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バグダッドで米軍に不当拘束された元自衛官に尋問官みたいな対応をした「ひげのウエムラ」の正体
http://www.asyura2.com/0311/war45/msg/307.html
投稿者 passenger 日時 2003 年 12 月 24 日 11:01:04:eZ/Nw96TErl1Y
 

(回答先: Re: バグダッドでスパイ容疑 元自衛官 米軍に拘束(日刊ゲンダイ) 投稿者 ああ、やっぱり 日時 2003 年 12 月 23 日 19:56:07)

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日刊ゲンダイ(2003年12月23日)

バグダッドでスパイ容疑 元自衛官 米軍に拘束

元自衛官がイラクのバグダッドでスパイ容疑により、米軍当局に3日間拘束されて
いたことが分かった。この自衛官は陸上自衛隊北部方面隊元陸士長・広瀬脩氏(42)。

広瀬氏は12月11日イラクに入国、翌日ティクリット近郊の日本人外交官の殺害
現場を訪れた後、バグダッドに滞在していたが、ホテル裏で見つけた未使用の炸裂弾
の弾頭を手に持っているところを米軍当局に連行された。同氏によると、バグダッド
東部の米軍基地にあるベニヤ板で囲まれた臨時留置場に収容されたという。広瀬氏が
言う。

「取り調べは拷問に近いものでした。2日目の午後、ようやく日本大使館からウエム
ラと名乗る丸顔のひげの男が来ました。私を見るなり、『一体だれに頼まれてイラク
まで来たんだ? 今すぐ日本に帰るなら、オレから米軍に頼んで釈放してもらうよう
に言う』と恩着せがましく言うのです。私は誰に頼まれたわけでもないし、スパイ活
動をしにきたわけではない。米軍は少しでも不審に思う者をすぐスパイとみなす。そ
れほどイラク国内では反感を持たれているということです。私は自衛隊のイラク派兵
には賛成でしたが、いくら安全な場所で人道支援をやるといってもその理屈は通じま
せん。日本はよその戦争になんて手出しするべきではないと思います。米軍にスパイ
容疑で拘束され、日本大使館の冷たい態度を見て、考え方が変わりましたよ」

広瀬氏は22日アンマンから日本へ向けて帰国の予定だ。

(バグダッド本紙特派・太刀川正樹)

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この記事に登場する「ウエムラ」という人物――

>2日目の午後、ようやく日本大使館からウエムラと名乗る
>丸顔のひげの男が来ました。私を見るなり、『一体だれに
>頼まれてイラクまで来たんだ? 今すぐ日本に帰るなら、
>オレから米軍に頼んで釈放してもらうように言う』と恩着せ
>がましく言うのです。

殺された奥氏が生前の「イラクだより」でたびたび言及していましたね。

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外務省・ 省員近思録
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/staff/iraq/20030822.html

イラク便り
〜デ・メロ国連事務総長特別代表の帰還〜

在英国大使館 奥参事官
(CPAを通じた人的協力に参画中)


今日は、夕方、在イラク日本大使館の臨時代理大使を務める上村公使と私とで、バグダッド国際空港でのデ・メロ国連事務総長特別代表のお別れ式に列席しました。

国連旗に覆われたデ・メロ特別代表の棺がブラジル空軍機に運び込まれ、午後6時前、バグダッド空港を飛び立っていきました。国連の幹部とはいえ、最後に帰還するのは母国です。デ・メロ特別代表の故国、ブラジルの空軍機が凛々しく遺体を迎え入れて、「これから故国へ帰ろうよ」と語っているようでした。ブラジルという国家のけじめを見せてくれたように思えました。

空港にはブレマー行政官以下、CPAの幹部も列席しましたが、なんと言っても、国連諸機関の関係者が最後までデ・メロ特別代表を乗せた飛行機を見送っていました。日本大使館員とも旧知のUNICEFのクリス・ビークマン次席代表も犠牲になった一人で、列席していたUNICEF関係者から、「良く飛行場まで見送りにきてくれた。有り難う。」と語りかけられました。UNDPピーター・ルーズベルト職員は、ご夫人がやはり国連職員で腕を負傷されて現在アンマンで治療中なのですが、彼はウンム・カスル港の浚渫プロジェクトを手際よくまとめてくれた人物です。彼もやはり沈痛な面もちで、「これを乗り越えて、また、イラクで一緒に頑張ろうよ。」と語っていました。残された国連職員のトップを務めることになる、ダ・シルバ国連イラク人道支援調整官(UNOHCI)は、おでこと右手にやはり切り傷を負って、額に絆創膏を貼ったままでしたが、私に、「ミスター・オク、国連は規模は一寸縮小するけど、明日からまた通常通り仕事を再開する。」と語ってくれました。

