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【写真】 http://www.asahi.com/international/update/1213/images/nat1213003.jpg
11日、イラク南部ナーシリヤの西約40キロの略奪現場では、群がる男たちをイラク人警官は傍観しているだけだった
http://www.asahi.com/international/update/1213/005.html
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強盗「アリババ」横行、駐留軍物資を略奪 イラク南東部
政府が派遣した専門調査団が「比較的安定した地域」と報告したイラク南東部の幹線道路沿いで、襲撃されたとみられる物資輸送トラックを2日連続で見かけた。一帯では、アリババと呼ばれるこの種の強盗が横行していることが知られており、多くは米駐留軍のトラックを狙っている。道路沿いには焼けこげた車両がぽつりぽつりと残されている。
イラク南部の主要都市バスラ、ナーシリヤから、陸上自衛隊の派遣候補地サマワを経て首都バグダッドを結ぶ国道8号は、クウェートからの物資や海路・空路でイラクに届く物資を中・北部に陸送する主要道路だ。イラク駐留米軍の輸送車両団が行き交う生命線でもある。陸上自衛隊も、派遣されれば、この道路を使うとみられる。
輸送車両団は通常、数十台に及ぶトラックの前後を武装した兵士を乗せた車に守られている。それでも襲撃を免れない車両があるとみられる。
10日午前11時(日本時間同日午後5時)ごろ、記者がサマワからナーシリヤに向かう途中、サマワの東約25キロの道路脇の砂漠で、トラックが脱輪していた。周辺でオランダ軍兵士の一団がクレーン車の到着を待っていた。数日前に雨がやんだばかりの砂漠はぬかるみと化している。トラックの積み荷はプレハブ住宅。民族服を着たイラク人男性数百人がトラックを遠巻きにしていた。
「アリババ(強盗)だ」。兵士の一人が言った。砂漠に転がる石を運転席に投げつけ、運転を誤ったトラックが砂漠に脱輪したところを集団で襲って食料や燃料、車両の部品などを強奪するのが手口だという。兵士は「目ぼしい積み荷が無い時や強奪が終わると、アリババは火をつけてトラックを燃やすので、我々が守っている。この先でも1台燃やされた」と話した。すきを見てトラックに近寄ろうとする男たちを別の兵士が追いかけ、威嚇射撃をした。
翌11日午前10時半ごろ、ナーシリヤからサマワに戻る途中、ナーシリヤの西約40キロの地点で炎上する2台のトラックに群がる数百人を見た。現場は見通しの良い直線道路。住宅らしきものは見えない。略奪を傍観していた5、6人のイラク人警察官に尋ねると、「米国人が運転を誤って炎上させた」と短く答えた。しかし、炎はエンジン部分からでなく荷台部分から上がっているように見えた。
段ボール箱の一部の荷物には英語で「朝食」と書かれており、箱を抱えて堂々と運んでいる男性も目撃した。
<アリババ> 日本で知られる『アリババと40人の盗賊』という物語の主人公アリババは盗賊ではない。イラクでは各地で出没する強盗の意味で使われる。現地住民の生活費稼ぎが目的とみられる犯行が主で、旧フセイン政権の残党や外国から入り込んだ武装勢力による米軍への攻撃やテロとともに、イラクの治安悪化の要因の一つとなっている。
(12/13 17:37)
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