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(回答先: 自衛隊のイラク派遣反対デモ【NHKニュース〜社会】 投稿者 荷電粒子 日時 2003 年 12 月 09 日 23:05:58)
11月29日、イラク北部のティクリットで、復興支援活動中の日本人外交官２人が銃撃され死亡した。イラク戦争が始まってからはじめての日本人犠牲者である。同じ国家公務員労働者として亡くなった２人の外交官と家族の方々に、心からお悔やみ申し上げる。文民である外交官や一般国民の命を奪ってまで自らの目的を果たそうとするテロは、犯罪行為であり断じて許すことはできない。
イラクでは、ブッシュ米大統領が主要な戦闘の終結宣言をした５月１日以降も武力攻撃による米英軍の犠牲者が増え続け、11月に入って米英軍以外の犠牲者も急増している。 11月12日にイタリア軍警察の施設が攻撃され27人が死亡した。また、日本人外交官が襲撃された11月29日には、スペイン軍の情報機関員が襲撃を受け、７人が殺害された。
さらに、11月30日には、同じティクリットで韓国の電気技師４人が襲撃され死傷している。
不法な占領の当事者である米英軍だけでなく、それに協力する国も標的にされている。
12月３日、イラク統治評議会のハキム議長は、日本人外交官の殺害をテロとの見方を示し、今後もテロが続き、復興の支援の妨げになると懸念を表明している。今回の事件は、政府代表としてイラクを調査した岡本首相補佐官の「イラクに派遣された自衛隊も攻撃される危険がある」との発言を現実に裏付けたものである。
しかし、日本人外交官が殺害された後も、小泉首相は、約1,100人にのぼる陸海空自衛隊のイラク派兵の方針を変えていない。イラクを訪れていた防衛庁の専門調査団が帰国したのを受けて、小泉首相は、来週中にも、自衛隊派遣の「基本計画」を閣議決定し、派遣時期や活動地域・内容などを定めた「実施要項」の策定を行おうとしている。
小泉首相はブッシュ米大統領の戦闘終結宣言後、「戦闘は終結している。大きな戦闘は終わった」と繰り返し述べてきた。しかし、現実は、イラク全土がいまだに戦闘状態であり、「戦闘地域には行かない」というイラク特別措置法の前提はすでに崩れている。
英国調査機関によるイラク国民の世論調査では、国民の８割が占領軍を信頼せず、９割の国民が民主的な政府を希望している。いま、政府がやるべきことは自衛隊派遣ではない。米英軍の占領を早く終わらせ、イラク国民に主権を返還するよう米国を説得することだ。そして、国連中心の復興支援態勢を整え実行することがテロをなくすことにつながる。
国公労連は、これまでも政府に、自衛隊派遣の「基本計画」の閣議決定を行わないよう求めてきた。これ以上、公務員労働者や民間労働者をはじめとした尊い命を犠牲にするわけにはいかない。海外での武力行使を禁じた憲法９条を踏みにじるイラクへの自衛隊派遣を阻止するために、憲法遵守義務を負う国家公務員労働者として引き続き奮闘する決意である。
[２００３年１２月４日]
http://www.kokko-net.org/kokkororen/torikumi/t031204.htm
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。