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いまウォルフレンの『アメリカからの独立が日本人を幸福にする』
という本を読んでいる最中です。
カレル・ヴァン・ウォルフレンの本は、これまでほとんど読んできましたが、
今回の著作は、とりわけ明快な内容です。
全部読み終えたあと、簡潔に整理して紹介すべきかもしれませんが、
それではまだ時間がかかってしまいそうですので、
彼の「序章」のメッセージから一部分を抜粋し、ランダムにご紹介してみます。
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●序章 「日本人よ、目を覚ませ」
イラクの抵抗勢力による攻撃は、明快なメッセージを伝えている。
占領軍や占領当局の周辺にいる者はもちろん、
「復興」を支援している者も、人道支援のNGOの人々も、
誰ひとりとして安全ではないというメッセージである。
外国の軍隊はどれもみな、たとえ国連のブルーヘルメットをかぶっていようと、
彼の地では無法な占領当局の協力者としてみなされるだろう。
イラクの抵抗勢力が次第に組織を整えていく中で、
外国の兵士はすべて、銃弾や爆弾、死を招く破壊活動の標的にされ続けるだろう。
イラク侵攻によって帝国主義に突き進むというアメリカの企ては、
歴史を知らない素人によって設計されたもので、
悲劇に終わるのは目に見えているのだ。
米軍兵士の士気はひどく低下しており、恐怖から、あるいは威嚇という犯罪的な、
間違った戦略の一環として、村々を破壊したり、
罪もない人々を殺戮したりし始めている。
政治的犯罪ともいうべきこの大きな誤りは、あまりにも悲劇的だ。
ブッシュ政権がイラクに留まる道を選んでも、
この泥沼から逃げ出す道を選んでも、どちらにしても
イラクの混乱と中東地域のさらなる不安定化という悲惨な事態に立ち至ることになる。
もっとも重要な点は、アメリカがいまやその限界を露呈したということだ。
イラクの状況は手に負えなくなっている。
ブッシュの取り巻きたちがやりたいと公言してきたこと
……アラブ世界に民主主義を押し付けること……を、
ワシントンは達成することができない。
アラブ世界に民主主義を広めるのは、もちろんすばらしいことだが、
軍事力によってそれを実現するのは不可能だ。
おそらく日本の一般国民の多くは、ブッシュ政権は北朝鮮問題で
日本にとって最善の結果を生み出してくれるはずと思っているだろう。
(しかし)国は、突然見捨てられるという現実に直面させられることがあるのである。
韓国人は最近、アメリカに対して不信感を持っている。
アメリカ大統領が金大中の「太陽政策」を明白に否定したことは、
彼らにとって大きなショックだった。
韓国は、かつては最も忠実なアメリカの同盟国だったのに、
いまでは見捨てられたと感じているのである。
アメリカの保護下にある日本は、大の大人になってもまだ、
「外の世界の誰それと付き合ってもいいでしょうか?」と、
母親に聞かなくてはいけないと思っている人のようだ。
北朝鮮問題に関連した現在の状況を見ると、日本のこの姿勢は
「引きこもり」状態さえ想起させる。
このように外交的に引きこもっていられるのは、
アメリカというママが何もかも面倒を見てくれ。
外の世界から守ってくれるはずだと思っているからだ。
しかし、アメリカと言うママは、いまでは正気を失っており、
もう頼りにすることはできないのである。
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