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★米国の本音3
前号のつづきです
▼ロ・仏・独・中はどうする？
現在の世界は、大きく二つの勢
力に分類することができます。
一つは米国とそれに従う国々。
米国は一極主義。
もう一つは、多極主義を目指す、
ロシア・フランス・ドイツ・中国等
々。
ロシアは、石油と武器で。
フランス・ドイツはユーロを武器
に。
世界の工場中国は、どんどん
金を稼いで、経済力と軍事力で
米国に追いつき追い抜くことを
国是としてしています。
しかし、今のところ、彼らが束に
なっても米国には対抗できない。
例えば米国は、旧ソ連の中央
アジアに軍を駐留させ、同じく
旧ソ連のアゼルバイジャン・グ
ルジアを自陣営に取り込み、ロ
シアを包囲する態勢を整えてい
ます。
しかし、ロシアにはこの動きを
止める力がない。
しゃあないからロ・独・仏・中は、
国連を通して、反米世論を高め
ていく。
これしか方法がないのです。
▼フセイン逮捕の意図
ロ･仏･独・中は、それぞれの方
法で、米国の一極支配に抵抗
しています。
しかし、彼らに共通している戦
略は、「国連を通して、国際世論
を味方につける」こと。
米国はそんな4国に、痛い一撃
を与えました。
そう、12月13日にフセインが逮
捕されたのです。
「フセイン逮捕！」という情報を聞
いた時、一般の人は、「あ〜そう
なんだ〜」と考えます。
しかし、世界の真実を知る人達
は、「どうして今捕まえたんだろう
？」と考えるのです。
プーチンさんのブレーンZ氏は、常
々、「正確な情報を持っていること
は大事だ。しかし、その情報をい
つ使うかはもっと重要だ」と話して
いました。
例えば、イラク戦争の序盤、「米軍
はロシアの武器で苦戦を強いられ
ている！」との報道が盛り上がり
ました。
しかし、ロシアは直接イラクに武器
を輸出していない。
「ロシア製の武器は、イランやシリア
から入っている」ということは、容易
に想像できる。
そして、ロシアがイランやシリアに
武器を輸出していることは、秘密で
もなんでもないのです。
もちろん米政府も知っている。
では、なぜ、専門家は誰でも知って
いる情報をあの時期に出したのか？
そう考えると真実が見えてくるのです。
あの時期、米軍は苦戦を強いられ、
「作戦ミスだったのではないか？」と
政府への批判が高まっていました。
その時、米政府は、「あれはロシア
が悪い！」との情報を流した。
それで米国民は、「ブッシュはアホ
だ！」と思う代わりに、「プーチン憎
し！」となった。
今回の「フセイン逮捕！」もPRとい
う観点で見ると、よく真実が見えて
きます。
（これは想像ですが、米政府はフ
セインの居所を知っており、「いつ
どんなタイミングで捕まえれば、も
っとも効果的か？と考えていたの
でしょう。）
その効果を挙げると
1、世界の人は、米国が国際法を
無視してイラクを攻撃したことを忘
れる
皆さんもその部分忘れていませ
んか？
2、国連重視を主張するロ･独･仏･
中を追い詰める
「イラクには、金も軍隊も出さない！
」
「対イラク債権も放棄しない！」と主
張する4国。
なんとなく、4国よりも米国の方が正
しい気がしていませんか？
3、ブッシュの人気が上がる
▼これからの予定
さて、これから国際情勢はどうなっ
ていくのでしょうか？
1、イラクの復興利権は米国が独占
する
2、多国籍軍の犠牲者はまだまだ
増加する
フセインが捕まっても、状況は変わ
りません。
多国籍軍を攻めているのは、フセ
イン軍の残党ばかりではないので。
。。
3、米国は、次の戦争の準備を進め
る
2、はちょうどいい口実になります。
4、ロ･仏･独･中は、国連を通して反
米世論を高めていく
これが果たしてうまくいくのかどうか。
イラク戦争で世論つくりに失敗した
米国。
今度は、アフガン攻撃時のように、う
まく世論つくりをして戦争を始めるの
ではないでしょうか。
5、長期的に見ると？
自国が覇権国家でありつづけるため
に他国を攻撃し続ける米国。
進めば進むほど、敵の数が増えてい
く。
戦争は一時的には、公共事業として
の効果がありますが、長期になると
経済も疲弊するでしょう。
一方、ロ･仏･独･中の戦略は、（動機
が自国の利益であるにしろ）、敵を作
らず、金もかかりません。
長期的に、米国が覇権国家から転が
りおちることは確実なのです。
（おわり）
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200312180000000000012950000
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。