上村臨時代理大使は、以前、東チモールの復興でデ・メロ特別代表とは特に昵懇だったようです。我々2人とも、たった2週間前に、高村元外相を団長とする衆議院イラク支援措置法特別委員会のメンバーとデ・メロ特別代表との会談に同席しました。席上、デ・メロ特別代表は、イラクの治安は「スンニの三角地帯と呼ばれる地域を除いては基本的には問題がない。国連もCPAと全面的に協力してイラクの復興に当たっているので、引き続き日本の協力を得たい。」と熱く語っていました。

あの会談を行った部屋のすぐ近くで大量の爆薬を積んだミキサー車によって、この事件が引き起こされたことを思うと、怒りのやり場がありません。

遺族の方がTVのインタビューで、「彼は人のために働いて亡くなったのだから、神に召されたのです。」と語っていたことが忘れられません。残った我々が一層力を合わせてイラクの復興に尽力することが、せめてもの餞でしょう。

デ・メロ特別代表を乗せたブラジル空軍機は、心なしか重い足取りで夕暮れのバグダッドの空に溶け込んでいきました。

平成15年8月22日(金)

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外務省・ 省員近思録
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/staff/iraq/20030824.html

イラク便り
〜クリスの遺志〜

在英国大使館 奥参事官
(CPAを通じた人的協力に参画中)


今日は、爆破被害を受けた在バグダッド国連事務所(カナル・ホテル)に隣接したテントの仮設事務所で、ダ・シルバ暫定特別代表が、テロ攻撃を受けた後の国連の決意をバグダッドの外交団に対して呼びかけたそうです。日本大使館からは上村臨時代理大使が出席しました。

上村臨代によると、ダ・シルバ暫定特別調整官は「国連は安保理1483で、イラクに対する人道支援、復興支援、政治プロセスの進展、の3つの任務を負っているが、保安措置の改善を行いつつも3つの任務を休まず実施していく責任がある。」、「10月の支援国会合の準備をテロ行為があったからと言って途中で投げ出すつもりはない。責任を果たす。」と明言したそうです。こんなことでひるんでいては、犠牲になった職員に顔向けが出来ない、という強い気持ちの表れです。

私も、少し遅れて現場に到着したのですが、TVの映像で見て想像していた以上の被害です。爆発力の大きさに改めて愕然としました。

建物の中に入って、二階のデ・メロ特別代表の執務室を見ましたが、何度かデ・メロ特別代表と会談した場所は天井が崩れて、また、日本の代表団が良く特別代表との会談する際に良く使われた隣接する会議室は床ごと吹き飛ばされていました。ここで、デ・メロ特別代表は崩れた天井と壁に押しつぶされて息を引き取ったかと思うと、胸がつぶれる思いです。

正面玄関に出てみて、「この辺で、UNICEFのクリス・ビークマンが亡くなってしまったのか。」と思いながら敷地を出ようとした時、信じられないことに1枚の名刺が目に留まりました。クリスの名刺です。拾い上げてみると、"My Japanese friend, go straight ahead!(我が日本の友人よ、まっすぐ前に向かって行け!)" と語りかけてくるようです。

「何を躊躇っているんだ。やることがあるじゃないか。」と語りかけてくるのです。

こんなことがあるのでしょうか。私は、本当に偶然にもおそらくクリスが残したであろう、最後の名刺を拾い上げることが出来たのです。必ずやクリスの遺志を継いで、今まで以上にイラクの復興に貢献できるように、心から誓わずにはいられませんでした。

爆心地には、昨日やってきたという200名ほどのイラクの人がおいていった垂れ幕と花輪が捧げられています。そこには、「私たちイラク人は国連の活動を高く評価し感謝する。国連ビルを攻撃した罪人とテロリストを絶対に受け入れない。」と書かれてあります。

名刺は、クリスのことを一番名誉に思っているご夫人に必ず届くようにしようと思っています。

平成15年8月24日(日)
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ウエムラ氏は、こんなところにも登場していました。
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外務省:首脳・外相会談 > 過去の記録
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/kiroku/g_kono/arc_00/kaidan00/israel.html
小渕前総理大臣合同葬に際する会談
河野外務大臣のベン=エリエゼル・イスラエル国副首相との会談
(概要と評価)
平成12年6月9日
1.概要 (1)森総理への表敬


