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aml mailing list 2003.12.01
http://www1.jca.apc.org/aml/200312/36824.html
Subject: [aml 36824] 拝啓 小泉首相殿 19 テロ超大国に屈しないで欲しい ------------------------------------------------------------------------ 久しぶりでまたメールをお送りします。 イラクでは遂に恐れていたものが起きてしまいました。 奥参事官や井ノ上3等書記官のような,日本の将来にとっても大切な人材を失った 新聞報道によれば,お二人とも,快活で責任感のある外交官だったことが伝わって 残された遺族の悲しみがどんな深刻なものか,第二次大戦中に級友をB29の空爆 それに,貴方は「イラクの復興」のためとおっしゃいますが,これも白々しい限り 今,ブッシュ大統領の命令なら,「たとえ火の中,水の中」まで進んで自衛隊を送 今回の悲劇的事件にたいし,野党は皆責任を追求しようとしていますが,こんな悲 言ってみれば二人の外交官の死については貴方は十分責任を負っているのです。 それに、そもそも,「テロに屈しない」と言う貴方の言葉は無性に腹が立ちます。 もう一か月前だったか,イタリアでのイラク占領反対のデモ行進の横断幕に「世界 小泉首相が,本当に「テロに屈しない」と言う高邁な精神の持ち主なら,劣化ウラ そうしたことには,目をつぶり,大悪党の後ろにへっぴり腰で,御用堤灯と十手を 二人の外交官の死は,貴方がブッシュ大統領の別荘に招待され,「アメリカに全面 この貴い犠牲を教訓として、自衛隊の派遣を思いとどまり,また同時にアメリカの それを今でも,「基本姿勢変わらず」とうそぶき、「今までもイラクの復興支援、 小生は過去18回の貴方へのメールの中で,[大義なきアメリカによるイラクの占 [大義なき戦争」と言えば,自民党の加藤紘一元幹事長は30日、テレビ朝日の番 小泉首相の[大義」とは一体何でしょうか。一度ゆっくり国民が合点するくらい親 優れた海外の報道を迅速に翻訳しているTUPメンバーの星川淳氏の訳になる「 http://innernetsource.hp.infoseek.co.jp/ たまには、閣議でこういう論文も回覧して欲しいところですが,それも無理なら, [超大国のテロにも毅然と戦う勇気を持つためにも」安倍幹事長、福田官房長官, もちろん,他の閣僚,公明党はもちろん,野党の先生方に心からお勧めしたいと思 そして,自衛隊隊員やその家族の方も是非読んで頂きたい。いや,これは日本国民 最後に一言,小泉首相が[アメリカとならどこまでも」と公言すればするほど,日 阿部政雄 [日本アラブ通信」編集長
From: "阿部政雄
Date: Mon, 01 Dec 2003 08:07:29 +0900
Seq: 36824
拝啓 小泉首相殿 19 テロ超大国に屈しないで欲しい (12ー1)
今,貴方は壊れた蓄音機のように「テロに屈しない」とか「痛恨の極み」とか「〇〇
の一つ覚え]式の非情な紋切り口上で,責任を回避しようとしていますが,これは全
く卑怯です。
きますし,「バイタリティーあふれる外交官」奥参事官は、高校生を頭に3人の子供
と妻恵美子さんの5人家族。井ノ上書記官の妻幸乃さん(30)は12月末に2人目
の子供を出産予定で、30日は北九州市の実家に滞在中という。
で失ったり,陽気なもう一人の親友が少年航空兵に志願して南海の果てに散った思い
出を持つ小生には、痛いように判ります。
です。仏独ロ中国などの大国は一兵たりとも派兵していませんし,インド首相も派兵
しなくて良かったと言明しています。自衛隊派遣はイラクの復興ではなく,[アメリ
カの占領を助ける破壊活動」とイラク人の目に映るのでしょう。
り出そうなどと言う国家元首は世界広しと言えど、大国としては恐らく小泉首相だけ
ではないでしょうか。
劇を2度と生まないためにも,先の選挙戦で貴方は堂々と所信を述べるべきであった
し,臨時国会でも衆参両議院でたった2日と言う短い日程でなく,もっと丁寧に審議
すべきでした
イラク人はテロがしたくてテロをしているのではないのです。ゲリラ戦に訴えても外
国の支配から逃れようと言うレジスタンスなのです。
一のテロリスト,ブッシュ」と書かれていたのを記憶しています。ロンドン市長も
「ブッシュは世界一危険な男」と言明したという。これが,世界の多くの人々が心の
奥に抱いている実感なのです。
ン弾を始め,公然とハイテクの大量破壊兵器を所持し,かつ惜しみなく使っているブッ
シュ大統領にこそ抗議すべきです。広島,長崎への原爆投下が大規模なテロでなくて
なんですか。
ふりかざし、「御用だ。御用だ」と叫んでいるのが貴方の姿です。
的に協力します」と誓約したときから運命付けられたと言ってもいいのです。
ためにも不当な占領を一日も早く終結させ,イラクの政治をイラク人の手に返すのが
お二人の霊に報いる政治家としての責任です。本来,国際政治の上でも,日本が果し
うる役割はもっともっとあるはずです。
人道支援に対して自衛隊であれ、文民であれ政府職員であれ、やるべきことをしっか
りやると表明してきている。この基本姿勢に変わりはない」との考えを強調していま
すね。
領」を支援し続けることで貴方はますます苦しい立場に追い込まれますよ、と忠告し
て参りました。
組で、イラクでの日本人外交官殺害事件に関連し、同国に自衛隊を派遣すべきでない
との考えを改めて強調し、派遣反対の理由として「戦争の大義がなくなった。大量破
壊兵器が(イラクに)なかったとなれば間違いの戦争だ」と指摘しました。
切に説明して下さいませんか。それが首相の義務ではないですか。外交官殺害と言う
悲劇を繰り返さないためにも,またそれ以上の惨劇を現出しないためにも,自衛隊の
イラク派遣は即時中止と決定して頂きたいのです。
侵略の動機」(マイケル・ドライナー)は、マキャべリの『君主論』の引用から説き
起こし,「結局アメリカがイラクにとどまり続けて遂げられるのは、完全破壊という
目的だけだろう。イラクはアメリカのもとでは立ち直れない。マキャベリの慧眼。」
と結んだ優れた論考です。
小泉首相の秘書官辺りにそのレジメだけでも報告させたらいかがですか。きっと[目
からウロコが落ちる」ような思いをされると思います。
石破防衛庁長官,川口外相らにも必読の文章と思います。
います。
全部が自らの幸福を守るためにも読むべき文章と思います。
本人がアラブ、中東、イスラム諸国で働く場所,機会が段々なくなることも自覚して
発言して下さいね。
日本ペンクラブ国際委員