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自衛隊派遣基本計画の骨子判明 無反動砲の携行も明記
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朝日新聞12月8日
http://www.asahi.com/politics/update/1208/007.html
イラクに派遣される自衛隊が拠点にする可能性があるクウェート国際空港の米軍基地=8日、クウェートで
イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣の概要を定めた基本計画の骨子が8日、明らかになった。「イラク復興のため、主体的かつ積極的に、できる限りの支援を行う」として自衛隊と文民の派遣方針を明記。自衛隊の活動内容については、イラク人向けの人道復興支援活動とともに、米軍などの治安維持活動の後方支援にあたる安全確保支援活動も掲げた。政府は米軍の武器・弾薬の輸送も可能としている。陸上自衛隊が携行する武器として、個人携帯式の対戦車弾や無反動砲の装備を海外派遣で初めて携行する方針を掲げた。政府は9日午後の臨時閣議で、基本計画を決定。その後、小泉首相が記者会見して国民に説明する。
派遣する部隊の規模と派遣期間は骨子には明記していないが、政府は8日の自民党の内閣・国防・外交合同部会で、規模については▽陸自は500〜700人▽C130輸送機4機と、隊員輸送用の政府専用機なども含めて計7〜8機▽海自の輸送艦3隻、護衛艦の計5〜6隻とした。派遣期間は「半年から1年」と説明した。
政府はまた、同部会で米軍の武器・弾薬の輸送も「可能」と説明した。アフガニスタンでの米軍などのテロ掃討作戦を支援するためのテロ対策特措法では「武器・弾薬の陸上輸送は行わない」としており、実施されれば海外で初めて踏み出すことになる。
骨子によると、陸自はイラク人向けの人道復興支援のため、(1)医療(2)給水(3)学校等の公共施設の復旧・整備をサマワを含む「ムサンナ州を中心としたイラク南東部」で行う。空自はクウェートとイラク国内の空港の間で物資輸送を実施。海自はペルシャ湾を含むインド洋で、陸自の人員や装備の輸送にあたる。
一方、「部隊は、人道復興支援活動に支障を及ぼさない範囲で安全確保支援活動を実施することができる」とし、米軍などによる治安維持活動を支援できることも明記。支援内容として医療、輸送、保管、通信、建設、修理、整備――などを列挙した。
対戦車弾や無反動砲は自爆テロでトラックが宿営地などに突入するのを防ぐ目的。国連平和維持活動(PKO)では短銃や機関銃などにとどめてきており、初の携行となる。小火器での攻撃を防げる装輪装甲車、軽装甲機動車の使用も初めて盛り込んだ。
公務員や民間人ら文民による人道復興支援活動は、医療、施設の復旧・整備、利水条件の改善などを挙げたが、政府は日本人外交官殺害事件を受け、「非武装の文民の安全確保は困難」として文民の派遣は当面、見送る方針だ。
自民党の合同部会では河野太郎衆院議員一人が「(法制定時と)状況が変わった」と反対しただけで骨子を了承。9日に総務会などで正式に了承し、公明党も9日に了承の見通し。小泉首相は8日夜、記者団に「理解と協力を得られると思う。明日中に閣議決定できると思う」と語った。
残る焦点は派遣の時期と手順だ。
現地の治安の悪化を受けて、陸自の早期派遣には与党内に慎重論が根強い。公明党の冬柴鉄三幹事長は8日の政府・与党連絡会議で「陸自の派遣は慎重にお願いしたい」と要請。政府は早ければ2月上旬に陸自部隊を派遣する準備を進めているが、派遣時期は慎重に判断する構えだ。
一方、空自輸送機の派遣には「米軍が厳重に警備している空港を使用するので比較的安全」と与党内に異論は少ない。石破防衛庁長官が年内に派遣命令を出し、20〜30人の連絡調整要員をクウェートやカタールへ送り、早ければ1月中旬に輸送機をクウェートへ派遣。現地で飛行訓練をしたうえでイラク入りさせる見通しだ。
衆院イラク復興支援特別委員会は8日の理事懇談会で、基本計画に関する閉会中審査を15日に行うことで合意。参院の審査は16日以降に行われる見通しだ。 (12/08 22:18)