(イ)日時:6月7日(水)14:20-14:35
(ロ)場所:総理官邸執務室
(ハ)出席者:
    先方:ベン=ヤアコヴ駐日大使他
    当方:松谷官房副長官、加藤外務審議官、阿南内閣外政審議室長、榎中近東アフリカ局長、上村中近東第一課長他


(ニ)表敬の概要
冒頭、森総理より葬儀参列のための訪日に謝意を表したところ、ベン=エリエゼル副首相より、特使としての訪日は、バラック首相の決定によるものであると紹介しつつ、小渕前総理の逝去に関し、イスラエル政府及び全国民を代表して弔意が表明された。また、同副首相より、先般のイスラエル軍による南レバノン撤退後の和平プロセスの現状が説明された後、バラック政権は、国内外の厳しい状況はあるが、和平に向けて最大限の努力を行うとの決意表明があった。さらに、同副首相より、わが国の和平プロセス支援を高く評価する旨、及び、わが国のより一層の深い関与を希望する旨述べたところ、森総理より、和平プロセスへのイスラエルの取組を評価する旨、及び、今後の和平交渉の進展を強く期待する旨伝える一方、南レバノンからの撤退という英断を評価すること、及び、G8サミット・プロセスで同和平プロセスを支援するための努力を結集していきたい旨述べた。最後に、森総理よりバラック首相を訪日招請したところ、ベン=エリエゼル副首相より、森総理のイスラエル訪問の招待があった。


(2)河野外務大臣との会談

(イ)日時:6月7日(水)16:55-17:20
(ロ)場所:大臣接見室
(ハ)出席者:
    先方:ベン=ヤアコヴ駐日大使、カスピ在京イスラエル大使館公使、ヘニッグ通信省国際部長他
    当方:榎中近東アフリカ局長、上村中近東第一課長他


(ニ)会談の概要
冒頭、河野外務大臣より、95年11月の故ラビン首相国葬には特使として参列したことに触れつつ、尊敬する政治家を失う悲しみと共に葬儀参列のための訪日に謝意を表明したところ、ベン=エリエゼル副首相より、特使としての訪日は、バラック首相の決定であることを紹介しつつ、イスラエル政府及び全国民を代表して小渕前総理の逝去に対する弔意が述べられた。次に、先方より、先般の南レバノンからの撤退後の情勢が説明され、シリア及びパレスチナとの和平に対する強い決意が表明された。また、先方は、わが国の和平プロセスへの支援に謝意を表明しつつ、わが国のより一層の関与を期待する旨述べた。最後に、先方より、河野大臣のイスラエル訪問を期待する旨述べた。


2.会談の評価 今回のベン=エリエゼル副首相兼通信相の訪日は、昨年7月にバラック政権が発足して以来、イスラエル政府の閣僚としては初めての訪問であり、同副首相と森総理、河野外務大臣などわが国政府要人との会談は、近年順調に発展する日・イスラエル二国間関係の一層の進展に資するものであった。
先般のイスラエル軍による南レバノン撤退を受け、中東和平プロセスは、さらに重要な局面を迎えている。そういう状況の中で、バラック首相の側近であり、かつ和平プロセスに深く関与する同副首相とそのプロセスの現状及び今後の見通しについて意見交換ができたことは、G8サミット議長国たるわが国が和平プロセスを支援するための国際社会の努力を結集していく上で有意義であった。

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ここにも「上村秘書官」なる人物の名前がでてくるが、同一人物かな?
田中眞紀子外務大臣の“伝説的”な記者会見において……

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外務省:報道発表・演説 > 記者会見
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/gaisho/g_0105.html

外務大臣会見記録
(平成13年5月11日(金)09:10〜 於:院内外務省控室)

外務省人事

■(外務大臣)自分から先に申し上げることがある、相当誤解等もあると思うが、自分がこのポストをお受けしたのは、今80%前後の期待感を持ってこの内閣に良い仕事をしてもらいたいと願っている国民の皆様、それから先の総裁選の間、当時小泉候補と一緒にあちこちで受けたあの熱烈な支持、あの方達の目、声それをなんとか政治に生かしたい、その一念でこの大任をお受けした。それが自分の基本姿勢であって、これは全然揺らいではいない。

が、今回のロシア課長の件、それ以外機密費のことももちろんあるが、外務省側は大変な余り言葉がよろしくないが、伏魔殿のようなところで、日に日に色々な攻勢をかけてきており、直近では副大臣を通じて内閣の方にまで人事の問題を働きかけてきている。これが基本にあって色々なところでメディア、新聞、今朝の新聞しか見ていないが、各社に色々な情報が間違って流されている。

