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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031222-00001051-mai-int
【バグダッド福島良典】米軍に拘束されたフセイン元イラク大統領の扱いが国際社会の関心を集める中、旧フセイン政権下のイラク軍がクルド人に対し、化学兵器の人体実験を実施していたとの疑惑にからむ書類の存在が明らかになった。クルド人政党や人権擁護グループらの関係者が21日、毎日新聞に示した。クルド人政党は元大統領ら旧政権首脳・高官を裁く特別法廷に関係書類を証拠提出する方針だ。
書類は▽イラク軍の軍事治安本部▽イラ5013部隊(化学兵器部隊)▽バグダッド南東にあるスワエラの収容所――の3者間で交わされた3通の「極秘」通信文。収容所は、89年10月26日付で「『ダブル24』作戦の実験を完遂するためにクルド人の第2グループ、1860人を移送した」と化学兵器部隊に送信、同部隊は28日付で「『ダブル24』作戦のため、さらにクルド人のグループを至急送ってほしい。総司令部は作戦の成果を早急に知りたがっている」と要請している。
「ダブル24」作戦が何を指すのかは不明だが、軍事治安本部は11月15日付の通信文で、化学兵器部隊に対し「5013部隊についての情報漏れを防ぎ、この件に関する関係書類を焼却処分するよう」指示。「その後、運転手、将校、部隊監督官を厳しく監視し、疑わしき将兵、特に当該地域のクルド人兵士は追放または殺害しなければならない」と命じた。
イラクはイラン・イラク戦争末期の88年、国内のクルド人鎮圧に化学兵器を使用。今年2月に国連安保理でイラクの大量破壊兵器の脅威について報告したパウエル米国務長官は、旧フセイン政権が80年代に生物化学兵器の人体実験を行った、と非難していた。
また、クルド愛国同盟(PUK)のアデル・ムラド政治局員(54)によると、クルド人勢力は旧フセイン政権崩壊後、80年代半ばにフセイン政権高官が人体実験用とみられるクルド人の移送を求めた書類を発見。この中で、高官は「先日、送ってもらったクルド人に化学兵器を使用したところ3分で死亡した。今度は400人送ってほしい」という内容の指示を出していたという。
ムラド政治局員は「旧政権はクルド人を実験用マウスのように扱った。化学物質には殺害だけでなく、生殖機能障害などを狙ったものもあった」と指摘する。クルド人勢力は旧政権崩壊後に政府関係施設などから20トン以上の書類を発見・押収しており、特別法廷を通じて、旧政権によるクルド人弾圧の実態を明らかにしたい考えだ。(毎日新聞)