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山本史郎さんからのMLメッセージです。
もう一つの略奪、米軍のゲリラ掃討作戦
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☆★ 米軍のゲリラ掃討作戦/何が起こっているか?
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フセイン支持拠点で米軍の「ゲリラ容疑者」狩り
U.S. Rounds Up Suspected Guerrillas in Hussein Strongholds
ワシントンポスト 12月22日
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A20119-2003Dec21.html
バグダッド、21日AP発/地位を追われたイラク大統領サダム・フセイン逮捕から得られた情報にもとづいて、フセイン支持が強く残る複数の街で、アメリカ軍は二日間にわたって数十人のゲリラ容疑者を拘束した。21日に米軍高官が発表した。
二人のイラク人が殺された。バグダッドの西方、レジスタンスの中心であるファルージャでは、日曜日の早朝、アメリカ軍がドアを破壊しながら次々に家屋を襲った。
第3装甲騎兵連隊の兵士はシリア国境に近いラワの街を封鎖し、「サンタの爪」作戦(Santa Clawsはサンタクロースと同音)と呼ぶ掃討作戦をおこなった。アメリカ軍が発表した。ラワは夜間外出禁止令のもとに置かれ、バグダッド北方75マイルのサマッラの街とバグダッド北方ジャルラーの街も標的にされた。
これらの地域にはサダム支持が強い。第3装甲騎兵連隊のジョイス大尉は、部隊は60人のイラク人を尋問するために逮捕し、米軍が「テロリスト」と呼ぶ反米分子とバース党幹部100人以上を捜索していると発表した。
連隊指揮官のキービナアル中佐は、ラワでのある急襲作戦において、兵士が鋼鉄製に補強されたドアを開けようと爆破したさいに60歳の老女が死んだと語った。
彼の話によると、米軍部隊は戦車、ハンビー、ブラッドリー戦闘車両でパトロールし、AK47攻撃ライフルと数基のロケット弾発射装置を押収したという。彼らは「占領軍への抵抗レジスタンスを組織し資金援助している人物」と武器を捜索しているという。
アメリカ軍はまた、空挺部隊によるジャルラーの急襲作戦では、米兵一人が死亡し、一人が負傷、36人を逮捕したと報告した。
他方、当局とメデイアの21日の報告によると、反米勢力はイラク国内三カ所の石油貯蔵庫とパイプラインを攻撃し、数時間の火災が発生して石油数百万ガロンが失われた。
バグダッド市内南部では20日(土曜日)、ゲリラが貯蔵タンクをロケット弾で攻撃し、260万ガロンのガソリンが燃える火災を引き起こした。石油相スポークスマンが発表した。20日にはまた、バグダッドの北方15マイルでジハード戦士が「破壊活動」があり、パイプラインが爆破された。ジハード戦士は、「爆発がパイプラインを破壊し、大量の石油漏洩につながった」と語った。しかし彼は、イラク北部で発生した別のパイプライン攻撃については直接情報を持ってないと語った。
反米勢力はアメリカ主導のイラク占領を失敗させようとして、石油関連施設を標的にしてきた。施設の老朽化と配給システムの問題、破壊活動などが部分的な原因となって、イラクは厳しい燃料不足に陥っている。
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☆★ バグダッドでも/ある急襲作戦の実態
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もう一つの略奪、そしてさらなる違法拘留
Another Home Pillaged, More Illegal Detentions
Elictric Iraq イラク日記 12月18日 by Dahr Jamail
http://electroniciraq.net/news/1272.shtml