正しいのもあるが、全部は詳しく見ていないが、言ってみれば、田中眞紀子が自分勝手にやりたいようにやっているようにすることが一番分かり易い、結論からいけば、この熱い支持を受けている小泉内閣の屋台骨を揺るがすことが出来る一番分かり易い方法をとっていると思う。これは官僚側が政治家を使って、かつてもあったかどうか自分は知らないが、手を突っ込んでというか、自分たちの思うように政治を動かしたいとしている。またそれに気づいて、或いは気づいていなくても、言われるように動き回っている議員がいるということは大変残念に思う。

総理は同じく基本線はぶれていないし、国民の皆様の目線を見て、それこそいつも言っていらっしゃる怯まずにとその気持ちは変わっていないと思うし、自分も変わっていない。極めて自分が悲しいと思うことは自分自身が色々書かれることは、一過性のものであって、最後が落ち着きが良ければ、要はメディアの皆様にお話ししていることが、その後ろにいる国民の期待している皆様、或いは色々なことから耐えている皆様方に対して、話しかけているから率直に申し上げているわけである。

自分が就任直後から右腕かそれ以上と信頼していた秘書官、彼(秘書官)には「今のこの時期に外務大臣秘書官を受けてくれるということは、場合によっては外務省中を全て敵に回すことであなたのキャリアを失うことになるかもしれないが、その覚悟が出来ているか」ということを自分は最初に言うと、彼(秘書官)は目を見て即、「出来ています」と「最後まで大臣にお供します、勤め上げる」と言い切ってくれた。自分は感動した。

彼(秘書官)にひげを剃れとか、背広がどうとか言う先輩もいて、彼(秘書官)がどう思うか自分に言ったので、「それは個人的な嗜好の問題なので、自分は仕事をすれば良いし、当面この6月末まで国会で仕事をしっかりと国民の付託に最大限応られるような仕事をしたいので、それをアシストしてくれればいい訳であって、ひげがどうとか、服装がどうとかは自分は関心はない」と言った。でも彼(秘書官)は昨日、自分から見れば打ち落とされてしまったなと思った。

昨日、アルゼンチンのジャバリーニ外相の夕食会の件であるが、はじめは役所の中で仕事があり、その後、ある所で自分の個人的に存じているところで副大臣、関係者がいて狂言を見て頂いた。大変喜んでお帰りになられたが、そういう公務最優先を思っているが、多分皆さんが聞くであろうこれから質問されるであろう事に関連するが、色々なことが思惑絡みで情報が流されている。今の段階では極めて残念であるが、慚愧に耐えないことは秘書官が打ち落とされてしまったということである。そしてこれからは役所の中にも色々な流れがあるだろうが、今の機密費やらロシアの問題やら、皆さんがご賢察の通りの流れを変えたいと思っている人達がいて、そういう人達は年次だとかポストとかとは別に自分たちが直に大臣室で自分がつめて国民の付託に受けようとして頑張っている小泉内閣を支えると言っている。

そういう基本姿勢で自分がいるということ、この2週間の間で色々なことが起こっているが、すごい想像を絶するような暗闘がすました顔をしている外交官の中であって、自分はそれを越えてやはり選挙戦中に歓呼の声をあげてくれた方達、支持してくれている国民の皆様のために全身全霊をあげて、職責を全うしたいと思っているので、途中で色々な揶揄や面白おかしいことが入るかもしれないが、ここでもう一回負けずに原点に立ち返ろうと昨日から今日にかけて思っているところである。

●(問)昨日遅くに小寺前ロシア課長をロシア課長に戻す人事が発令されたが、この人事の理由を改めて聞かせて頂きたい。

■(外務大臣)理由は皆さん書いている通りであるが、ロシア課の中での色々な問題があったし、自分が着任する前に東郷前欧州局長が待命するということが河野前大臣の時に決まっていたので、自分は個人的に非常によく存じていたので、色々な思いはあったが、自分は東郷前欧州局長に欧州局長を免ずるという辞令交付を手交せざるを得ない巡り合わせになったわけだが、その関連で小寺課長が個人的にその直後電話で就任直後に彼(小寺課長)から経緯をつぶさに聞いた。

そして日本を出発しても英大使館勤務ではない、木寺前会計課長についても仏大使館勤務ではないわけであるが、それで小寺課長はまだ日本にいるということだったので、すぐに大臣室に来てくれと言って、翌日であったと思うが来て頂き、彼(小寺課長)と面接をして、「昨日電話で言ったことは間違いないか」と彼(小寺課長)とは初対面であったが、「一切間違いはない」と言った。

