現在地 HOME > 掲示板 > 戦争44 > 1610.html ★阿修羅♪ |
|
自衛隊派遣命令:不安を心の奥底に 隊員ら厳しい訓練続け
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031219k0000e040064000c.html
航空自衛隊の先遣隊に対するイラク派遣命令と、陸海空3自衛隊に対する派遣準備命令が19日、出された。イラク復興特別措置法成立から約5ヶ月、派遣の閣議決定から10日。現地では米軍や、米軍に協力的なイラク人をも標的にしたテロが絶えない。初の “戦地”での仕事に赴く隊員たちは、不安を心の奥底にしまい込みながら、出発の日に備えて厳しい訓練を続けている。
◆空自小牧基地◆先遣隊が26日にも派遣される航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)。C130輸送機の派遣が予定されるが、この日は滑走路の定期清掃日で、隊員たちが午前6時半に出勤し総出で作業に当たった。
派遣要員の若手幹部は「これまでの教育訓練で派遣要員の意思統一がなされた。誰しも多少の不安は持っている」と語った。ある隊員の妻は「フセイン元大統領の拘束後もテロは起こっており、治安の好転は望めないと思う」と不安そうな表情だった。
空自は派遣に向けて、小牧基地に所属する第1輸送航空隊を中心に全国から要員約300人を選抜した。パイロットやナビゲーターといった搭乗員、司令部や整備など地上要員とも経験豊富な隊員ばかりで、徹底した健康診断を行い、その日に備えている。【松田哲夫】
◆旭川・陸自第2師団◆陸自の派遣部隊の中核となる予定の第2師団(司令部・北海道旭川市)の派遣要員は、市街地での給水・医療活動や物資輸送中の攻撃を想定した対テロ訓練、語学やイラクの風俗、歴史、気候などの教育を、東千歳駐屯地(千歳市)などで受けている。
準備命令が出たことについて、予備要員の30代の隊員は「段階的に政府の決定や命令が出されると、その度に家族が重い気持ちになるのではないかと思うと不安だ」と話した。
派遣要員のベテラン隊員は「政府はそれだけ、われわれの安全に配慮してくれている」と政府の慎重さに理解を示した。「防衛庁トップにとっては予算が組めず、いらいらする日々だっただろう。訓練を積んでいるので、派遣命令が派遣の1週間前でも十分に対応できる」と自信をのぞかせた。【庄司哲也、渡部宏人】
◆海自呉基地◆イラク南部への陸自部隊の輸送などを担当する海上自衛隊呉基地(広島県呉市)には、普段は沖に停泊している輸送艦「おおすみ」と「くにさき」が接岸され、艦の整備などが進められている。
同基地の幹部は、派遣準備命令を受けて「海自には国連平和維持活動(PKO)やテロ対策特措法などでの海外派遣経験の蓄積がある。これまでの派遣と異なる思いはない」と冷静に受け止めた。だが、「隊員の気持ちを考えると、派遣に問題があるとする声が整理されないまま送り出したくはない」と複雑な胸中ものぞかせた。【和田崇】
[毎日新聞12月19日] ( 2003-12-19-14:44 )