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２００３年 １２月１３日 土曜日 □□□□ □■
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◇◆ イギリス軍占領のバスラなど１０都市調査
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「クラスター爆弾で死亡」 民間人が数百人
ガーディアン １２月１２日
http://www.guardian.co.uk/international/story/0,3604,1105142,00.html
ワシントン発／ある人権グループが今日発表する報告書によると、
アメリカおよびイギリス軍によってイラクで使用されたクラスター爆弾
は、そのような無差別兵器の居住地での使用を避けるように誓約さ
れているにもかかわらず、多くは市街地において、「防ぐことが可能
だった数百人のイラク人の死」を招いた。
イラク戦争以来の民間人の犠牲調査によると、ヒューマン・ライト・
ウォッチ（＝人権監視団体、ＨＲＷ）は、１９９９年のユーゴにおける民
間人の犠牲が激しく非難されて以後、空軍によるクラスター爆弾使用
は慎重になってきたものの、アメリカおよびイギリス軍は数百の小型
爆弾や榴弾を詰めた数千発の砲弾とロケット弾を発射し、このような
爆弾を広範囲に使い続けた。
この小型爆弾は最初の使用で数百の民間人を殺害したうえに、戦
後においても爆発していない不発弾が脅威となりつづけている、とＨＲ
Ｗは主張した。彼らの調査は、イラク軍が学校や病院、民間施設の
近くに兵器を配置していたというワシントンとロンドンによる申し立てを
認めるとしても、それでも、合同軍は他の兵器と戦術を用いるべき
だったと論じた。
アメリカとイギリスの国防省高官は、米軍の場合は個々の攻撃に軍
の法律家の承認を得ることによって、また英軍の場合は軍の偵察機
に依拠することによって、民間人の犠牲を避けるように可能なかぎり
の予防措置をとった、と主張した。
しかしながら、イラクの１０の都市で５週間におよぶ調査をおこなっ
た結果、ＨＲＷの調査員は人口密集地におけるクラスター兵器使用
の詳細な証拠を突き止め、多くの被害者から聞き取りをおこなった。
「軍は居住地域でそれらを使用し、数百人の民間人を殺すことに
なっている」と、ＨＲＷの責任者ケネス・ロスは主張した。彼は次のよ
うに述べた。
アメリカ軍がクラスター兵器を使用し続けたことは、ユーゴスラビア
とアフガニスタンでの空軍の経験を無視しており、はなはあしく異常で
あった。「これは軍内部の情報伝達が欠落している結果である」とロ
ス氏は指摘した。「空軍は教訓にすべき二つの戦争をおこなった。軍
は次に活かすことをせず、そうしようともしなかった」。
イギリス軍はイラク戦争において、総計して１１万３１９０発の小型爆
弾を詰めた２１００発の地上発射砲弾と、空からの７０発のクラスター
爆弾を使用した。
特別の精密調査のもとに今日のレポートで明らかにされることは、
イスラエル製の新しい大砲弾を軍が使用したことである。「バスラ市
内と周辺」においてはその兵器を使用しないという制約を破るもの
だ、とＨＲＷは国防省を告発した。
「数十人の犠牲者」を出したバスラ地域でのクラスター弾使用の影
響を、レポートは検証した。
３月２３日にミシャラク・アル・ジャディドで起こった爆発では、２６歳
のダイクイヤド・ヤシム・イブラヒムは自宅で寝ているときにクラスター
爆弾（子爆弾）の爆発にあい、のちに死亡した。彼の親戚のうち１０人
が破片で負傷した。
道路を渡っているときに３人の子どもが怪我をし、そのうちのアフマ
ド・ホション（１２歳）と彼の妹ファティマ（４歳）は二人とも腹に重傷を
負った。その従兄弟（いとこ）にあたる１３歳のモハメッドは足を負傷し
た。
イギリスの最新情報によると、イギリス軍の新型クラスター兵器であ
るＬ２０Ａ１の不発率は２％であり、つまり平均すると４９発の子爆弾の
うち爆発しないのは１発だという。それは、よく、アメリカ軍の同種の
兵器の不発率１４％と比較されるのだが、ＨＲＷでは上記の主張の
信用度には疑問を呈している。ＨＲＷの調査員たちは一カ所の庭で３
発の子爆弾を発見したのを含めて、バスラ周辺で多くの爆発していな
い子爆弾を発見したというのだ。
さらに今回のレポートは、この低いとされるＬ２０Ａ１の不発率が、イ
ギリス軍の警戒心を薄めさせたかもしれない、と示唆した。レポートは
イギリス軍第１ドラゴン・ガードの指揮官ギル・バルドウィン大佐の言
葉として、「確実性が増したために、これら（兵器）の使用を嫌がらなく
なった」と引用している。
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その他の報道から
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●イラク南東部 強盗「アリババ」横行、駐留軍物資を略奪
朝日新聞 １２月１３日 １７：３７
http://www.asahi.com/international/update/1213/005.html
政府が派遣した専門調査団が「比較的安定した地域」と報告したイ
ラク南東部の幹線道路沿いで、襲撃されたとみられる物資輸送トラッ
クを２日連続で見かけた。一帯では、アリババと呼ばれるこの種の強
盗が横行していることが知られており、多くは米駐留軍のトラックを
狙っている。道路沿いには焼けこげた車両がぽつりぽつりと残されて
いる。
●［平和立国の試練］ 第１部 イラクと自衛隊／４（その１）
敵視恐れる日本企業
毎日新聞 １２月１３日 朝刊
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/afterwar/art/031213M135_0101001E10DA.html
「イラク人は日本企業に良いイメージをもっている。自衛隊の派遣
で、せっかくの親日的イメージが崩れるような事態になっては困る」
イラクの戦後復興で、国際入札への参入を狙う日本企業のある幹部
は、こうつぶやく。「万一、自衛隊が何らかの戦闘に巻き込まれ、イラ
ク人に犠牲者が出るなどして敵視された場合、参入が不利になるの
ではないか」というこの幹部の言葉に、イラクを「ビジネスの戦場」とみ
なす商社や石油関連業界の懸念が見て取れる。
●イラク駐留米軍などへの攻撃相次ぐ ポーランド兵も負傷
朝日新聞 １２月１３日 １９：１７
http://www.asahi.com/international/update/1213/007.html
イラク駐留米軍によると、バグダッドの西方約１００キロにあるラマ
ディで１２日、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、車両で移動中の
米兵１人が死亡、２人が負傷した。・・・バグダッドの約１００キロ南に
あるヒッラでも道路脇の爆弾が爆発し、ポーランド兵２人が負傷した。
・・・未明には、バグダッド中心部にある暫定占領当局（ＣＰＡ）を狙っ
たと見られる爆発があり、敷地内の建物の一部が損傷を受けた。
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