荷物は一部は送ってしまったと言ったので、「もしかしたら残りは送らなくて良いかもしれない」と自分が言っておいたが、そういう経緯があり、初閣議があったときに、彼(小寺課長)はヒースローに行ってしまったと言った幹部がいたので、「あなたやらないと言ったではないか、自分の許可なしに」と言った。そこで「すぐに戻しなさい」と自分は権限発動というか、小寺課長はヒースローにいたので、すぐその便に乗って戻ってきてくれた。そしてその後すぐロシア課長に戻し、そしてあとの人事についてはフリーズ、木寺前会計課長の件もあったが、その他はいじらない、とにかく国会もあるし、官邸と相談しなければいけないことであるので、人事権がいくら大臣にあっても、末端のことでたくさん異動が行われていることがよくわかったので、とにかく人事については凍結してくれというメッセージを発信したわけである。

そして彼(小寺課長)が7日に帰ってきた、なのに10日の段階で川島次官が人事についてまだやっていなかった、それでたまたまジャバリーニ・アルゼンチン外相と接遇した後で、植竹副大臣と一緒に川島次官に電話をかけて、「なぜやらないのか、何日間こうしてさらしておくつもりか」と言ったら、かなりの抵抗があった。色々なことをいっていたが、「とにかくこれはそうして頂きますので」と自分が言ったら、「今日はもう遅い」と次官が言ったので、「では翌日(11日)付でロシア課長に戻ってもらって下さい、これは一種の国務大臣としての命令です」と申し上げた。

それから木寺前会計課長についても、これはたまたま自分の知っている友達の弟であるが、大臣室に朝早くこっそり来ていて、これも機密費の関係だったのか知らないが、仕事を一生懸命やっていて疲れていたが、「フランスへ行け」と急に言われたと病院も急に「君入れ」と言われたと言っていたので、「希望して入ったのですか病院には」と言ったら、「違う」とそして今度「出てこい」と言われて、そして「フランス行きだ」とそれもフランスの大使館ではなく、イフリというところに一年間行くということで、まさしく小寺課長も、木寺前課長もそういう形で人事が動かされているということである。なので他の人事は凍結していじらないでと自分は何度も次官にも官房長にも審議官にも言っている。

●(問)先日、懇談でロシア課長の人事の問題で、大臣が問題と認識される理由として、省内の北方領土交渉を巡る路線の対立も背景にあるのではという認識を示されたが、大臣が述べられたロシア課長人事を原状回復したことで、今後北方領土交渉にどのように臨むと考えているか。

■(外務大臣)田中・ブレジネフ会談が原点であることは同じである。

●(問)秘書官が打ち落とされたとはどうのようなことか。

■(外務大臣)打ち落とされたという言い方は良くないかもしれないが、自分(大臣)は彼(上村秘書官)が一日も早く復帰することを待っているし、信頼しているし、自分(大臣)が仕事をするには必要不可欠の人である。

●(問)後任の秘書官は今のところ考えていないということか。

■(外務大臣)分らない。役所がなにを考えているか分らないので。只、自分は秘書官が上村さんともう一人大鶴さんという2人の秘書官がおられ、その方は河野大臣の時からずっと引継ぎであったらしいが、うまくお話ができないが、自分は良いが秘書官というのは本来何人か経験者をプールしているか、前任者が上手に引継ぎができればよいが、前秘書官と自分の時にきてくれた秘書官の折り合いが悪かったりするとその真中にある人が、人間関係とはそのようなものだと思うが、新しい人より上に行ってしまう、ところが年次では下らしくとてもやりづらい状態だったので、それであれば一新したほうが良いから、人も内閣もそうだが、一新したほうが良いのではないかということだけは自分は言っている。誰とかそのようなことは言っていない。

その際に、この内閣は大変注目されているし、また外務省に内在している問題が極めて根深い、これは昨日本会議場でも申し上げたが、恐らく二人か1.5人ぐらいの感じである。実際には上村さんしか自分にはいなくて、前から引き継いでいる人が事務方をやっているが、事務方でもいろいろな人脈があり、古い人は6年もやっており、一人一人聞いてみて驚いた。では松尾事件と同じではないかと思った。皆さんも自分の職場を考えてみて、そのような古手の方がいるとやはりやりづらいこともあり、また、便利なこともある。そのような人が省内の幹部と繋がっているという人脈もあると思う。