(英字報道から抄訳)
12月9日午後10時、アメリカ軍兵士がバグダッド近のイワディヤ地区のある住宅を襲撃した。タハロフ・ムハンマド・ムナヒは43歳の大学教授、弟のレイスは元陸軍士官、ファハドは叔母である。
兵士たちは兵器とレジスタンスの参加者を捜す口実で家具の多くを破壊し、彼らが家の中を捜索・略奪しているあいだ、家族には寝間着姿のままで5時間半も戸外に立っているように銃口で指示した。20人の兵士が家中をかきまわし、ヘリコプターが頭上をやかましく旋回するなかで、家族はさらに外で待たされた。
家の所有者である44歳の心理学者オムは夫と一緒に近所に住んでいる。彼女はアメリカ軍からの報復を恐れて、この仮名を使っている。彼女は兵士のすべてとその夜の恐ろしい出来事を目撃したあと、いそいで自宅に戻った。そして今も恐怖のなかで暮らしている。
アメリカ兵が立ち去るとき、彼らは弟のレイスを連行した。そして翌日になって、兵士たちは義弟のイフティハルを捜しにやってきた。彼はレイスがどこにいるか情報を得ようと、父ファハルと一緒にアメリカ軍基地に行ったのだ。イフティハルのことを尋ねたが発見できず、兵士たちは理由を告げないまま、替わりにタハロフを連行した。
アメリカ兵はオムに、レジスタンスが住んでいるという情報を入手したが、不正確な情報だったため、間違った家を襲撃したと語った。
こうしたことが起こって、イフティハルとファハルが基地の司令官から教えられたことは、自宅への襲撃は今や一つのアメリカ軍の政策にすぎず、自分たちの住居が急襲された理由は誤認情報だったということだ。しかしそれでも、司令官はレイスの居場所について何の情報も提供せず、今もレイスとタハロフはどこか知れないところに拘束されたままである。
荒らされた家を見渡すと、タハロフの書棚の本は床に散らかり、サラやコップのほとんどが割れ、家具は壊され、小麦粉と米は袋から床一面にこぼれている。木製の古風な家具は脚が折られて傾き、ソファーのクッションと詰め物をしたイスは切り裂かれている。恐ろしいことにレイスが理由もなく投獄されたままだが、不法に持ち去られたのは彼だけではない。
オムは私に、宝石と金製品、タハロフの持ち金1900ドルが盗まれたと言っており、ファハドは退職金60ドルと二つの高価な時計、そして、結婚が近づいて貯金していたレイスの所持金1750ドル〜2500ドルが亡くなった。
腕時計の一つは翌日になって隣の住人によって発見され、戻ってきた。隣人は一人のアメリカ兵が二軒の間にある塀を乗り越えて庭に飛び降り、そして通りに出ていくのを見ていた。翌日になって庭を見ると、アメリカ兵が落としていった時計を見つけたのだ。
アメリカ兵がすべてを引っかきまわして、家族の所持品の多くが屋根にばらまかれた。兵士が屋内の捜索と略奪を終えて立ち去ったあと、残された家族は屋根に行って、兵士に火をつけられてくすぶっているマットレスのなかから、放り出された所持品を集めてまわった。そのあいだにもヘリコプターは彼らの頭上で旋回を続けていた。
アメリカ兵がレジスタンス戦士を捜す必要があるのは理解できる、と彼女が告げたとき、彼女の目には涙があふれ出てきた。「どうぞ捜してみてよ。いいわ。だけど、なぜ、これを屋上で燃やすの? なぜ私たちから盗むの? なぜ家を壊すの? 私たちは理由を知りたいだけ」。
彼女はなおも私に語りつづけた。彼女たちは何も悪くないのに家族に加えられた虐待と屈辱を納得することはできないのだ、と。 「私たちは米兵がやって来たとき、彼らに抵抗しなかったのに」。
彼女は弟たちがどこに連行されたか知らされてない。空港の刑務所に拘束されているというウワサを耳にしたので、CPA占領軍暫定当局に行って尋ねてもみた。しかしCPAは彼女の姉弟に関する情報はなにもないと答えた。 「今は弟たちのことを考えるだけで精一杯。ほかには何も手がつかない」。
(Dahr Jamail: アンカレジ出身のフリーランスのジャーナリストで政治活動家。アメリカの占領がイラク国民にどのように影響しているか目撃証言を書くためにイラクにやってきた。彼はアメリカの報道がほとんどそれを伝えてないと考えているからである。)