統領と親密な間柄で常に綿密な連絡を取り合っていた。
15年前にメディアを運営する約50社あったものが、今では7社になっている。
しかも、ニュースにも娯楽性を求められるようになり、派手な戦争が視聴率を稼げる娯楽ショーとされた結果が、イラク戦争の報道の暴走を許してしまった。
多くの労働者は、現代の魔女狩り「反戦主義者狩り」にあい失業はしたくないので、反戦色を出さないように努めた。
マスコミ関係者はさらにだ。
<ネオコンのシンクタンク : アメリカ企業研究所の論文が〆るところ>

今のところ、アメリカ合衆国に包括的なライバルは存在しない。
今後できる限り、この有利なポジションを維持し、拡大することをアメリカの戦略目標とすべきである。

論文が提案するアメリカ軍の主要な任務:
1:アメリカ本土の防衛
2:複数の地域で同時に戦い、徹底的に勝利すること
3:危険地帯に安全な環境を形成する警察隊の役割を果たすこと
4:軍事における革命を果たすため、アメリカ軍を変える
論文はさらに、アメリカは核の戦略的優位を維持しなくてはならない。
アメリカの核の優位は何ら恥ずべきものではない。
複雑で混乱した世界においては、アメリカの指導力は不可欠な要素である。
21世紀の戦略に対応すべく、アメリカ軍を再配備する。
宇宙、およびサイバースペースをコントロールする。
シュミットはアメリカ軍がこれを受け入れる環境が揃ったという。
「我々のようなシンクタンクは自分たちの意見を公の議論に乗せることができて始めて成功したといえるのです」「今の政権が我々の考えを受け入れたのは911があったからなのです。」

リチャード・パール「ブッシュ政権では、アメリカ企業研究所が影響力を非常に強く持っています。研究員が20人ほど政府の要職に就いていますし、他の研究員たちも多くが顧問というカタチで政策運営に関わっています。」
「問題はいつの時点で辞意のために武力行使していいかということです。覇権主義の概念は他の者から価値のある何かを奪い取ろうとするものです。我々はそのようなことはしていません。我々は自らを守ろうとしているだけです。911はアメリカに教訓を与えました。世界にはアメリカ人を殺そうと思っているテロリストが大勢います。彼らが大量破壊兵器を手に入れたら間違いなく使うでしょう。我々は自衛のために武力は使えないと言ってられないのです。」
<クレージーズが仕切る世界>

レイ・マクガバン「我々はブッシュの父親の下で働いていたころ、チェイニー、パール、ラムズフェルド、ウォルフォウィッツなどをクレージーズと呼んでいたのですが、当時は、まさか彼らが政策に携わるとは思ってもいませんでした。今はそのクレージーズが政策を運営し、アメリカ軍を動かしている。戦争が始まる前なら、アメリカはウソの証拠や捏造した証拠に基づいて戦争を始めたりしないとキッパリと言えたでしょう。しかしそれがすべて起きてしまったのです。今はどの国もアメリカの次の標的にならないとは言えないのです。」
シーモア・ハーシュ 「大統領周辺は見事な政治駆け引きをし、民主党やメディアに恐れを抱かせました。ブッシュはヨーロッパなどではバカにされています。確かに教養はあまり持たない人間ですが、愚かではありません。」
http://atfox.hp.infoseek.co.jp/xfile/iraq/neocon.htm

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