従ってそのような人たちは大臣室だけでなく、大臣室は心臓部であるが、民間企業等は定期移動があるとばっと変わるが、役所は変わるときはできるだけアメリカがやるようにスタッフまで変わる方が、新風が吹くし、皆が緊張感をもつのだが、どこかに古株がいるとその人の顔色を見ていてなかなか脱皮できない。今こそ政治が脱皮し、政主導になることが求められていることだと思うので、自分は秘書官を増やして欲しいと誰とは言わないが、1.5人では持たないと思うので、2.5人か3人にしないとこの内閣の外務省は持たないと、あまりに問題を抱えており、そして、これだけ関心を外国からももたれているので、ミスリードできないと冒頭申し上げたのはそのような意味である。

そうしたらある一部の方がかなり一生懸命走り回ってくれて、そして一人途中から加えてくれたが、それは黒子に徹するというか、あくまで上村さんをバックアップするということで、上村さんも自分(上村秘書官)が動きやすい人が本当は0.5というか二人目の秘書官でいたほうがよいという話で、周りの方に2日目か3日目ぐらいで変わってくれたようであり、彼ですよと紹介されたので、「宜しく」と事務的に申し上げた。秘書官が動きやすい人が良いと思うので、現在は3人とういうことである。まだ役所に行っていないのでどのような布陣になっているか分らない。

●(問)川島事務次官の更迭を検討していると一部報道されているが、これについてお聞きしたい。

■(外務大臣)何も考えていない。今朝の毎日新聞を読んで驚いた。そのようなことを言って(更迭)されないようにしたいのか、されたいのかその辺りもさっぱり分らないが、自分は人事は凍結と申し上げているので、自分の口からは一切なにも言っていないし、考えてもいない。自分は総理と相談とさせていただいているが、途中からいろいろなものが入っているかもしれないが、凍結である。なにも他のことは言ってもいない。

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ここで田中(当時)外相が言及している「ウエムラ秘書官」とは――

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毎日新聞 2001年10月2日
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/article/kimitsu/200110/02-1.html

上村司秘書官と田中外相 約5カ月ぶりに対面

田中真紀子外相は1日、外務省の大臣室で、外相との折り合いが悪く5月10日から体調不良を理由に休職していた上村司秘書官と約5カ月ぶりに対面した。外務省内には、米テロ事件を受けて、上村氏を秘書官から外し、専門である中東問題を担当させようとの意見が強まっており、職場復帰に向けた環境整備とみられる。外相は先の記者会見で、上村氏に診断書を持って登庁するよう要請していることを明らかにするとともに、上村氏の処遇については「急に配転するとかいうのは不健全だ。納得がいかない」と、本人の説明を聞いたうえで対応する意向を示していた。

[毎日新聞10月2日]
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インサイドラインの蔵川氏が田中真紀子と上村司の確執に言及している。
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http://www.books-ruhe.co.jp/recommends/2001/08/kimituhi.htm

機密費

国家的犯罪を徹底検証する!田中真紀子外相が引き継いだ「負の遺産」。日本にとって「機密」とは何か?

