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数日前の朝日新聞にジョン・レノンの伝道師と言われる
ストリート・ミュージシャンのデビット・ビールさんの話題が掲載されました。
デビットさんは、米国を「力の行使に限度を失っている」とし、
米国の単独主義爆そうを批判するメッセージを伝えるコンサートを
さいたま副都心のジョン・レノン・ミュージアムで開催、
「こういう時代はリーダーに従うな。疑問を口に出せ。
意見を言って、それを言葉にするんだ」といった、
いまの時代に不可欠なメッセージを堂々と披露したそうです。
山本七平が、奇しくも、その著者「空気の研究」の中で
第二次世界大戦に引き込まれていった背景に、社会に徐々に醸成され無批判に蓄積
されていく空気による支配やプロパガンダの存在があることに重要な論点を置き、
いかに人間社会が空気に弱いか、空気を無批判に信仰してしまうか、
そんなユニークで本質的な日本人社会の解析を行っています。
ここで注目したいのは、空気に水を差すのが、事実のみだということなのです。
デビットさんは、この山本七平流に言えば、
まさに空気に水を差す自由があるんだ、と叫んでいるわけです。
おかしな空気に事実を持って、批判せよ!と言っているわけです。
山本七平の空気の法則は、いまの時代にもあてはまる
普遍的なものだというのは言うまでもありません。
小泉政権は、イラクの事実を伝えず、まして劣化ウラン弾のイラク国土汚染など
論外のまた論外といった調子でことを運んでしまっています。
もちろん、これは、ブッシュ政権由来の隠蔽された情報操作をそのまま採用するという、
とんでもないプロパガンダにつながるものでもあります。
日本のマスメディアは、この隠蔽された事実を真正面から取り上げようとしていません。
ですから、だんだんデビットさんのようなメッセージが
市民や民衆に届かなくなっていく危険があるのです。
欧米では、テロ対策のために個々で異なる生体の情報を入れる
ICカードの導入を考え始めているといいます。
一見すると、確かに安全対策ではあるのですが、その底には、
人々をコントロールできる最も確実な武器にもなりうる危険も潜んでいます。
これを利用すれば、プライバシーの支配はもちろん、
簡単に全体の空気支配を達成できます。
日本にもすでに住基ネットという一見何気ない名称の制度ができています。
これが、テロ対策で欧米並みに引き上げられるのも間近いのかもしれません。
何せ膨大な量がのせられるだけのスペースが最初からデザインされているそうですから。
危険と不安に揺れる世の中には、こうして確実に戦前の空気が出来上がっていきます。
そのうち、だれも抵抗するものもいなくなってしまうことでしょう。
その裏では住基ネットを陰で支配する「テロ対策安全委員会」(例えば)なる名称の
何気ない組織が出来ており、それが市民を巻き込み、
暗躍する可能性すら否定できません。
まさに、暗い予想に被われてしまったこの時代に、
それを覆す元気を与えてくれるジョン・レノンの伝道師・デビットさん。
人々のネットワークや事実を伝える情報網が消えてしまわないように、
また戦前を繰り返さないために、
大手マスメディアは、むしろジャーナリストの本質を備えているデビットさんを
しっかり見習ってほしいものです。
そして小泉さん、石破さん、福田さんに、これだけはいいたい。
「あなたこそ自衛隊とともに イラクに駐留してみてはどうですか?
その上で、間違った戦争の実態を国民に知らせてください。
テロを招いているのは、ブッシュとあなたたちではないですか!」と。