著者 歳川隆雄
出版社 集英社新書/集英社
定価 本体価格 660円+税
第一刷発行 2001/08/22
ISBN4−08−720103−1


外務省改革の旗手」が小泉「改革」政権最大のネックに

  二〇〇一年四月二十六日、八〇%台の驚異的な支持率を背景に小泉純一郎政権がスタートしたとき、「外交の府」としての強烈なエリート意識をもつ外務省は、戦後初めて経験する深刻な状況に置かれていた。
  年初に明るみに出た松尾克俊元要人外国訪問支援室長の機密費詐取事件が、「組織ぐるみ」の機密費流用や首相官邸への機密費「上納」などの疑惑に発展。
  世論の怒りを買って火ダルマ状態となった外務省は、外交活動面でも機能不全に陥り、日米首脳会談(森喜朗前首相・ブッシュ大統領)、日露首脳会談(森前首相・プーチン大統領)、李登輝前台湾総統訪日問題などで具体的な成果をあげられず、次々に失点を重ねた。
  そんなところへ「外務省改革」の意気込みもすさまじく乗り込んできたのが、小泉政権の最大の「目玉」として入閣した田中真紀子外相である。
  外務省内は激しく動揺し、国民の多くは喝采を送った。
四月の自民党総裁選で小泉担ぎ出しの中心となり、同予備選の街頭演説では小泉を上回る人気をさらった田中は、自ら望んで小泉に掛け合い、外相ポストを得た。
  外務省改革は初めから彼女の,狙い目」だったのだ。
  むろん、自民党内には「田中真紀子外相」に対する懸念や危慎はあった。
  とりわけ外相としての手腕・見識、強気でじゃじゃ馬的な性格、気位の高い外務官僚に対する統率力などの点を危ぶむ向きが少なくなかった。
  だが小泉首相としては、抜群の真紀子人気と彼女の怖いもの知らずの”突進力”に賭けたとみるべきだろう。
  ところが、「外務省改革の旗手」の期待を集める田中外相は、就任した途端に事務次官以下の外務官僚と正面衝突する。
  そして彼女の居丈高な言動が官僚の表裏にわたる抵抗をよび、事態はさながら外相vs.外務官僚の格闘戦の様相を呈した。
  田中が外相として最初に扱った外交案件は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の最高実力者・金正日総書記の長男・金正男の不法入国(五月一日)問題。
  このときは田中外相のイニシアチブで、正式な身元確認を行わずに金正男を国外退去処分にするという事実上の”超法規的措置”をとった。
  入国管理当局の事情聴取に対し本人が「金正男である」と認め、さらに警察庁が米国CIA(中央情報局)に指紋の画像照合を依頼、確認されたにもかかわらず、である。
  だが就任当初、田中のイニシアチブが”実を結んだ”のはこの金正男の一件ぐらいで、あとは外相の指示や対応がことごとく省内外にゴタゴタを引き起こす。
  外相vs.外務官僚の激突の発端となったのは、機密費詐取事件での省内処分に「得心がいかない」という田中が就任早々に発した、「人事凍結令」だ。
  この凍結令で前外相時代に内定していた大使十九人と退任帰国予定の幹部七人の人事がストップされるという前代未聞の事態になった。
  この人事凍結令は官僚側との緊張をいっぺんに高め、さらに田中が外務省を「伏魔殿」呼ばわりし、川島裕事務次官、飯村豊官房長らを「大臣室出入り禁止」にしたことで外相冊官僚の対立は臨界点を越えた。
  そうしたなかで、来日したアーミテージ米国務副長官との会談を”ドタキャン”。
  その理由を田中は「(官僚側の圧力で)心身ともにパニック状態だった」と説明したが、  これで日米間に「真紀子ファクター」が浮上することになった。
  田中外相が剛腕を振るった人事では、小寺次郎欧州局ロシア課長の復帰人事や外相秘書官を次々に忌避した人事など、従来の人事慣行を頭から無視したケースが目立った。
  ロシア課長としての小寺は北方領土問題では「四島一括返還」論の主張者で、それが「二島先行返還」を目指す自民党橋本派幹部の鈴木宗男前総務局長と東郷和彦前欧州局長(現駐オランダ大使)ラインににらまれ、日露首脳会談直後の三月二十六日付で駐英公使転出が発令された。
  それを田中が強引に復職させたのである。
  また大臣秘書官人事では、河野洋平前外相から引き継いだジュニア級秘書官(課長補佐クラス)を田中が「目つきが悪い」といって替えさせ、また、シニア級(課長クラス)の上村司秘書官が五月十日に過労で入院したが、彼女はこれを「(同省幹部に)撃ち落とされた」と説明した。
  だが、実際にはアラビスト(アラビア語語学研修出身)の上村はヒゲをたくわえており、そんな彼が「顔も見たくない」などと遠ざけられたのが真相である。
  好き嫌いの激しい田中の要求で次々に任命された秘書官は現在、発令なしの秘書官五人を含めた異例の七人になった。
  他の省庁では大臣秘書官はシニア級とジュニア級各一人ずつの計二人が普通だ(ただし、政務担当秘書官を政治家=外相が連れてくる)。
  そして外相vs.外務官僚のバトルロイヤルは、米国のミサイル防衛計画に関する田中発言をめぐって頂点に達する。
  北京でのアジア欧州会議(ASEM)外相会合に出席した田中外相は、五月二十五日の昼食会で隣り合わせたディー二伊外相(当時)に、「本当に全米ミサイル防衛(NMD)構想が必要か。日本と欧州は声を合わせて、ブッシュ政権にやりすぎるなというべきだ」。
また、昼食会に先立つフィッシャー独外相との会談では、「技術がミサイル防衛に使われることには懸念をもっている。日米安保の下で日本は核の傘に保護されていたが、これはイージー(安易)な方法だった」。
  さらに五月二十八日、北京からの帰途、日本に立ち寄ったダウナー豪外相との外務省での会談では、「ミサイル防衛計画には個人的に疑問に思っており、米国に行って話を聞きたいと思っている。ブッシュ大統領は保守的な人々に囲まれており、地元テキサスの石油業界関係者など支持母体の影響もあるのでは」。
  これらの田中発言は、それぞれの会談に同席した外務官僚から他の同省幹部を通じるかたちで意図的にリークされた。
  "禁じ手"を使った外務官僚のしっぺ返しだ。
  むろん、米国のミサイル防衛計画に疑問をもつ日本人は少なくないし、自民党内にだっている。
  日本の外相が友好国の外相とそれについて意見交換するのは自由だし、とくに非難されることではないだろう。
  だが、「NMD構想には理解を示す」日本の政府見解と異なった意見が外相発言として世界中に発信されるとなれば、問題は別だ。
  日本外交に疑問符がつけられることになるし、ひいては日本の「国益」にも関わってくる。
  当然、国内各界には外相としての田中の能力・識見ばかりか、「資質」「人間性」をも疑う声が高まった。
  そして米ブッシュ政権内にも外相の基本スタンスが「反米親中」ではないか、との見方が広がり、同政権の対日政策の実務責任者であるケリi国務次官補(東アジア・太平洋担当)などは田中の外相としての資質に疑念を呈したほどだ。
  こうしたこともあって田中は、六月三十日の日米首脳会談前に何とか米側の「誤解」を解きたいと強く自らの訪米を希望したが、ワシントンは公式には何の反応も示さないというかたちで「真紀子ファクター」への意思表示をした。
  だが、小泉首相の側面サポートもあって同月十八日、田中外相はワシントンでパウエル国務長官と会談することができた。
  このようにして「外務省改革の旗手」として登場した田中外相は、「改革断行」を掲げる小泉政権にとって最大のネックとなってしまったのである。
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そしてつい最近のニュース報道……
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読売新聞 2003年11月30日
http://newsflash.nifty.com/news/ta/ta__yomiuri_20031130id23.htm

イラクの日本大使館も緊迫、米軍による警備始まる(読売新聞)

【バグダッド=久保健一】日本人外交官の殺害事件から一夜あけた30日、バグダッド市内中心部カラダ地区にある日本大使館では、事件を受けて、急きょ米軍による検問・警備が開始されるなど、緊迫した空気に包まれた。

大使館内では、この日朝から、上村司・駐イラク臨時代理大使ら館員が、事件への対応に追われた。午前中に報道陣の前に現れた大使館員は、「記者会見の予定はありません」と疲れきった表情だった。

大使館周辺では、11月18日に銃撃事件が発生したばかり。大通りから大使館のある通りへの入り口では、装甲車両で入り口を封鎖した米軍兵士が、取材に訪れた報道陣の車両を入念にチェックしていた。

警備に立っていたある米軍軍曹は、外交官殺害事件について、「いたましい出来事だ。日本人が標的になったのなら驚きだ。我々はできる限りのことをする」と話していた。

[読売新聞社:2003年11月30日 20時10分]

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……ああやっぱり(苦笑)。田中真紀子に「いじめられて入院」したと報じられていた上村司「秘書官」が、ネオコンの満州国になりつつあるイラクで日本政府の事実上の最高窓口になっていたんだ……。

……そういう経緯を考えてみると、ウエムラ氏が真紀子外相に「いじめられて入院」ってのは、先日起きたエジプト外相の「いじめられて入院」と似てますなあ。

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共同通信 12月22日
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=KHP&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2003122201005187

エジプト外相襲われる エルサレムのモスクで


 【エルサレム22日共同】イスラエルを訪問していたエジプトのマーヘル外相が22日、エルサレム旧市街にあるイスラム教の聖地、アルアクサモスク(礼拝所)でパレスチナ人のイスラム教徒に襲われ、病院で手当てを受けた。気分の悪さを訴えたものの、けがはしていないという。

 パレスチナ筋によると、パレスチナ人らの投げた靴がマーヘル外相に当たり、外相は地面に倒れ込んだ。「裏切り者」などの罵声(ばせい)を浴びたという。

 アルアクサモスクはイスラエルとパレスチナ自治政府が主権を争う「神殿の丘」にあり、現在はイスラエルが管理。警備はパレスチナが行っているが、パレスチナ人らは、外相が聖地を訪問すれば、占領を認めることになると考え、抗議したとみられる。

 外相は同日、イスラエルとパレスチナの衝突が激化した2000年秋以来、初めてエジプト閣僚としてイスラエルを訪問。その後、アルアクサモスクを訪れたという。
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